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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

クルミ割り名人 ニホンリス

2012年10月22日 | 動物

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裏庭のクルミの木は、実や葉を落としリスの訪れも少なくなり、冬支度を始めました。


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クルミの木の下には、リスが食べてきれいに割れたクルミの殻が散乱しています。

硬い殻をもつクルミを割るのは大変な作業ですが、リスはいとも簡単に二分する技は何処に備わっているのでしょうか?クルミの縫合線の頂点にトンカチをいれるときれいに割れることがありますがリスのようにはいきません。

リスはどんなふうにしてクルミを割るのかクルミの食痕から探ろうと何度も形合わせをしたのですが、ぴたりと合うものは見つからず、半ばあきらめていました。


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ところが、収穫したクルミを庭に広げて乾燥していた時のこと、その傍らにクルミの殻が落ちていました。クルミを求めてリスが庭にやってきたようです。

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庭にころがっていたクルミの殻を二つ合わせると、ぴたりと合い、その上、殻を割る途中のクルミものこされていました。


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リスが途中にしたクルミの削り方に習って、二つ割の殻を合わせると、約3㎜の空間ができました。

リスは、クルミの殻の合わせ目に沿って歯を差し込み、ぐるりとひと回り歯で削り、二つ割にすることが分かりました。そして、二つに割ったクルミの半分を口に加え、もう半分を下にかかえながら食べ始め、食べ終わると空っぽの殻を放り投げ、二つ目を上手に食べます。巧みにクルミを割り、器用に食べるしぐさの愛らしさに魅せられた今秋でした。


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クルミの木に遊びに来たリス。

もうクルミの木の実はありませんが、リスは山から遊びに来たようです。目の前でカメラを抱えた私に身じろぎもせずに目を合わせてくれました。

厳しい冬の間の食糧は、しっかり蓄えておいたでしょうか。餌場を用意しておきたい情との葛藤に悩まされているこの頃です。


川中で繁殖した草花

2012年10月20日 | 草花

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ノブドウ(ブドウ科)

大小迫川の、3面護岸された下流域の川の側面を這うように、ノブドウが実をつけています。

まだ未熟な果実ですが熟すると光沢のある青や紫の色の変化を楽しませてくれるでしょう。


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ミゾソバ(タデ科)

溝や用水路、小川などの縁に生え、見た目がそばに似ていることが和名の由来。

湿地を好むミゾソバは、川幅いっぱいに薄紅色の多数の花を咲かせ、川中に居座っています。まるでコンペイトウをちりばめたようです。


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ツリフネソウ(ツリフネソウ科)

ツリフネソウ(釣舟草)は、釣り下がって咲く花の姿が釣舟に似ていることに由来。半日陰の湿った場所に群生します。

濃い赤紫の花が、川の真ん中で咲き誇り、秋を謳歌。まもなく実をつけ、種を飛ばして命をつないでいくことでしょう。


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ナギナタコウジュ(シソ科)

和名は、花穂が反り返り、花が片側につく様子をナギナタに例えたことに由来。

全体に強い香りがあり、ここ三陸地方では、小枝柿の渋抜きには欠かせない野草です。赤紫色の花がすがすがしい雰囲気を醸し出しています。


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ノコンギク(キク科)

川べりに咲くノコンギク、花を訪れたキタテハとともに周りの草むらに溶け込んでいます。園芸種のキクような華やかさありませんが、薄紫色に群れ咲くノコンギクの花は、里山の秋を彩っています。


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その他、アカソやボタンヅル、センダングサなどの草花に覆われた川の中はまるでジャングルです。

川の窪みを利用してジョロウグモは、川幅2m程の右岸と左岸を結んで糸を張り、草花を訪れる虫たちを待っています。

三面護岸された川にもかかわらず、川に積もったわずかの土砂に芽をだし咲き誇る草花たち。今年は雨が少なく、緩やかな水の流れを利用して川中に繁殖をひろげた野草たちの秋の情景です。


ハウスで暮らしたコアシナガバチ

2012年10月17日 | 昆虫

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昨年同様、今年もハウスの中の支柱にコアシナガバチが巣作りを始めました。

