公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

2005公営競技10大ニュース その3

2005-12-30 06:19:55 | 10大ニュース

A 「4位は日本調教馬が海外G1を制したニュース。シーザリオオークスを勝った後に出走したアメリカンオークスインビテーショナルにおいて、3~4角からスパートして圧勝。日本調教馬初の米国G1制覇。また、米国重賞制覇もハクチカラ以来46年ぶりの快挙となった。」

B 「メンバー的に見て逆に負けられない感じの一戦ではあったが、堂々の優勝だった。1番人気のメローアインダがスタートで躓いたことも幸いした感じだが、文句なしの競馬だったね。」

A 「米国G1といえば、かつて日本調教馬は今は廃止されている「ワシントンDCインターナショナル」に何度となく出走するもいずれも大敗。また、シンボリルドルフも大敗するなど全くもって「鬼門」の地という他なかったわけだが、これで過去の怨念が払拭されたかも。」

B 「そうなるとあとはやはり、ブリーダーズカップクラシックを勝てるような馬が早く現れて欲しいもんだけどね。ま、芝だとアーリントンミリオンかBCターフ。ディープインパクトはBCターフに向いているんではないかという話もあるんだが。」

A 「香港国際競走のマイルにおいて、ハットトリックが優勝。同レースとしてはエイシンプレストン以来の優勝となったわけだが、こちらも快勝だったな。」

B 「道中うまくためておいて残り200を過ぎたところから一気のスパートだったね。ザデュークという馬が結構しぶとかったんだが、切れ味ではメンバー中随一だったし、振り返ってみれば順当勝ちだったのかも。」

A 「ということはシーザリオもハットトリックも、勝って当たり前といったところか。」

B 「そうだね。海外G1では過去に日本調教馬は期待ばかり膨らまさせておいていざ本番となったら惨敗するケースがほとんどだったからなぁ。最近そうならなくなったというのは、馬の調子のいいときに海外遠征をさせていること。これが惨敗ありきの時代だと馬の調子がピークを過ぎているときに出走させ、いざレースとなる時点において「最悪」のコンディション下で戦っているケースがほとんどだったからね。つまり「勝つため」に行っているんではなくて、「挑戦する」ためだけに行かせていたからダメだったというわけ。」

A 「競馬って別に一般スポーツではなく、目の前のカネを目当てにする以上、ただ挑戦するだけでは確かにダメだよな。」

B 「それとやはり、中長期的な視点から見ていかないとダメだろうね。日本でたまたま大きなところを勝ったからと言っていざ挑戦!では討たれ死に行かせるようなもの。そうではなくて、2着だったが、ゼンノロブロイはインターナショナルステークスを年初の目標に藤沢調教師が立てていたよな。角居調教師もシーザリオに関して言えば、オークスを勝ったら次はアメリカンオークスだと決めていた。こういった形でやっていけば、もっと大きなレースも勝ち負けできるようになるんではないだろうか。」

A 「3位はだいたい骨子がまとまった公営競技の構造改革について。特殊法人のあり方を根本的に見直すという政府の方針に基づき、小泉自民党が9月の衆議院議員選挙で歴史的圧勝を収めたことから急ピッチで進むことに。まだいつ実施されるかは閣議を経ないと分からないわけだが、参与会議は地方競馬全国協会を解体して新たに「共同体」化の道を選択。また一時は競技そのものも廃止する必要があると迫っていたオートレースは競輪と合体させることでほぼ合意をみた。」

B 「ま、競艇以外は大メスが入るというわけだな。あと中央競馬も根本的には今と変わらない。とにかく、現在の公営競技は主催する側は各自治体で、自治体がやめたいと言い出したときにその抑止力がまるで働かない、つまり統括する団体ってあってないようなものだからなぁ。特に地方競馬の場合、今ある場はみんなやめたがっている。なのに今のNARは指導力がないからただ見過ごしているだけ。はっきりいって何の意味もないところに成り下がっている。オートレースも然りで、浜松オートレースの存廃問題についてはただ私見を述べるに止まっていたし。」

A 「競輪については今ある団体の数が多すぎるし、加えて裏金問題が発覚して「これではダメだ」となった。ま、方向性としては賛成だね。」

B 「官僚はいまだ猛反対しているようだが、その官僚ってのが公営競技にこれまでどれだけ真剣に取り組んできたのかを考えないといけないね。ただ「天下り」の場所というんではどうしようもない。公営競技ってきわめて企業性の強い業種だろ。だから経営戦略を立てる必要性があるし、加えて「必ず」利益を上げなければならない業種でもある。なのにそれができないようでは「お終い」だからなぁ。ま、いつになるか分からないが、団体が再組織されれば公営競技は新たに生まれ変わるかもしれないね。」

A 「2位は浜松オートレースの存廃問題。今も揉めているけどね。」

B 「そうだね。浜松市の諮問機関は「即座に廃止せよ」という結論を出し、ただすぐに廃止では混乱するから一定期間、日本トーターに包括的に業務を委託させた上で廃止させればどうか?となったわけだが、北脇保之市長は12月の表明において、民間委託による5年間の存続。そして以後も継続して開催する方向性を示唆していた。ちょっと待て!となったのが浜松市行財政改革推進審議会。廃止ありきの話ではなかったのか!と北脇市長の表明後にクレームをつけてきた。」

A 「浜松オートについては2001年に赤字転落となった際、次年度も赤字が見込まれ、そうなると基金が底を尽く可能性が高くなるんで市議会は廃止を即座に要求。北脇市長も03・04年と赤字幅が拡大する一方なんで廃止やむなしの方向性を打ち出すべくその「裏づけ機関」として浜松市行財政改革推進審議会を設けたのに、結局最終的には存続だなんて、諮問機関側はそんな馬鹿な話があるか!ってことになったんだろう。」

B 「ま、オートレースは一場が廃止すればたちまち競技の廃止危機にまで繋がっていくからね。だから尖兵として選手会に動いてもらい、最終的には監督省である経済産業省が北脇市長に働きかけたんではないかとまで言われているね。でも、北脇市長は裏話があったかどうかについては「黙っている」けどね。」

A 「でも浜松市行財政改革推進審議会側は今度はオートレースのみならず、他事業についても根本的な見直しを迫っており、はっきりいって「御用機関」であるはずのところなのに、徹底して北脇市長に抗戦する様相だな。となると、オートレース存続問題も「ご破算」になる可能性も出てくるな。」

B 「ま、5年間はやるだろ。そのあたりは財政改革推進審議会も容認しているよ。但しその意思決定があまりにも「不透明」だということ。それに、2011年に迫っている耐震補強工事の件についても今のところそれをやる予定もないという話。だったらなおさら理屈に合わないというわけ。とにもかくにも、日本トーターだって別に公営競技の包括的運営についてのノウハウも実績もないわけだから、このあたりは諮問機関がいうとおり、トーターというところに全面的に任せられるものなのか?という疑問も当然出てくるというもの。しかしながら果たして浜松オートレースはこの5年間で爆発的な業績回復を果たせるのかな?一方で浜松を見切って「代替地選定」に動く必要に迫られているようにも思うわけだが。


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