イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

DEREKOYU ILICALARI(デレキョイ ウルジャラル=デレ村温泉)

2009-05-04 10:54:32 | 


日本はゴールデンウィークですね。つつじや新緑、そして青空に鯉のぼりが映える季節でしょうか。イズミルも季節が足ぶみしながら春から初夏への移り変わりを楽しんでいるようです。



日本にいる時からGWなどの長期連休とは無縁だった私、トルコに来てもやっぱり縁がないというか、祝日出勤はもちろん土曜日も半ドンの夫です。先の地方選挙の前から5月1日のメーデーを祝日にしようと言う声が上がり、そういうことは即決断のトルコ、「EMEK VE DAYANISMA GUNU(“労働と連帯の日”とでも訳しましょうか)」となりました。さすがに夫の会社も休みになったので土曜日にお休みをとって久しぶりの3連休!



前日までどうなるかわからなかったので、近場ですぐ行けるところを密かに調べていました。計画した行き先はイズミルより80キロあまりのBAYINDIR(バユンドゥル)。ここに鄙びた温泉があるというのです。ただホテルなどはなく湯冶場のような宿が数軒あるのみらしい。しかも自炊・・・。




宿の庭にいた元気な鶏のお母さんとひよっこ達。

まあ2泊ですから朝食セットと電気湯沸かし器、簡単な食器を用意して出かけました。日本にいた時はホテルの予約はもちろん電車の時間にいたるまで調べて行かないと不安でしたが、トルコ生活7年目にもなるとさすがに調べたくても詳細な情報などないトルコのペースを受け入れて、宿も予約なし。



BAYINDIRの街を通り過ぎて7キロあまり、オスマン風な石橋を眺めながら渓流沿いに進むとプラタナスや桑の木の新緑が美しい村に到着です。村の中には数軒の温泉施設とピデ(トルコのピザ)屋にバッカル(何でも売っている)、パン屋に肉屋があるのみ。




村のメインストリート。

部屋にはベッドに冷蔵庫にミニキッチン、大きなバスタブのあるお風呂があります。連休のせいか結構イズミルナンバーの車が多く止まっていました。



村の中を写真を写しながら散策していると、どこからかおじさんが飛び出してきて自分の庭の中を見せてくれると言います。庭といっても広大な畑。おじさんはBAYINDIRの街に住んでいるのですが週末はここへ来て自分たちで食べる野菜を育てているのだそう。芽が出たばかりのトマトやたわわになっているそら豆、青いスモモやバラの花をくれたり・・・。畑の境界線にあるという温泉の源泉にも連れて行ってくれました。





この日はちょうど大臣が来村するということで、畑の中の道を数日前からトラクターでならしたり、おじさんの家に昔からあったと言う井戸も危ないといって埋めてしまったんだそうです。村の入り口には「大臣いらっしゃいませ!」と言う幟まで。そこで「どの大臣が来たんですか?」と聞くと「さあねえ、知らないけど、70歳くらいのおじさんだったねえ」とのこと





100年くらいたつ今は使っていないと言う村の家をも見せてもらいました。数年前まで収穫期には使っていたと言う家の中には埃をかぶったかばんや袋の中にしまってある毛布などがありました。話し相手を見つけてとどまるところを知らないおじさんのおしゃべりでした。



1日目の夕飯は遅い昼食を済ませていたのでBAYINDIRの街のパザル(市)で買っておいたトマトときゅうりとパン、それに持ってきたオリーブやチーズで済ませました。2日目は宿の隣のピデ屋からピデとキョフテの出前!



