私たちのDILARA(ディララ)号。
日本からの友達があっという間の滞在で帰ってしまい、ぽっかりと寂しくなりました。一緒に出かけた先についても追い追い書こうと思っていますが、今日はこの週末に出かけた「FOCA(フォチャ)」のボートツアーについて。
船から港を眺める。
3年前の冬に訪れてその静かなたたずまいがとても気に入った「FOCA」、先週友達を連れてこじんまりと残っている遺跡を歩いてみたのですが、その時にボートツアーがあるのを知り乗ってみたいなあと思っていました。そこで即実行、イズミル在住の友人家族を誘って参加することに。
シーズンは終わっているけれど、まだ夏の名残の暑い日曜日、地元の人がのんびりと休日の朝を楽しみ、観光客もちらほらと見られます。落ち着きを取り戻したFOCAは今が一番過ごしやすい季節かもしれません。
風が強く波も高いのでヨットやウィンドサーフィンをする人もたくさん。すごいスピードです。
先週ボートツアーを催行している一人のカプタン(船長)に話を聞くと「大人数でも少人数でもここにいる船の持ち主は皆で船を融通し合っているから、乗りはぐれることはないから安心していつでもおいで」と言われ、しかも前日その船長自身に電話をして日曜日の11時出航でと予約もしたので、大船に乗ったつもりで出かけたのです。
無人島風。
10時半過ぎには港に着きましたが、そのカプタンの船がない!まあトルコだし時間通りにいることはないでしょうと思ったものの待機中のツアー船も少なく一艘だけお客さんを乗せていましたが、私たちが予約をしている船ではありません。その船のカプタンも私たちのことは連絡を受けていないようです。前日予約をしたカプタンの携帯に電話をすると、魚釣りの客が多かったらしく、私たちを捨てて早朝魚釣りツアーに出てしまったと。どうしてくれるんですかっ!
とれたてのチュプラと言う魚。脂が乗っていて美味しかった。
残っていた船も私たち7人を乗せるスペースはないので無理だと言われ、かといって他に出航できそうな船もない、がああああん。はるばるイズミルから友達を誘って来たのに…帰るしかないの?と思った頃自転車でそこをたまたま通ったもう一つの港(FOCAには大港と小港があります)に船を停めているカプタンが、私たちの事情を聞いて自分の船のお隣さんが出れるかもしれないよ、と確認をしてくれました。
カプタン二人が昼食の準備もチャイやフルーツのサービスもしてくれます。
再び歩いてもう一つの港へ移動。親切なカプタンのお隣さんは「小さな13人乗りの船で、貸切になるのでちょっとだけ割高になるけれどそれでよければ、今すぐに魚市場で昼用の魚を買って出発できるよ」と。たちこめた暗雲がようやく晴れた気分でした。予定時刻より1時間遅れでしたがやっとのことで出発できました。
このお二人さんよく寝ていました。
怪我の功名、7人だけの貸切でカプタン二人もとてもいい人。お料理も今まで私が参加したボートツアーの中で一番美味しかった。
ただやっぱり天気が下り坂で海はかなり波が高くぐらんぐらん揺れることも。一番行きたかったSIREN KAYA(シレンカヤ)と言う場所が危険で行けなかったのとFOCAの地名の由来であるこの辺りに生息する地中海モンクアザラシ(Phoca)にもお目にかかれなかったのは少し残念でした。
波の静かな入り江3箇所で泳ぎ休憩。始まりはいきなりぶち切れそうになりましたが6時間あまり海の上でのんびりと皆で過ごせて体の疲れも心の疲れもすっきり、ほっ。
元漁師さんの優しいカプタン二人。
カプタンによると、私たちが前日電話をしたカプタンはかなり問題のある人で、夫は「よりによってとんだ人に当たってしまったね」と言われたそうです。仲間内では「コルサン(海賊)サリム(名前)」と呼ばれているのだとか。いくらちゃんと予約をしていてもトルコでは最後の最後まで気を抜いてはいけないとの教訓を思い出させてくれました。
皆さんも「コルサン・サリム」にはご注意を!
記事とは関係ありませんが、イズミル名物ボヨズ(手前)とゲヴレッキ。
☆現在のイズミル☆