風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

大雪山・十勝岳連峰縦走 2019 最終日

2020-03-14 | 徒歩の旅

7/8 (日) 晴れ

今日はこの山行の最終日、よく晴れて気持ちのいい朝を迎えた。心はとても穏やかだ。次第に明るくなる東の空、雲海に浮かぶ山々は本当に小島のようだ。

いつもの朝と変わらず、アルファ米、スープそして甘いコーヒーの朝ごはんで身体を温める。

そしていつものように寝袋を丸めてテントを畳んでザックに詰めて、上ホロ避難小屋のテン場を後にした。

穏やかな東側の山容に比べて西側は活動を続ける火山の火口だ。

行く手に富良野岳が見える。旅の終着点だ。長かったようであっという間、よく聞く言葉だけれどそんな思いが頭をよぎる。

振り返って昨日歩いた十勝岳を望む、岩と砂礫の山は美しい形をしている。

いくつかのピークとお花畑を抜けて富良野岳に着いた。山中で5泊、白金野営場で2泊、霧に包まれ雨に打たれた日々、やはり最後は晴れがいい。

歩きはじめた旭岳が彼方に見えた。あそこから歩いて来たんだという充足感が身体中を満たす。

富良野岳の頂で喜びをたっぷり味わってから十勝岳温泉に下山した。当初はここの凌雲閣に宿泊しようと思っていたが予定がずれ込んだので、温泉に浸かってお昼ご飯を食べるだけにした。

館内でシャロやんのポスターを発見、2015年の春はシャーロットのミニコンサートに行ったなぁ、秋にはマッサンのロケ地である十勝牧場にも行ったなぁ。その時の日記はコチラコチラのリンクをクリック。

そして風呂上がりにはこれだ。サッポロ クラシック、本当に美味い。このあとは地ビールとカツ丼、それらも美味い。

食後はこれだ。北海道とうきびモナカというアイス。固くて冷たかったのでしばらく置いておけばよかったかもしれない。

凌雲閣から町営バスで上富良野駅に向かった。上富良野までの道のりはこれまでバイクツーリングで何度も走った極上のワインディングロードだ。途中のフラヌイ温泉もスーパーチェーンふじも懐かしい。

雲上の世界から降り立った上富良野は照りつける日差しが痛いくらいで熱気が身体にまとわり付いた。

上富良野からノロッコ号に乗ってファーム富田でラベンダーを観たり隣のとみたメロンハウスでメロンでも食べたりしようと思ったのだけれど、乗り合わせの都合で15分しかいられないことがわかった。

残念、まただな。どんなところかはコチラまたはコチラまたはコチラのリンク。

列車は海外からの観光客で満席だった。そして頭上に連続テレビ小説、なつぞらのポスター、窓を流れる水田や畑、遠くの山々、いい、実にいい旅の終わりだ。

さようなら、大雪と十勝の山々。

 

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大雪山・十勝岳連峰縦走 2019 7日目

2020-03-10 | 徒歩の旅

7/6 (土) 曇り時々晴れ

今日はよい天気になりそうだ。2日過ごした白金温泉野営場を後にして十勝岳の登山口である望岳台まで道路を歩く。気分は田中陽希だ。

1時間ちょっとで望岳台に到着した。以前訪れた時には古い施設の入り口が閉ざされていたが、すっかり新しくなった快適な施設がそこにはあった。

そして今日は土曜で登山日和、駐車場は車と登山者がいっぱいだった。時折雲の中から現れる十勝岳の頂きを眺めながら黒い溶岩の砂礫を踏みしめて歩いていく。

勾配が緩やかになって大きな噴火口が現れた。十勝岳は今も活動を続ける生きた火山なのだ。

ほどなくして十勝岳の山頂に到着した。山頂は混んでいたので写真を撮ってすぐに上ホロカメットクに向かった。

荒涼とした稜線を下って十勝岳を振り返る。

上ホロ避難小屋のテン場に着いてテントを張る場所を探す。早く着いたので選び放題だが、まともに張れる場所は10箇所ぐらいだ。

広すぎず狭すぎず景色のよい場所にテントを張った。濡れた服や道具を全て乾かしてもまだ12時、ゆっくりワインを飲んでご飯を食べて片付けてもまだ14時半、あとは寝るだけ。

しばらくするとテン場は激混みとなり、すぐ隣にパステルカラーに身を包んだカップルがテントを張り出したので、挨拶したら返事がないので聞こえないのかと思って大きな声で挨拶したら、女性の方だけ挨拶を返して男性の方は無視、こちらも相手にしないことにしよう。彼らのテントの張り方が危ういが風がないから良いだろう。そう言えば以前北アルプスで家族連れに狭い道を譲った際に挨拶したら無視されたことがあった、挨拶ができない子供がああやって育つのだろう、可哀相なことだ。

上ホロ非難小屋の水場はこんな感じの雪解け水だ。ちょっと上の方に動物の糞があったのでそこからの流れでない場所で水を汲んだが浄水器は必須だ。

この辺りは蝦夷小桜(エゾコザクラ)や蝦夷の栂桜(エゾノツガザクラ)が多く咲いていた。これはエゾノツガザクラ。

ようやくここまで来た。明日は最終日、最後の夜はなんとも言えない充足感に包まれていた。

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