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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

失敗に終わったホオズキ遊びの伝承

2012年10月06日 | 綾里っ子

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一昨日、裏山から戻り、子どもたちの賑やかな声のする方に向かっていくと、私の姿を見つけたユウカちゃんが、庭の片隅に赤く色づくホオズキを指さして「これなんですか?」と駆け寄ってきました。

「これはホオズキって言って鳴らして遊ぶことができるの、作ってみる?」と言い終わるや否や「食べられますか?」と「食べられないことはないが食用ホウズキではないので美味しくないよ!」と答えると「でも食べてみたい!」と自然の食べものには目が無いユウカちゃん。

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「採ってもいいですか?」とユウカちゃん。近くにいたユウト君と一緒に熟したホウズキをとっています。


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そこにキョウセイ君もやってきたのでホウズキの中の種をだし、風船のようになったホウズキを鳴らす遊びを教えることにしました。

「まずホオズキの外皮を開いて、中の実を柔らかくなるまで指先でもむ、皮が破けないように優しくもんでね。・・」


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そこに「ぼくも!わたしも!」と集まってきて皆で作ることになり、ホウズキを指先で縦横と揉んで柔らかくし、軸を外し、種出しに挑戦しました。

「あっ破けてしまった!」とユウカちゃん、破けたホウズキを口に入れ「おいしい!」とツバサ君もミノリちゃんも破けて2個目、3個目とチャレンジしたが、失敗の連続でお腹の中に消えてしました。


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庭のホウズキも取りつくし、ユウト君が最後のホウズキの種だしをしていたところ、ホウズキの味を占めたキョウセイ君は、ユウト君に「ホウズキ頂戴!」とせがんでいます。

「いやだよ!」とユウト君、つまようじで懸命に中身を出し続けていましたが、やはり失敗し破けてしまいました。

ホウズキ笛つくりには、あらかじめホウズキ笛の魅力を伝えることやホウズキの中身を出す根気と技術が必要でした。


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ホオズキ(ナス科)の花


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ホウズキの実

ガクに包まれたホウズキの果実は、根元の方から順に赤くなっていきます。


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子どもたちと一緒に、私が作ったホウズキ風船を口に含んで鳴らしてはみたものの、昔取った杵柄はどこへやら 「ビビビー、ブブブブー、ブニュー」とこんなはずではなかったと後の祭り、子どもたちにホウズキの魅力を伝えることはできず、この後子どもたちは、それどれの遊びに入っていきました。

ホウズキは一説に、果実を鳴らして遊ぶ子供たちの頬の様子から「頬突き」と呼ばれるようになったとも言われています。

オレンジ色に熟したホウズキを破かないように種をだし、外皮だけになったホウズキを口に含んで、競い合って鳴らして遊んだ子どものころを一人懐かしみ、現代の子どもたちにホウズキ遊びを伝えることはできませんでした。