風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

大雪山・十勝岳連峰縦走 2020 2日目

2020-11-01 | 徒歩の旅

7/6(月) 朝のうち雨、晴れのち雨

明るくなって目が覚めたらまだ雨がぱらついていた。雨かぁ、と思っていたがしばらくして雨が上がった。6時前、今日は曇りかぁ、と出発する。

忠別岳避難小屋の分岐から五色岳へのハイマツ帯を歩いていると、見る見る雲がなくなり快晴となった。こんなに晴れていいんですかぁ!五色岳に着くとハイマツの海の先にとトムラウシ山がここにいますよ、みたいな感じで現れた。

山奥では携帯の電波が入らないことが多いのだけれど、山頂は電波が入りやすい。昨夜は家族に連絡できなかったので五色岳からトムラウシを背景にした自撮り写真を送った。

ハイマツ帯を抜けた化雲岳手前には細葉得撫草(ホソバウルップソウ)が多く咲いている。ホソバウルップソウは絶滅危惧種で日本では数ケ所でしか見ることができない。

これは大好きな黄花石楠花(キバナシャクナゲ)

蝦夷の栂桜(エゾノツガザクラ)、この花も可愛い。

蝦夷子桜(エゾコザクラ)、この花も可愛い。

稚児車(チングルマ)、この花も可愛い。可愛い、可愛いしか言っていないが、どの花も美しく可愛い。

化雲岳からトムラウシ山へ向かう木道、この陽気の中、花畑を歩いていると脳みそが蕩けていくようだ。足の痛さも、日々のストレスも忘れてしまう美しさだ。

深山金梅(ミヤマキンバイ)、だと思う。

ヒサゴ沼の分岐を過ぎるとゴツゴツとした岩の塊が散見される場所に出る。

その後は沼と巨大な岩場を抜けて広い場所に出た、ここを登って降ればもう少しで北沼だ。膝横の腱が悲鳴をあげていたのでゆっくりと歩いていく。こんな山奥なのにカラスがいてこちらの様子を伺っている。カラスは弱った獲物を見逃さない。襲われないよう用心して進んだ。

脚が痛いので、北沼からトムラウシの山頂を迂回した。迂回したルートには様々な花が咲いていて、雪と沼とのコントラストが美しかった。

12:45にトムラウシ山直下の南沼キャンプ指定地に到着、テントを張って小川の水を濾過してビールを飲んだ。山で飲むビールは本当にうまい。悪魔に魂を売ってしまっても飲みたいぐらいうまい。

ツアーの登山者たちがやってきてしばらくして下山していった。今のところテントは僕の一張りだけで、静かな夜になりそうだ。

そしてガスが出て涼しくなるまで雪解けの小川の音と小鳥のさえずりをを聴きながら山と空を眺めていた。

寝袋にもぐって今日は今回の山行のハイライトだろうな、と思った。夕方になり小雨が降ってきた。明日は藪漕ぎで厳しい1日になるだろう、頑張ろう。

コメント
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