風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

残雪の聖岳 1日目

2019-05-08 | 徒歩の旅

久しぶりの日記である。記憶がある近い過去から書いてみようかな、気が向いたら少しずつ(弱気)

5/2 (木) 晴れ

旧友と1年ぶりに山旅をした。前回は南アルプスの農鳥岳、今回は同じく南アルプスの聖岳だ。残雪期でテン泊なので荷物は多い。缶ビールとワインも持ったら重量は19kgになってしまった。ヘルメットとゴーグルは置いていこう。

日が変わる前の23:30に家を出た。睡眠時間は2時間だけだったが頭はスッキリしているので問題はない。家から登山口までは6時間、気合いを入れて雨の中バイクを走らせる。深夜なので都内も中央道も渋滞とは無縁で走りやすい。山梨に入ると雨が止んだ。気温は10℃以下で少し寒い。身体を温めるべく双葉SAで夕飯のキツネうどんを食べた。お揚げが甘くジューシーであった。深夜のSAは閑散としていた。

松川ICで降りて登山口の芝沢ゲートを目指す。しばらくするとクネクネとした山道となる。夜明け前の暗く細い山道を気持ちよく走っていく。明るくなる頃下栗の里の麓に着くと目指す聖岳が遠くに見えた。おおっ、遠い。。。頂き付近は十分雪が残っている。スマホを見ると友人から連絡が入っていた。コンビニでタバコを買ってきて欲しいとのことだったが、時すでに遅し。下栗の里はバイク旅で何度か訪れた場所で日本のチロルと呼ばれている。なお下栗の里からしらびそ高原方面は現在通行止めである。通行止めのゲートから裏道を登山口に向かうが落石だらけであった。北又渡の橋を渡ると1.5kmの荒れた未舗装路、ガタガタ揺れてせっかく冷えているビールが心配である。

5:30に芝沢ゲートに到着すると友人が待っていた。世間話をしながら仕度を整える。さて出発。便ゲ島まで2時間の林道歩きだ。

このように崩落した箇所を巻く登山道が作られている。新緑と道路脇に咲く山吹の鮮やかさに喜びを感じながら歩いていたら左足の付け根に痛みが出た。先日の唐松岳のキックステップで痛めてしまったところだ。一人だったら引き返すかもしれないぐらいの痛みだ。痛みをこらえて歩く。

1時間半で便ゲ島に到着した。便ゲ島には今は休業となっている小屋とキャンプ場があって残っている東屋で休憩をとった。

騙し騙し歩いていたがこのペースでは歩くのは無理なので友人に先に行ってもらうことにする。彼からもらった湿布を貼って出発した。便ゲ島から少し山道となりその後荒れた林道となる。林道にはいくつもの崩落箇所があった。荷物が重いので慎重に崩落箇所を超えて行く。

途中廃屋を左に曲がって登山道があるのだけれど、前から人が歩いてきたのでそちらの方に足を向けてしまった。すると道がなくなり崖になってしまった。崖をトラバースしようとしたがかなり危険なので引き返した。どうやら彼らも道を間違えたようだ。道を間違えたなら教えてくれればいいのになぁと思うのだが。。。

そして渡渉箇所までやってきた。橋が流された時のために手動のロープウェイがある。これは古いもので使われていないよいうだ、下流に新しいものがある。

橋は健在だったのでこちらを渡る。ロープウェイは時間と体力を要するのだ。

ここから急登が始まる。ここまで400mぐらい標高を上げてきたが、薊畑まで一気に1300mを登る。イタイ、アツイ、キツイ、ほとんど修行である。

標高2000mまでくれば苔平、あと400mである。ここまで6時間、コースタイム+30分ぐらいであった。

この後が苦しかった。陽気に溶かされた残雪を踏み抜いてなかなか前に進めず薊畑の分岐まで2時間45分もかかってしまった。

薊畑に着いてホッとした。聖小屋まで30分弱の道程だ。薊畑からは上河内岳の山塊が目の前だ。

薊畑から聖平小屋まで下りなので足への負担はほとんどない。足の付け根は足を上げるときに痛むのだ。ところが時々緩んだ雪を踏み抜いてはイタタタと何度も思ったのだった。

小屋では友人が待っていてテントはやめて避難小屋に泊まろうと言った。テントより小屋の方が暖かいからそうしようと即答した。小屋は数組のグループには十分な広さであった。

友人は持ってきた梅酒、僕はビールで乾杯した。その後は避けるチーズとハンバーグでワインを飲んで、ペンネを茹でてボロネーゼを食べた。レトルトは重いがつい持ってきてしまう。

その後ココアを飲んで歯磨きシートで歯をゴシゴシして7時にはシュラフに潜り込んだ。明日は聖岳に登れるだろうか。足が痛かったらダメかもしれないがここまで来たからよしとしよう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする