公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

裸の王様

2005-10-27 05:16:27 | 政治経済問題

週刊プレイボーイってのは徹底して「強い者」叩きをやるもんだな。

いずこの国の「将軍様」のように振舞う三木谷浩史社長に対し、2週前だったか、

『楽天・ヴィッセル神戸という、スポーツ界の2大「お荷物球団」のオーナーはさっさと今すぐ消えてくれ。』

 とか、今週号では、

『財務諸表だけしか頭にない人にどうやってエンターテイメントの心が分かるのか?』

としてTBSの株式買占めに対して猛烈な批判を浴びせている。

 この三木谷という人物だが、確かに自らが上り詰めた経営手段は「ネット商法」なんだろうが、そのビジネスモデルってのは、明らかに昔ながらの日本的経営手法ではないのか。

例えば楽天では月曜日朝8時から朝礼があるという。これだけでも社員にとって苦痛なのに、そこで成績優秀者の発表をやるかと思えば、その反対の人間に対して、

「キミ、いらないから。」 と「クビ宣告」。

普通、そんなことは重々分かっていても表ざたには言わないもんだけど、「つるし上げ」。これって少々「ヤクザ体質」な会社が行なう「儀式」ではないのか。

さらにその優秀者のご褒美だけど、「楽天スーパーポイント」の付与だって。ということは自分のところの商品を結局は「買わせる」ってこと。

この楽天スーパーポイントだけど、はっきりいって私も楽天トラベルとか、エリルだっけ、楽天系のところから商品を買ってそれに付与してきたわけなんだけど、使い道がないんで「捨てている」。

 というのはこのスーパーポイントってのは確か1ヶ月間のうちに使わないとパーになってしまうものではなかったか。 たまたまいい商品があったから買っただけなのに、1ヶ月のうちにまた使え!なんていまどきそんなところあるんだろうか?せいぜい1年間有効とか、最近では「無期限有効」なんてところもザラにある。

 さらに今や仙台では田尾監督を突然解任したことにより

「オーナーを替えてくれ!」

という批判の嵐が吹き荒れているそうな。

そしてヴィッセルも来期のJ2降格はほぼ決定的なんだが、あまりに負けっぷりがひどいんで、

「三木谷と話がしたい!」「三木谷を替えてくれ!」

とここでもまた「ブーイング」。 また、野村・楽天新監督が書いた本や講演料などもギャランティは楽天を通せ!と条件をつけてきて野村氏がカンカンになって怒っているとか。

そしてくだんのTBS問題。仲のいい、USENの社長にベイスターズの買収話を密かに持ちかけたり、村上ファンドとつるんで株を買い占めてみたりと周囲を惑わし、怒らし、さらには「何考えているのかさっぱり分からない。」と言わしめている人物。

ま、ホリエモンも似たようなことをやっているではないか?と思われがちだが、堀江社長はああ見えてかなり綿密かつ容易周到に物事を進めていっている。結果的には勝ったためしが一度もない?堀江社長だけど、実を言えば近鉄バファローズ買収の件にしたって、はたまたフジテレビのニッポン放送株買い付けの件にしたって、なぜそうならせてしまうのか、というところを巧妙に突いている。

 だからプロ野球だって、フジテレビだってとりあえずは考え方を改めざるを得なくなってわけで、

「堀江がやってなかったら奴らはやりたい放題だった。」

となって「負けても」ホリエモンの株は上がる一方。

対して三木谷さんのやつは強引という他ない部分が結構あるんだよねぇ。

戦前から「ピストル堤」「強盗慶太」なんていう経営者が現れ、企業買収ってのは昔から強い者が弱い者を従えるという図式があるんだが、逆に今の時代、競争に勝ち残れずに潰れていくよりは、たとえ潰れかけとはいえ特徴のある企業ならばそこを傘下におさめて生き返らせるという手法もまた有効ではないかという考え方も生まれている。そこにいわゆる「IT企業」が手を差し伸べるというもの。

しかしながら、楽天のTBS買収か否かの問題だけど、はっきりとした部分が見えてこないんだよな。 例えば堀江社長は、

「ニッポン放送の社員の平均年収は1000万円もあるそうだが、あまりにも高すぎるし、しかもハイヤー族までいるとか。そんな奴らにいい番組が作れるわけがない。今よりも給料を半分にして、あまった差額分を制作費に回す。」

なんて言ってたと思う。それは確かに「図星」である。

ところが三木谷社長の理由ってのはもう一つ分からず、結局は楽天市場をTBSに組み入れさせる手段、ひいては広告収入の大幅アップだけが目的なんじゃないのか?とかんぐられてしまうわけ。

結果的に三木谷社長は今、「勝ちまくっている」わけだが、こういうタイプの経営者はアメリカにもかつて少なからずいたけど、一度「負けると」取り返しのつかない「負け」となってしまい、そのほころびがいろんなところに波及しかねない状況に陥らせてしまうのではなかろうか。

そして、そんな経営者ってのはそれこそ昔ながらの「乗っ取り屋」でしかないわけで、一時的にはうまくいってもやがてわずかのほころびがたたって瞬く間に崩れ去っているケースを何回となく目の当たりにしている。 ま、楽天イーグルスのファンも、 「ホリエモンなら、もうちょっとマシなことやってくれるんだろうけど。」 と思いつつ現実に向き合っていかねばならないわけか・・・


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