公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

「北津留!強か!!」

2006-01-31 19:50:29 | 現場レポート

さて今回なぜわざわざ熊本までやってきたかというと、「中野二世」の呼び声が高い北津留翼が登場するからである。間違ってもあのクソオッサンの「独演会」を聞きに来たのではない!

本当は近畿に来たときに初めて見ようかとも思ったのだが、北津留といえば、北京五輪までは競輪は適当に頑張る程度(だと思う。T社長にも、「僕の一番の目標は北京五輪で金メダルを取ることです!」と言っていたみたいだし。)で、海外遠征などで常時競輪参加はないとも考えられたので急遽「イヤだけど」、熊本へ行くことにした。

ま、そうはいってもあのT社長の話も聞いたということで、3・8レースだけ買ったよ。

3レースには1976年の千葉・日本選手権を逃げ切って優勝した新井正昭(しんいまさあき)が登場。なんと今回は「自力」だって。52歳の新井が・・・

でもさすがに「ネームヴァリュー」があるし、T社長も高く買っていたみたいだから絡めることに。さらに「バツ2の」桐野もいたということで混戦必至と思ったんだが・・・

しかし、こういうときに限ってドスジ決着。宮本博文→原野義朗で決まって1番人気だって。桐野はわずかに原野を交わせず3着。新井は展開が向かず大敗。取ったけど損だよ。

だが、新井って52歳とは思えないやわらかいフォームをしているねぇ。腰が入った理想的なフォームだ。それに引き換え、他選手は新井より若いのに肩にやたらと力が入っていたりするなど「どうにもならん」フォームだった。さすがは元ダービー王。52歳でも展開さえ向けばまだまだ頑張れるかも。

8レースはT社長「イチオシ」の荒木らがいたことや、これもベテランの長井伸一郎などが登場し、T社長が、

「これは荒れレースです!」

と太鼓判を押していたレース。というわけで買ったんだが・・・

結果は西浦→鈴木で入って4200円だったか。買い目が絞れないまま買ったためこれも取って損。ま、熊本ってこんなもんだろう。少なくとも、「まじめに」競輪予想をするような人間には向いていない競輪場。だからいつも言っているだろ!250Mバンクに改修せい!って?

 ところで前々から調査したかった不入り極まりかねない熊本のバック特別観覧席にも入った。

ま、レースビデオなんかで見るとほとんど客が入っていないので一体どんなところなのか?と思ったら、ソフトドリンク飲み放題に加え、入場料も500円。しかもスタンプカードがあって6回入れば7回目には「タダ」になるというところ。

だったら熊本って平日でもそこそこ客が入る競輪場だし、もっと入ってもいいところだと思ったけど、なぜ入らないのかが「分かった」。

一言、ボロい!椅子こそちゃんときれいにしてあるが、机なんか木が朽ちてきている状態のところばかり。

その上灰皿も汚いし。いかにも鉄火場風情をなす感じ。確かに一般席はそうした風情があってもいいけど、指定席ぐらいはそうしたものでないようにしてもらいたいもの。

ところで全日本選抜って来年開催されるんだろ。まさかあのオンボロ指定席に客を迎えるんじゃないだろうな?

北津留が出る最終レースは下に下りてみた。ま、「中野二世」の走りをちゃんと見ておきたいからね。

レースは乾準一と佐藤友和が叩き合っているところ、バックから一気に加速。2センター付近でもまだ7番手と一見、「大ピンチ」に見えたが、コーナーをしっかりと踏めているから直線に入ってビューーーンと伸びるんだねぇ。快勝というか「圧勝」だった。2着にマークの「デブの」島田竜二。

もちろん残りあと2日あるけど次回は一宮。その次はまたもや熊本。

「北津留は熊本競輪が育てました!」

とあのクソオッサンはここでも自画自賛だが、ほんと、近畿には一回も来ないのに熊本はルーキーチャンピオンを含めるとなんと4回目となる北津留。

そしてルーキーチャンピオンの後は世界選手権へ向けて合宿に入るとのこと。

でもS級シリーズあたりでは今や完全に「勝って当たり前」の状態だな。

T社長は、

「北津留はカネが欲しくないんでしょうか?」

「もっと競輪に精力を注いで欲しいもの。もしそれができれば吉岡稔真クラスまではいけますよ。」

と言っていたが、北津留は吉岡どころの話ではなくて、中野さんでさえなしえなかった(中野さんの頃は出場できなかった)オリンピックで金を取ることが第一目標なんだろ。

もしそれができればCMなどの依頼もバンバン来るし、逆にそっちのほうでぼろ儲けできるやないか!

終いには、

「もう競輪選手でなくてもいいです!スポンサー収入で十分賄えますから。」

と言いそうかも??


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あのT社長登場

2006-01-31 18:57:23 | 現場レポート

31日から開幕した熊本S級シリーズ。

そして今回のシリーズではあの

「T社長」

「コンドル爺」

「コンドルおやじ」

こと武田一康氏が3日間ともステージに上がって公開予想講談を行なうということで大勢の人だかり!

なわけがない。平日だしね。

それでもそこそこ集めてコンドル日記さながらの「唯我独尊」の薀蓄を垂れていた。

「小倉で熊本記念に出場予定の選手には、「絶対に参加しろ!」と釘を打っておいたから、大丈夫でしょう!」

「熊本はソープと馬刺しが楽しめるから評判はいいそうです!」

などと自分は「熊本競輪の実質の広報マンです!」といいたい放題。

やはり思っていたとおりの人物・・・

そして客にも、競輪の見方について苦言を。

「初日は客自身で選手の調子の良し悪しを判断するもの。」

「吉岡稔真が準決勝で3着なのに、「よく残ったな!」とは何事か!まだ客は正しい競輪の見方が分かっていない!」

と「まだまだ」客に競輪を教え込まねばならないといった論調。ほんと、あの日記に書いてあるそのままのことをいうクソオッサンだな。

そして選手については、

「小嶋敬二や武田豊樹は向こうから私のほうに挨拶してきますよ。」

「村上義弘には、「お前なら立川ダービー優勝できるぞ!」と言ったら、村上は意気揚々として小倉を去っていきました!」

などと自画自賛。

最後には施行者に対して、

「今回の兄弟選手特集や正月の難名・珍名特集なんて、それらを集めたからと言って必ずしも勝つとはいえないでしょ!」

と「大批判」?

こうしてみてくると、ますます客からの「コンドルバッシング」がひどくなりそうだけど、本人は全く気にしていないみたいだな。

でも、さすがはT社長という話も聞けた。

「小橋川健一は花月園で取材したが、練習はなんと「家」だけでやるとか。えっ?と思ったけど、パワーマックスしかやらないんだって。常に「孤独」を好む変わった選手だ。」

「小橋川の親父は飲んだくれの上に借金を作り倒すどうしようもないやつなんだとか。子も子なら、親も親だ。」

他にも、

「90期新人の佐藤力彦(さとうかつひこ)はいつもヘラヘラしていて「こいつアホか!」と思うほどの選手。」

「桐野和彦は3度目の結婚をして今3ヶ月ぐらいの赤ちゃんがいるんで今どうしても稼がねばならない。」

などなど、なるほど、選手もそれなりに事情がおありなのね、ということが分かるというもの。

しかし、

「でもそんなことを聞いたからって当たるとは限りませんから」

と予防線を張るあたりは「さすがクソオッサン」だねぇ。

日記でも以前書いてあったが、まるでT社長の「子分」みたいな荒木真慈は特に可愛がっているみたいで、

「荒木はこの3日間、常に「特注」です!」と太鼓判。しかしな、荒木は4着か5着だったぞ!

というわけで、このクソオッサン、やっぱり日記さながらの人物。

時間がある方はあと2日間、午前10時半と4レース終了後の2回、「独演会」を行なうので是非ご覧を。

ところでな、終わったあと最初に拍手してやったのは私だからな。何かお返しをせい?


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笠松競馬で禁止薬物発覚

2006-01-30 21:35:28 | 競馬

Yahoo地方公営ギャンブル経営より

<禁止薬物>1着馬から検出、賞金没収 岐阜・笠松競馬

 岐阜県笠松町の笠松競馬を主催する同県地方競馬組合は30日、25日開催の第6レース(10頭立て)で1着になったエイシントルファン号(牡5歳)から禁止薬物の「メフェナム酸」が検出されたと発表した。同組合はエ号を失格とし、26日から30日間の出走停止処分とした。馬主に対する1着賞金16万円の支払いも取りやめ、2着以降の順位を繰り上げる。払戻金の変更はしない。県警羽島署も競馬法違反容疑で関係者から事情を聴いている。
 同組合によると、レース後に1、2着の馬に義務づけられている検尿後、エ号を担当する男性きゅう務員(70)が調教師を通じ「レース前に鎮痛剤を与えた」と同組合に申告した。24日夕と25日朝の計2回で、鎮痛・消炎・解熱作用があるメフェナム酸計20カプセル(1カプセル250ミリグラム)を飼い葉と一緒に食べさせたという。尿からも28日、検査機関でメフェナム酸を検出した。
 同組合は今後、きゅう務員から鎮痛剤を与えた理由など詳しく事情を聴き、近く処分委員会を開いてきゅう務員や調教師の処分を決める。
 競馬法では禁止薬物52種類を定め、投与を禁じている。同競馬で出走馬から禁止薬物が検出されたのは1999年以来。【式守克史】

