イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

アブドゥッラーギュル大統領の日本訪問

2008-06-09 23:16:49 | Weblog


トルコのアブドゥッラーギュル大統領が6月4日から8日の日程でトルコの大統領として初めて日本を公式訪問されました。5日間の日程を終えて今日9日無事にトルコのアンカラエセンボア空港へ到着した様子を今朝のニュースで見ながら思わず「おかえりなさい~」と言ってしまいました。「日本はどうでしたか?」とあれこれ聞きに行きたいくらいです。夫は「どうして私たちを連れて行かなかったのー」と。




美智子皇后陛下の微笑みはいつも光り輝いています。
以上の3写真はHURRIYET新聞より拝借。


日本のTVや新聞では余り大々的に報道されなかったようですが、目的は日本とトルコの経済・文化の交流と振興発展、ということでした。天皇陛下に謁見、福田総理との会談、日本を代表する大手企業の代表と朝食を共にした他、大統領の来日にあわせてトルコ大使館が開催した文化行事「シャーマン舞踊団による公演」「オスマントルコ時代の女性用民族衣装展」などにも出席されたようです。


シャーマン舞踊団の公演を鑑賞される大統領ご夫妻。
写真は日本のトルコ通友達tonicanが写して送ってくれました。



帝国ホテルで開催された「オスマントルコ時代の女性用民族衣装展」での
高円宮妃殿下と大統領夫人。



以上2枚もtonican撮影。

またイスラム教徒にとって大切な金曜日の礼拝を「東京ジャーミー」で行ったり、日本とトルコの友好関係の始まりとも言える1890年に起きたトルコの軍艦エルトゥールル号の遭難慰霊碑(和歌山県串本町)も訪問されたそうです。

日本から見たトルコ、余り興味ももたれていないし重要視もされていない、まだまだ誤解や間違ったイメージが一人歩きしているような気もします。またトルコ側も「日本、日本人大好き」と言いながら中国も韓国もフィリピンも日本も一緒くただし、なんだか違うんじゃないの?と言う思い込みの日本の紹介があったり…。このエルトゥールル号の遭難者を命がけで助けた118年前の日本人、そしてNHKの「プロジェクトX」で放送された「トルコ航空によるイラン在留邦人救出」、自国の飛行機が救助をしなかったにもかかわらず1985年のイラン・イラク戦争でイランに取り残された邦人を救助する為に自国の飛行機を送ったトルコ人、利害関係なく見返りを求めずに助けようとした姿勢が胸を打ちます。

おりしもエルトゥールル号事件から120年目の節目を迎える2010年は「トルコにおける日本年」が実施されるそうです。トルコが大好きで縁あってトルコに住むようになった一人としてイメージだけではなく本当の意味で日本とトルコのお互いの正しい理解が深まっていくといいなあと思います。



☆エルトゥールル号遭難事件とイラン・イラク戦争時の救出について興味のある方はWikipediaでご覧ください。→ エルトゥールル号遭難事件

☆エルトゥールル号の遺品発掘作業についての動画をこちらから見ることができます。
→ http://zoome.jp/uncommon/diary/61/





舞踊公演を行ったシャーマングループのサイトはこちらをクリック。
            






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