昨日、勝手口の草地で、約2m四方にわたり草に隠れるようにキノコのかたまりが顔を出しているのに気づきました。
ナラタケやナラタケモドキに似ていますが、全体に色が白っぽく、傘の真ん中には黒っぽいささくれがあります。
チドメグサやタンポポ、クローバの中から生えたキノコ。
一般的にキノコは倒木や切り株、枯木に発生するのですが、このきのこは地上から出ています。
一株掘り起こしてみると、透き通るような白さで、柄にはツバがあり、根元は膨らみコケがついていました。
山渓の「日本のキノコ」図鑑で検索しましたが見当たりません。岩手日報社出版の「岩手のキノコ百科」で調べてみますとヤチナラタケ(キシメジ科)であることが分かりました。”ナラタケやナラタケモドキの中ではもっとも美味である”と明記されていました。
発生場所は湿地の林内のミズゴケの中や沢のコケが生えている枯木の上に生えるそうですが、この場所に埋木がありその地上に発生したものと思われます。
「もっとも美味」と分かれば食べないわけにはいきません。早速みそ汁に入れました。
めんつゆを入れてひと煮たちさせ、おろし大根にも入れました。風味もよく歯ごたえがあり、おいしくいただきました。
今年は雨が少なく猛暑続きで、キノコの発生は少ないようですが、裏庭の思いがけない自然の恵みに舌鼓を打ち、自然と共にある暮らしに幸せを感じた一時でした。
山でのキノコの発生は、昨年の同時期に比べ少ないのですが、不思議なことに里地でのキヌガサタケは大発生しました。幼菌が土手や草地のあちこちで見られ、いまだに顔を出しています。毎年巡り巡ってくる季節も微妙に変化していることを実感している今日です。