5月末、女王バチの体よりも小さなお椀を伏せたような形の巣です。

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6月、働きバチが2匹誕生、巣作りに励んでいます。


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7月、働きバチも増え、巣が広がってきました。


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8月、巣も大きくなり、コアシナガバチ特有の反り返った形になりました。

6角形の育室や卵から孵った幼虫が、糸を張って白いふたをした蛹室も見えています。蛹や幼虫そして卵も同居する育室です。


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9月、蛹から成虫になり、家族が増えてたくさんのコアシナガバチがひしめき合って働いています。子育ての最盛期を迎えたようです。


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10月に入ると、コアシナガバチの数が激減しました。

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10月11日、最後まで残った5匹のコアシナガバチは、ほとんど身動きせずにジッとしていました。新しい女王バチでしょうか?。この3日後にはコアシナガバチの姿は消え、残された巣の育室の数は約250ありました。

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コアシナガバチの巣作りの様子。樹皮や枯れ木などの繊維に唾液を混ぜて作ったパルプ製の巣です。

今年は、3匹の女王バチがハウスの中で巣作りを始めましたが、一匹は途中で巣を放棄してしまいました。2つのコアシナガバチの家族はハウスで順調に子育てを終え、巣立っていきました。

約500匹のコアシナガバチがハウスで暮らしたことになりますが、ハチに襲われることは全くありませんでした。一度、夏野菜の片付けをしていた時に、巣に触れたようで、耳元でブンブン音がして、数匹のコアシナガバチが近づいてきましたが、ゆっくり自然な行動に移るとハチは巣に戻っていきました。

一匹の女王バチの巣作り、産卵に始まって、働きバチの巣作りや幼虫の餌やり、子育てと大家族で丸4か月もの間それぞれの役割を果たし、次世代へとバトンをつなぐ営みには胸打たれます。ここで巣立った女王バチたちが、来年もやってきて、ハウスの中の害虫駆除に貢献してくれることでしょう。


目いっぱい遊んだ綾里っ子

2012年10月15日 | 綾里っ子

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秋晴れの日曜日に、ギン君3兄弟とジョウ君が、朝早くからお弁当を持って遊びにやってきました。

早速、木小屋から、前の日に作っておいた剣や盾を取出し、アニメの主人公にでもなりきっているのか、大声を張り上げながら元気に遊んでいました。5歳のレン君は、丸太を大砲に見立て、肩に担いでアニメの世界に浸っているようです。

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ひとしきり遊んだ後に、ギン君が、つむぎの家で用足しをしたいと家の中に入ってきました。後についてきた子どもたちは、4~6年のお姉さんたちがホタテの貝殻に描いた作品を見て、「僕もこんなのやりたい!」と言いだし、貝殻にお絵かきを始めました。

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最年少のレン君、「できたよ~」と私に見せてくれました。「上手に書けたね。何を描いたの?」と聞くと「・・???」どうやらゲームの中の登場人物のようです。

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カエルが大好きと言うレン君、お兄ちゃんに捕まえてもらったカエルをペットボトルに入れて持ち歩いていました。「カエルはオタマジャクシと違って水だけじゃ死んじゃうよ」というと、ペットボトルに草を入れてきて「カエルさん笑っているよ!」と見せてくれました。「どんなふうに笑っているの?」と聞くと、「こんなふうに!」と作り笑顔を見せてくれました。


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ひとしきり遊んだ後、お兄ちゃんのギン君におんぶされて甘えるレン君。

まだ5歳のレン君にはこんなひとときも必要なようで、9歳のギン君はしっかりお兄さんぶりを発揮していました。


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お昼には、ジョウ君の妹のミナミちゃん(4歳)もお父さんとやってきて、クルミの木の下で一緒にお弁当を食べています。お母さんやおばあちゃんが作ってくれたお弁当は、どんな味だったのでしょう。優しいミナミちゃんは、ギン君たちに自分のお弁当を分けてあげていました。

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私は、ゴザを敷いた傍らで小豆やササゲの選別作業をしながら、子どもたちの様子を見守っていました。

大豆に興味を示し手伝うと言ってくれたので、豆の殻選びさせましたが、ササゲの手触りやスキ網の上で踊る豆が面白かったようで、豆遊びを始めた子どもたち。


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ギン君は、空き箱で豆をころがし、波の音や雨の音をつくりだし、音の世界を楽しんでいました。