(毎日新聞) - 1月30日19時10分更新


今月は8日の「なでしこ」デビューに始まり、またぞろ廃止騒動があったが12月から導入された3連単効果により黒字転換となり当然廃止撤回。さらに27日には何と5頭の大量落馬まで「飛び出した」笠松競馬の「締め」のお話がこれってことか。

しかしながら今回は厩務員が禁止薬物となるメフェナム酸を鎮痛剤として与えたと供述していることから下手をすると「悪質」とも言われかねない事態になるかも。

当然、「悪意」に使用していたとなればただでは済まない。

しかし、一昨年末に大井や中央で発生した大量禁止薬物事件とは違ってこの一頭だけが対象となりそうだから開催自粛しろ!みたいな話にはならないだろう。

だが、一連の笠松「お騒がせ」騒動の発端はやっぱり「なでしこ」デビューだな。

この女性予想師デビューが笠松をあらゆる面において変えてしまった。責任は重いって、全く関係ない話だが・・・

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チケットレスの恐怖

2006-01-30 21:00:20 | 現場レポート

インターネット予約で本来ならば伊丹空港発福岡行きの便にした「はず」のところを、何と関西空港発と間違えていたことがチケット発券機で判明するという失態。

しかしながら11時発の便に空席があったので、取り替えてもらった。でも、当初よりも7000円も高くついてしまった・・・

嫌な予感はしたんだが。というのはANAの予約欄に「関西すべて」と明記しているところがあって、これだと伊丹・関西・神戸と3つの空港全ての運行予定のものが一覧で出る代物であった。

その間違えた関西空港発の時間は10:05だが、分かっていたらそんな時間に予約しないよ。もしそんな時間に関西から乗ろうとしたら余分に一泊しないといけないもんな。

もしこれが東京ならばよほどのことがない限り「羽田」だから間違えようがないんだが・・・

ほんと、何で関西みたいなところに国内線が飛ぶ飛行場が3つもあるんや!

と愚痴はそのくらいにしておいて、福岡空港から熊本までは高速バスを利用。すると今お騒がせしている事件の「発信地域」といってもいいところを通っていた。

まず「八女」。これはホリエモンの出身地。その前に「久留米」。ま、中野浩一さんを真っ先に思い出してしまうところだが、ホリエモンは「久留米大学付設高校」出身なんだろ。ま、ただホリエモンの出身地と出身高校というだけにしても、イメージがねぇ・・・

その後ずっと行く途中の道すがらに何と「ライブドアオート」の看板が。やっぱりあったんだね。

熊本市内に入ると水前寺公園を前にして「熊本ファミリー銀行」があった。これは八代・木村建設を「破産」に追い込んだとされる銀行である一方で、木村建設破産の手を貸したのではないかとさえ言われている銀行?

福岡-熊本間の高速バスに一連の事件が繋がっていくとは。推理作家ならば、まさに「点と点」をつないでネタが一杯できあがってしまうという注目の地であった。

帰りもこのバスを使うけどね。


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新鋭王座決定戦回顧

2006-01-30 20:36:19 | 大レース回顧集

今年で節目の20回目を迎えた新鋭王座決定戦は29日優勝戦が行なわれた。

まだ1回も優勝実績のない岡部大輔がポールポジションの1号艇をゲット。そのまま1コースに入り、進入は岡部、2・中野次郎、3・中村有裕がスロー。4・丸岡正典、5・井口佳典、6・前野竜一がダッシュの3対3。

ほぼ揃ったスタートタイミングに見えたが、岡部がイン速攻の構え。しかしこれを中野がうまく差して1マークは中野が先頭、岡部2番手だったが、岡部がバックで伸びほとんど同体に。

しかし1周2マークで中野はしっかりと先マイして岡部を振り切り、そのまま押し切って優勝。岡部が2着。3着は井口だった。

デビュー1年4ヶ月目のびわこで初優勝を飾るや、わずかデビュー1年9ヶ月、つまり弱冠20歳でG1関東地区選手権出場を決めた中野。たまたま私もその中野が初めて出た多摩川の大会を見たが、完全にノーマークにしていたにもかかわらず、6コースから全速旋回を「まんまと決められ」、見事にスカを食らってしまった。と同時に強力なG1の面々相手に大胆な競走ができるものだなと、感心もした次第であった。

