風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

北海道ツーリング2016 7日目と8日目 もう帰ろう

2017-01-15 | 

10/7(木) 晴れ 10/8(金) 曇り時々雨

 昨晩も風が強く雨が降った。朝の空気はすでに冬の気配だ。寒さに疲れてしまったので、今日帰ろうと決めた。帰ろうと決めたら心が急に軽くなった。クッチャロ湖と屈斜路湖で一緒だったライダーに今日帰ることを伝えた。彼はあと4、5日ぐらい周ろうと思うと言った。

 足寄国道の峠を登っていくと昨晩の雨は雪となっていた。路面はさっき溶けました、と言う感じだ。頬を刺す風にバイクに乗ってるな、と言う実感が湧く。

 雄阿寒岳も雌阿寒岳も冠雪していた。ここで海外から観光に来ていた家族連れのお父さんが話しかけてきた。バイク旅は珍しいのか一緒に写真を撮った。彼らは北海道は複数回訪れていて、この時期は空いていていい、と言っていた。

 足寄方面から雌阿寒岳と雌阿寒富士を眺めた。今日の方が天気が良かったが気温はぐっと下がった感じだ。今日登っていたらどんな感じだっただろうか。今度は晴れた日に訪れたい。

 足寄から帯広方面に向かう。途中で中士幌のひまわり畑に立ち寄った。この時期でもまだ咲いているんだ。先ほど雪の峠を越えたのが嘘のようだ。ここには以前訪れたことがあり、いつ頃だったのか昔の写真を探したら9月の終わりであった。その2週間後の時期ならば咲いていても不思議はない。

 帯広で昼食、がっつりと食べたかったので「ぱんちょう」で豚丼を食べた。ここも海外からの観光客が増えていた。この後、「六花亭」でお土産を見繕って、サクサクパイを食べた。これで帯広の任務は完了だ。

 この夏の台風被害で一般国道が通行止めとなっていたため、高速道路で芽室から占冠へ抜けた。トマムのあたりは白樺の林がなぎ倒されていた。渓谷沿いの道道をつないで占冠から武川へ抜けた。最後にワインディングロードを走ることができて良かった。

 夕飯のお寿司とツマミを携えてフェリーに乗り込んだ。フェリーは若者であふれていた。仙台で開かれるよさこい祭りに出るのだという。打ち込めるものがあるのはいいことだと思う。何もしなくても時は流れていってしまう。

 仙台から自宅まで淡々と雨の高速を走った。ガソリン給油以外はほとんど停まらなかったら思ったよりも早く家に着くことができた。

 今年の北海道ツーリングは寒さと風に晒されて体力を消耗した旅であった。年齢とともに体力は落ちていく、余裕のある旅をできるよう身体も道具も準備しよう。

 

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北海道ツーリング2016 6日目 雌阿寒岳登頂

2017-01-09 | 徒歩の旅

10/6(水) 雨のち晴れ

 昨晩は激しい風と雨であった。暗闇の中でザブン、ザブンと波の音がして目が覚めた。テントに張り綱をしていなかったので、テントがしなってポールが折れそうになっていた。外に出るのが億劫だったので、ポールを足で押さえることにしたが、そんな状態が夜が明けるまで続いた。完全にこの時期の湖畔をなめていた。夜が明けて、外を覗くと波は数十cmはありそうだった。恐るべし。今日は雌阿寒岳に登ろうと思っていたのだけれど、この天気では楽しめないので、ごろ寝だな。

 と、思っていたら8時ぐらいに天気が好転した。どうする、今から行くか。急いで準備をして登山口の雌阿寒温泉を目指した。国道241号、足寄国道と呼ばれるこの道を何度走ったことだろう。深い森の中を抜けて勾配がきつくなると素晴らしいワインディングロードを楽しめる。峠に近い双岳台と呼ばれる展望台から雄阿寒岳と雌阿寒岳を望んだ。手前が雄阿寒岳、奥に見えるのが雌阿寒岳だ。どちらも頂きに雲がたなびいていた。登山口まではもうすぐだ。

 登山口の駐車場でツーリング装備から山歩きの装備に着替えた。車だったら楽ちんだな、と思いつつ登山口に向かった。入山届けに記名したら、今日は3組目のようだった。前の2グループは朝早く入山したようで、すぐにすれ違った。

 樹林帯がハイマツに変わるとオンネトーがよく見えた。大地に大空、北海道の山だね。

 森林限界を抜ける辺りの足元がピンク色になった。間違いなく火山に足を踏み入れているのだ。生きている大地を踏みしめる。ときどき、麓から湧き上がった雲が背中を追い越していく。

 頂上が近づくとゴーォと言う音が聞こえる。音の聞こえる崖の下を覗いたが、何も見えなかった。

 頂上に着いたが、やはり何も見えず、濡れた冷たい風だけが吹き付けていた。このまま先に進んでも面白くなさそうだったので、ちょっとだけ岩陰で休んで下山した。

 下山して麓の野中温泉で体を温めた。野中温泉の大きな内湯は木造で味わい深い。ピリリとするぐらい硫黄の匂いが溢れ、危険なので窓は開けたままにしてください、と書かれていた。ここに泊まって雌阿寒岳に登るのもいいな、温泉にご飯、いいな。ホクホクとなったので、豊かな心で屈斜路湖に向かった。屈斜路湖はまだ風が吹いていた。夜には雨が降るそうだ。暖かいうどんを食べて眠りについた。明日の予定は白紙だ。