「今日は5時まで遊ぶの!」のと意気込んできた綾里っ子たちですが、3時半ごろにジョウ君のお母さんが迎えに来てくれました。まだ遊び足りないようで、「5時にお父さんが迎えに来るまでいる!」と頑張っていましたが、「今は、日暮れが早いから4時には帰りなさい」との夫の言葉を受けて、「ありがとうございました。」と元気いっぱいの挨拶をして帰っていきました。

朝から4時まで泣き、笑い、叫びながら里山を駆け巡って目いっぱい遊んでいた綾里っ子たち。無邪気な遊びにハラハラさせられる場面もありましたが、よく遊んでくれました。


秋晴れの土曜日 綾里っ子たちは・・

2012年10月14日 | 綾里っ子

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秋晴れの土曜日、お母さんに車で送られてきたヒビキ君を皮切りに、綾里っ子たちが次々とつむぎの家に遊びに来ました。リュックを背負っている子どもたちは、お弁当を持ってきたようです。

まず、皆で川に行き、白いオタマジャクシはどうなったかと覗きこんでいます。カエルになってしまったのか姿が見えません。

*10日ほど前に、ホナミちゃんが、ため池で白い大きなオタマジャクシを捕まえ、家で育てたいと持ち帰ろうとしましたが、可哀そうだと思ったのか、帰り際に川に放していったオタマジャクシです。

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クルミの木の下にゴザを敷き、私は「台所の片づけをしてくるからね」と一旦家の中に入り、10時半過ぎに子どもたちの様子を見に行くと、「もう お弁当食べちゃった!」とホナミちゃん。お弁当を持ってきた3人のものをみんなで分け合って食べたとのことでした。

青空のもとで手作り弁当を食べる喜びを、みんなで分かち合ったようです。


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おだやかだった朝の天気も、午前11時頃には強風が吹き荒れ、重しをしておいたゴザが風にあおら、飼育ケースが飛ばされてしまいました。カマキリが入った飼育ケースを指さしてマサト君の驚きの声が・・・早弁は正解でした。


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キヌガサタケの幼菌の場所に目をやると、立派なキノコになっていたので、「”恐竜の卵”が、こんなになったよ!」と子どもたちに見せました。「わー、あの卵がこれ?すごい!」とレン君。


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草原に入って生き物探しをしていた子どもたちが、モグラ塚を見つけ”モグラを見たい”と塚を掘っていますが・・・?


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飼育ケースを持ってきた綾里っ子たちの目的は、カマキリ探しだったようですが農作業をしていると目につくカマキリもなかなか見つからず、遊びを切り替えたようで思い思いに遊んでいました。


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今日、私に会うなり「ホナ、男の子だったらよかった!」と言っていた紅一点のホナミちゃん、長い棒を足蹴りして折っています。2年生のヒビキ君とレン君は棒立ちです。


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4年生のホナミちゃんは、稲刈りを終えた田んぼを見て「私もやりたかった!」と「5年生になったらやれるよ」などと話しているといつの間にか袋を出して落穂ひろいを始めました。そのうち刈残しの稲株を見つけ、この稲を育てたいと持ち帰りました。好奇心旺盛なホナミちゃんです。


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午後からは、ギン君3兄弟とジョウ君が遊びに来ました。剣にするものがほしいと言うので竹やぶに連れて行き、剣にしたいものを見定めた後、ギン君は笹の葉で笹舟を作り始めました。弟のラン君にも作り方を教え、川に流して遊んでいたようです。


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午後は、作業をしながら時々子どもたちの遊ぶ様子をのぞいていました。田んぼの中を駆け巡ったり、剣にしていた棒に紐をつけ、池の周りで魚釣りのまねごとをしているようでした。


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子どもたちの声が近くに聞こえ、目を移すと作業をしていたところのすぐ下の柿の木にやってきて、木登りしたり、ロープにぶら下がったりと冒険遊びをしていました。


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ジョウ君に「千田さーん!」と呼ばれふりむくと、懸命に草笛を吹いて聞かせてくれました。自然の素材を使ってこうした遊びをする姿を見るのは嬉しいものです。

柿の実が色付きはじめ、頭上ではたくさんのアキアカネが大空を飛び交い、秋本番の季節を感じる土曜日の1日でした。