したがって中野の動向をその後マークしていたのだが、度重なる右肩の脱臼癖があってその後伸び悩み、ついには一昨年春先に脱臼癖を治すべく、半年ほど肩の治療にあたった。

丁度中野が復帰してきた唐津の新人リーグもたまたま私は見ていたのだが、やはりこのクラスでは捌きが違うものだと思った次第。昨年は念願のSG出場も決めたが、ただSGに出るだけの逸材ではないと常々思っていた。

今回のシリーズでは予選3位で通過。特筆すべきは準優勝戦。

1コースからトップスタートで逃げを図るも、吉永則雄の捲り差しが入って1周2マークでは吉永に先マイを許した。

しかしここからが執念というべきか。HSでは同体に持ち込み、2周1マークにおいて先マイを決め、吉永の追撃を振り切ってそのまま1着ゴールした。

優勝戦では岡部に先に行かれたかに思わせておいてのズブリ差し。岡部もBSではほとんど同体に持ち込むもやはり準優勝戦での走りがここでも生かされた。2マークで岡部を振り切っての優勝であった。

これで3月に行なわれる総理大臣杯に自動的に出場が決まった。本人のホーム水面であり、待ってましたといわんばかりの舞台。もがき苦しんだ大器・ジローがSGでも大暴れすることを待っている。

戦前、優勝実績のない岡部が何とこの新鋭王座決定戦というビッグタイトルを手にして初優勝を決めるかに思われたが、やはりそう簡単には勝たせてもらえなかった。

しかし本人としてはトップスタートも決めたし、現状の力量からするとこれ以上ない走りだったように感じる。

確かに優勝目前まで行っただけに悔しさは募ってくるだろうが、G1で初優勝というのは至難の業。将来ある岡部にとってやはり一歩ずつ階段を登っていった上で着実に力をつけてもらいたいもの。

そう考えると、今回の「悔しい」敗戦を今後出場するレースに常にぶつけて欲しいと願う次第だ。


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競輪祭回顧

2006-01-29 19:30:31 | 大レース回顧集

第47回競輪祭決勝が29日行われた。

5・小倉竜二と1・加藤慎平のスタート争いとなったが小倉が制し、小倉は2・吉岡稔真を前に入れ、吉岡-小倉、加藤-6・志智俊夫、3・佐藤慎太郎-7・岡部芳幸-9・有坂直樹、4・海老根恵太-8・佐々木龍也の並び。佐々木は完全優勝がかかる。

残りあと2周で海老根が上昇するが、その後ろを巡って佐藤が中を割って入って佐々木と併走状態となり、ジャンで佐藤が佐々木を制して海老根の番手を取りきる。

すると2センターから加藤がいい感じで踏み上げていき、海老根をたたきに行ったと思いきや何と加藤は佐藤と番手争い。

結局、これも佐藤が制するも、「いつもの8番手」から吉岡が渾身の捲り。しかし佐藤が吉岡を2センターで牽制して吉岡は万事休す。海老根に続いて佐藤が2番手で4角を通過するも、吉岡を捨てた小倉が一気に伸びきって逃げ切り寸前の海老根をゴール前捕えて優勝。海老根が2着。3着には有坂が入った。

 昨年、拙メールマガジンの「年間王者決定戦」において400Pを獲得し、グランプリメンバーであった村本大輔よりも多くポイントを稼いだ小倉。記念戦線では昨年は大垣を制した他、計12回の決勝進出を果たし安定感を感じさせたものの、G1・G2では振るわなかったため、その結果賞金獲得金額が伸びず、結局グランプリの出場はならなかった。

99年の競輪祭を23歳で制した後、完全にマーク選手としての競走を続けて来たが、そうすると肝心なところで後方に追いやられたりするなどして苦戦が目立つようになり、最近では苦しい位置から捲りを放つなど、売り出し中の頃の小倉に戻しつつあった。

今回の優勝もそうした成果が出たといってもよかろう。今、加藤慎平が変幻自在の「オレ流」といわれてブレイクしているが、元はといえばこの小倉がそうしたレースをやっていた。

今回も結果的には直線だけの追い込みでの勝利となったが、お終いのタイムが11.3秒。単なる追い込み選手としてならばこれほどのタイムは恐らく出まい。これもやはり時には自力を出す競走をするようになった成果であろう。

今後も単なるマーク選手ということではなく、苦しいときには自力を放てる元祖・オレ流の走りを貫き通して欲しいものだ。

 海老根が残りあと2周で出たとき、少々早めの仕掛けとさえ思われた。だが後ろの「大立ち回り」が幸いしてそのまま逃げ切り目前だったが、もうちょっとのところでG1制覇を逃した。