いつも車で走っていると山あいにへばりついたような村を見ながら「こんな村で住めたらいいねえ」と話します。今回も泊まった村の隣村に立ち寄ってみました。レンガ造りの家が連なる村はかなりの規模、でも半分以上は住む人もおらず空き家のようです。





この村がにぎやかだった頃に来てみたかったなあと思っていると、どこかからおばあちゃんに手を引かれた女の子が出てきました。カメラを向けるとこわばってしまうのですが、愛想がよくてバイバイをしてからもいつまでもいつまでも投げキッスをしてくれていました。



上げ膳据え膳のホテルもいいけれど(もちろんそっちの方がいい!)、こういう素朴な旅も気楽でいいものです。温泉は40度くらいで熱々。カラスの行水の私にはちょうどいいくらいでしたが、ただでさえ長風呂でお風呂の中でいったい何をすればあんなに長く過ごせるんだろうと思うほどの夫はすっかりのぼせて出てきました。でも腰の痛みがすっかり取れたそうです。私も手に湿疹のようなものができていたのですがかなりよくなり、お肌も気のせいかつるつるに。ただうっかりとつけたまま入ってしまった銀の指輪が気がつくと真っ黒に!お気に入りの指輪だったのでショックでしたが家に戻ってインターネットで調べて歯磨き粉で磨くときれいに元に戻りました~。






次回は、2日目に出かけたTIRE(ティレ)の街をご紹介します。
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☆現在のイズミル☆



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30 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (不思議な世界旅行)
2009-05-04 19:26:06
宿の隣に飯屋もあって、充分便利じゃないですか。
でも過疎化が進んでいるんですね。
昔からあった井戸がもったいなかったですね-。よけて通ればいいのに。
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Unknown (けいこ)
2009-05-04 19:52:37
ぶらり旅ですね!
何も予約しないで思いついて行くって好きです。
近頃じゃそんな余裕無いけど^^
私も上げ膳据え膳が大好きです!
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Unknown (Andi)
2009-05-04 21:48:42
実際に入った温泉はどんな感じでしたか?公衆浴場みたいな感じ? ヨーロッパの温泉は、水着を着て入るようですが・・・垢すりのおばはん、お姉ちゃんがいるハマム?

それにしても、なんと青々とした空なんでしょう。もう25度なのねー!
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Unknown (そふぃー)
2009-05-04 22:20:11
新緑が綺麗ですね!レンガつくりの可愛い家々。
私も、古い家に住んでみたいです☆
そうそう、昨日、ソラマメを食べたのですが、
yukacanさんを思い出しておりました
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お、奇遇! (asakosaru)
2009-05-05 04:10:27
うちらも3連休にして、遺跡めぐりしてきましたよー♪♪

それにしても、行く先々の村で思ったのですが、なんというか、人があったかいですよねー。心がほっこりします。

温泉かーーーー、いいですねぇー。メフさんも、日ごろの仕事疲れを癒せたのでは?
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Unknown (tavsanchan)
2009-05-05 04:41:18
トルコも日本のようにあちらこちらに温泉があるんですね。どんな感じの温泉でしたか?子供達が泳いでたり・・・?
トルコも村はだんだん過疎化されているんですね、のんびり暮らすには都会より良いなって思うんですが・・・
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不思議な世界旅行さん (yukacan)
2009-05-05 04:48:38
BAYINDIRの街までも7キロなので本当に便利なんです。だからなおさら村に住む人が少なくなってくるんでしょうね。
井戸を埋めちゃうなんて信じられないですよね。枯れていなかったんですって。誰だかもわからない大臣が来るからって市長が大臣が見ないように埋めろって言ったんですって。大臣が見たら何がまずいのかわけわかりませんでした。
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けいこさん (yukacan)
2009-05-05 04:50:03
数年前までならこんな旅をするのは不安で仕方がなかったと思うのですが、だんだん慣れてきました。
上げ膳据え膳したいよねー。
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Andiさん (yukacan)
2009-05-05 04:51:44
お風呂は、大浴場はなくて部屋にある大きなバスタブだけなの。この村には公衆浴場はないんですって。
M村の方にも温泉ありそうですよね。
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そふぃーさん (yukacan)
2009-05-05 04:53:35
桑の葉っぱが瑞々しくて・・・もうすぐ実がなって甘くておいしいんですよね~。こんな古い家にはあの森の家具が似合いそうですね。
そら豆、美味しかったですか?思い出していただけて光栄です。たけのこ食べたいなー。
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