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北海道ツーリング2016 5日目 屈斜路湖へ

2017-01-04 | 

10/5(水) 晴れ

 今日は良い天気で風も穏やかだ。出発するのに申し分ない。クッチャロ湖に3泊したが、強風に晒されっぱなしであった。一緒に3泊した名古屋からのライダーも強風には参ったと言っていた。彼にホットサンドを半分あげたら自分も今度作ってみようと言っていた。彼は今日知床半島方面に向かうそうだ。泊まるところはまだ決めていないと言っていた。私が今日泊まる屈斜路湖はお勧めだよと伝えておいた。

 テントを乾かしてから出発した。使っているテントはマーモットのライムライト2、メッシュ部が多いので強風の下では隙間風がけっこう入ってくる。夏はいいけれど冬は寒い。4シーズンテントを手に入れたいところだ。

 パッキングを終えて湖を眺めた。湖に強風は似合わない。鏡のように平らで静まり返った湖を見てみたい。

 ひたすらオホーツク海を南へ向かう。ゆっくりと走っているため、風の抵抗がなく疲れないので休まずに走り続けた。しかし、お腹は空くのだ。何を食べよう。寿司だな。回転寿しの店をナビでセットした。その場所に行ってみると店は潰れていた。その街を離れて次にセットしたのは洋食の店だ。その場所に行ってみると店は潰れていた。そう、使っているナビは8年前のデータが入ったナビなのだ。再び次の洋食屋をナビに設定した。おお、今度はその店があった。小さな看板、建物は国道からよく見えなかったが、道を曲がると可愛いレストランが建っていた。駐車場の車のナンバーを見ると地元のナンバーばかりだ。ここは当たりかも、と期待に胸が高鳴る。

 店内にはジャズが流れ、落ち着いた雰囲気だ。メニューの限定日替わりランチが一番高い値段 (1380円) だったので、お勧めに違いない。日替わりランチが何か聞いてみるとハンバーグであった。ここは迷わず注文した。店主はひとりで全てをこなしており、忙しそうでった。なので料理が出てくるのに時間がかかったが、急ぐ旅ではないのでゆっくりと待った。そして料理がやってきた。味わい深いコンソメのスープ、付け合わせの生野菜もグラッセされた野菜も新鮮であることがわかる、燻されたソーセージの歯ごたえと香りもいい、肉汁たっぷりのハンバーグが口の中で転がる。素晴らしいハーモニーだ。コーヒーも付いてこの品質と値段、いつまでも営業されることを願いつつ店を後にした。オホーツク海沿いを走るときにはこのレストランに寄ろう。店の名は湧別の洋食YOKOYAMAだ。

 美幌峠を越えて屈斜路湖畔のキャンプ場に投宿した。キャンプ場の受付で隣の湖心荘は何時まで温泉に入れるか尋ねたところ、この前の台風で温泉設備が壊れて温泉は休業とのことであった。片道17kmのセイコーマートまで買い出しに出かけた。キャンプ場に戻って和琴半島付け根の無料露天風呂で身体を温めてダウンを着込み、小枝を集めて焚き火をし、湖を眺めながらビールを飲んだ。明日晴れたら雌阿寒岳に登ろう。

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北海道ツーリング2016 4日目 暴風の宗谷岬

2017-01-02 | 

10/4(火) 曇り

 今日もはっきりとしない天気だ。小雨がぱらつき、湖畔は相変わらず強い風が吹いている。昨晩の激しい雨でテントの床の一角が少し浸水していた。滲み出た水の塊を拭いた。縫い目から浸水したようだ。朝ごはんを食べた後、旅立ちの支度をするライダーと、昨日知り合ったライダーとキャンプ場の話をした。やはり、温泉と街が近く、静かなキャンプ場がツーリングには最適だと言うことに落ち着いた。その後、お昼までごろごしていたが、空が持ちそうだったので出かけることにした。2、3時間で行けるところ、宗谷岬にしよう。

 郵便局で新潟のスピード違反の反則金を支払った。郵便局で対応してくれた女性が美しかったので、出会いとはこういう所にあるのだな、と思った。思っただけだけど。気持ちを新たにエサヌカ線に向かった。私の気持ちの良い道ランキング上位に入る道、これぞ北海道、頭の中が空っぽになる道、素晴らしい。

 エサヌカ線を抜けてオホーツク海沿いを北上して宗谷岬を目指した。宗谷岬が近づくと空が暗くなり、風が強くなった。海からの飛沫でバイクも身体もベトベトだ。ヘルメットのシールドを拭いながら宗谷岬に到着した。宗谷岬はガラガラで、数人の観光客が風に逆らいながら歩いていた。バイクを停めた時、強風に煽られてあわや転倒しそうになった。あそこで踏ん張れたのはほぼ奇跡だった。

 冷たい強風に吹かれた身体を温めるためにラーメン屋に入った。迷わずホタテラーメンを頼んだ。可愛いホタテで拍子抜けしたが味は悪くなかった。

 店主に今日は風が強いですか?と聞いたら、とても強くて台風並みだと言っていた。そうだよな、観光客の人が斜めになって歩いていたもんな、と思い出した。丘の上はどうですか?と聞いたら、丘の上も風は強いよと答えてくれた。風は強くとも波飛沫はないだろうから、丘の上に行ってみよう。丘を越えてしばらく行くと、オホーツク海に抜ける道路は通行止めで、白い道と呼ばれる抜け道も通行止めであった。オホーツク海側がだめなら日本海側に抜ける道か。その道を少し走って地図を確認するとけっこうな遠回りになるので、Uターンして帰ろう。

 帰りもエサヌカ線を走り、空を眺めた。クッチャロ湖畔にに着くと相変わらず強い風だ。温泉に入ったあと、テントの中でトマト入りうどん鍋を食べて温まった。明日晴れたら屈斜路湖に向かおう。

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