期待していたんだけどなぁ のコメントより
客観的に見ると、東京五輪で柔道が五輪種目になっているのも開催国権利というか、上手いことやったなと思います。しかも階級別。
日本もどんどんマイナースポーツやらせればもう少し世界一が増えるのにとか思ってしまう。
マスコミはどうしても世間の人気に合わせますからね。
そうすると自転車はアジア大会だと金メダル以外扱いが全く無くなります。
自転車の世界に居ると、ちょっと活躍するとスターになってしまうんですよ。どの競技でもそうなんですが。
何が違うかと言うと、日本でややマイナー競技という自覚があまり無い。
無いけど周囲に凄い凄いと言われる。
代表に選ばれてそこで目的を果たしてしまう。
高校チャンピオンなんて言うけど、高校にどれだけ自転車部があるんだという話だが、中に居たら思わない。
ロードやってる輩がピストも出ていたというのは、はっきり言ってロードでは何十位とかいう成績になる人も、
ピストだと沢山の種目があって、あっさりそれなりの成績が取れてしまう事もある。
本番になって気合いを入れようが頑張ろうが寧ろどうでもいい。
目標をどこに置いているかだけ。
五輪に置くのは結構だし間違いではないだろうが、世界トップレベルに居るならいいが、
予選突破、決勝進出に四苦八苦しているレベルなら、4年経過してお手合わせした時に逆に差が開いている事もある。今の日本だろう。
世界選手権の良いのは毎年あること。
陸上トラック競技と違ってスピードスケート、競泳、自転車などは人力の限界ではなく、機材を使ったり抵抗があるために記録が更新され易い。
だから毎年ハイレベルの大会を目指していないと置かれてしまう。
五輪にプロが出られることが、日本選手に世界選を非本番意識にさせてしまったのは皮肉に見える。
ま、日本ほど、いろんなスポーツをやっている国はないと思う。
カバディだっけ、日本がアジア大会で銅メダルを取った、なんてニュースに出ていたが、一体そんなスポーツ、どこで誰がやってるんだ?と思うわな。
しかし、そんな「超マイナースポーツ」でさえも愛好家がいるのが日本スポーツの特徴。今や世界一のスポーツ大国へとまい進中の中国だって、フォローし切れていないスポーツは少なくない。
日本でなぜいろんなスポーツが行われているか?ということを考えると、今、「悪の権化」とさえ言われている、「政官癒着構造」が見え隠れする。つまり、「メジャー」とおぼしきスポーツ以外の、俗に「マイナー」と言われる競技については、ちょっと名が知られた政治家が会長職に就いていることが多い。 つまり、マイナースポーツ団体に顔を利かせることにより、選挙等に有利に働かせよう、という意図が見えてくる。
自転車競技については、競輪があるおかげで、政治家が頂点に立つケースは今は見られなくなったが、役員に名を連ねているお方たちが、自転車競技を真に強くしよう、人気を高めよう、と考えているとは言いがたい。言うなれば、「隠れ天下り先」という扱いでしかないのだ。
よって、各種目一体の強化が図れず、結果的にバラバラの様相を呈している。こうした体制に異を唱えたのがフレデリック・マニェだったが、結局、自身の思いを果たせぬまま退陣した。
今は、中野浩一がV10を達成していた頃行われていた、ボトムアップ策だけで通用するはずがなく、ある程度トップダウン的な目標を掲げなければ、国際大会では勝てなくなった。確かに、日本車連は金銭のばら撒きなど、ロビー活動は得意なのだが、競技力を向上させようという意図は見られない。
さらに日本は、高体連、学連、実業団連との連携もうまくいっているとは言いがたい。さらにいえば日本の自転車競技は、競輪だけが「プロ」で、他は「アマ」という意識もいまだ根強く残っている。だから上述のコメントにあるとおり、「自転車の世界に居ると、ちょっと活躍するとスターになってしまうんですよ。」という意識で終わってしまう選手が多い。
これがイギリスや豪州あたりになると、例えば、ジュニアでめぼしい選手がいれば、車連が即座に目をつけ、強化指定選手としてピックアップするため、国際大会において活躍できる環境を整えやすい。また、こうした選手たちがいずれは一本立ちして、中長距離系の選手であればロードレースへと転身するケースが多い。
こうした強化システムは、以前、東欧諸国で取られていたものと類似している。ところで日本でも、競輪学校がそうした育成機関になっているのではないか、と言われたこともある(厳密には違うが)。フランスのINSEPができた背景には、競輪学校が参考になったという話もあるくらいだし。
しかし、自転車競技がプロアマオープン化されるようになって以降、ローカルスポーツの競輪だけを育成する競輪学校のやり方というのは明らかに時代にそぐわなくなってしまった。競輪学校といえば、純粋に教育機関であるため、実力が下ないし、未経験者の実力を引き上げることに主眼が置かれているのに対し、INSEPなどの国家スポーツ機関は、実力が上位の選手しか選抜されず、かつそれらの選手の実力向上だけを考えた高度なトレーニングを課していく。したがって、実力が伴わない選手は脱落を余儀なくされる。競輪学校では基本的には、そうしたシステムは取られていない。
もっとも、競輪はまだ競輪学校のような体制があるからマシなのだが、競輪に関係のない自転車選手は、それこそ、チーム独自のカリキュラムに沿ってトレーニングを行うにすぎないため、どうしても「井の中の蛙」レベルで終わってしまうケースが多くなる。
そんな中今年、盛一大が世界選のスクラッチで銅メダルを獲得したが、日本車連は、盛が世界選初出場となった2005年~2006年シーズンからトラックW杯など、トラックの国際大会に随時出場させている。この点については評価できよう。こうした経験を積み重ねていったからこそ、世界選でメダルを取ることができるようになった。反面、盛のような選手があと1人、2人と出てきてほしいところ。
ま、短距離も、渡邉一成とか成田和也、新田祐大などの選手が常時W杯や世界選などに参加しているが、どうしてもネックなのが競輪との掛け持ち。これは別に、競輪と競技が違うから、という話ではなくて、競輪と競技の「二兎」を追わせている点に問題があるから。
競輪と競技では、大会に互換性がないし、ひいては目標とする大会も違ってくる。要はつまり、競輪と競技の両立に問題がある、というのは、要はそれぞれ、互換性がないという点に帰着する。
だから、年中レースを行っている点を考えると、競輪選手は他国の選手よりも恵まれた環境にあるはずなのに、国際大会ではまるで歯が立たない。反面、盛はロードでも全日本タイムトライアルで優勝するなど、一定の成績を収められていることを考えると、目標が分散してしまうと、一兎も得られないという最悪の事態へと導かれてしまうと考えられる。
思うに今、競輪は売上げが落ちているが、変な言い方かもしれないが、これは好機と捉えたほうがいいかも。つまり、売上げが見込めない競輪のタイトル戦をそれなりに整理していけば斡旋に余裕ができるし、加えてUCI準拠ルールに近づけることによって、互換性も生み出せる。
ま、「三点セット」+2、なんてよく言っているが、これは競輪の将来にも大きな影響を及ぼすから言っている。だって、競輪はあったほうがいいもんな。