しかしながら、ほとんど1周半ほど逃げ粘った走りは今後も評価できよう。もともと強烈な捲りが心上の選手だが、今の調子ならば「先行日本一」の称号にも値するもの。そしてG1タイトル奪取も目前に来ている。

佐藤は道中での大立ち回りがたたって4着。これは仕方あるまい。一方問題なのが加藤。

ジャン2センターから踏み出していったとき、これは海老根を十分叩ける勢いがあったのにどうして番手戦になってしまったのか?仮に加藤が海老根を叩ききれば全く違った展開となっただけに首をかしげるばかり。また、仮に吉岡に捲られたとしても力勝負で負けたのならある程度納得もできよう。

さらに戦前に佐藤と岡部の関係が微妙になったという話があった。すると岡部もいうなれば「勝手に走れる」立場であったのに結局佐藤後位のまま何もできなかった。

このあたりが少々解せないところ。結局はどうやったら勝つ競走ができるのかを考えて走らねばただ悔いが残るだけだし、そして力を余したまま敗戦ということになってしまう。今後はこうしたことがないように努めてもらいたいものだね。


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自転車にどれだけ乗っているのか?

2006-01-29 00:00:17 | 競輪

大量落車が連日発生している競輪。

その根本の原因というのは、今の選手たちがトップクラスを含めてどれだけ自転車に乗っているのか?ということに繋がっていくように思うんだが。

月刊競輪の木庭賢也さんのコラムにこんなことが書いてあった。

『ヨーロッパでも、ピストの選手は基本はロードワークだと思う。それが、競輪選手が50キロ以上乗ったことないなんていう話を聞くと、ビックリするね。ただ乗ればいいっていう問題じゃないけど、乗らないとわからないこともあるんじゃないかな。たとえば、包丁を研ぐときも、最初から仕上げ用のやすりを使ったら、ピカピカにはなっても切れないよ、全然。先に粗削りして、先を尖らせてから仕上げないと。スポーツもそれと同じで、基盤がしっかりしていないと、高いものを求めても、できるハズがない。運動する上ではウェイトトレーニングって基本だと思うから、僕は体も細くて小さかったし、15歳からやってたのね。きちんとした基礎トレーニングは、ほんと大事だよ。選手には、時間を有効に使って頑張ってほしいね。とくに伸び盛りのときは、1日の時間が余るはずないんだもん。』

 往年の名選手である松本勝明、高原永伍、福島正幸、井上茂徳、そして今もS級で頑張る「滝澤先生」はレースに出るとき以外は毎日150キロ。場合によっては200キロ乗ったという、今となっては「伝説」としか思えない話をよく聞かされたものだが、今はトップクラスでさえ、せいぜい神山雄一郎が100キロぐらい乗っているとかしか聞かない。

距離を乗らなくても、例えば中野浩一さんのようにバンク練習を主体として、モガキを1日最低10本はやったとかいう話も聞かない。

モガキって私もやったことがないし、あまりピンとこないかもしれないが、1本やっただけで、競輪選手でさえ、

「もうイヤ。こんな練習!」

と言われるくらい相当にしんどいもの。普通の人間だったら途中でぶっ倒れるくらいの凄まじい練習。しかしながら、それを1日10本というんだから、そこまでしないと世界10連覇などできないのか、と想像を絶する次第。

また毎日150キロっていうのも普通の人間ではまず「できない」ね。しかもただ輪行するだけではなく、ときにはモガキが入ったり、はたまた山登りなんてものもある。

はっきりいって、私が競輪を覚えたときには、そういった先達の「伝説話」を聞かされたものだから、競輪選手に対しては尊敬の念があった。今ははっきりいって「ない」ね。

 87年の向日町全日本選抜の決勝で大量落車があり、その中に中野さんも巻き込まれていた。中野さんの後輪にモロに大量落車の影響が及んでいたんだが、中野さんはさっと内圏線内に退き、そのまま体勢を立て直して3着に入った。

これを見て、解説の福島正幸さんが、

「中野選手よく落車しませんでしたねぇ。」

って感嘆していたよ。

今だったらこんなシーンは恐らく見られないだろうね。

それだけ中野さんのボディーコントロールが優れていたからに他ならないんだが、こうしたボディーコントロールって一朝一夕で身につくもんではないだろ。

 また、山口健治とか、藤巻昇さんだったかな、

「追走する車間は1センチぐらいあれば十分」

なんて言ってたこともあったか。

 自転車を乗りこなしていなければ、こうした発言など出てこない。まさしくこれこそが「プロ」というもの。

この間の高松記念で佐藤友和が車体故障して中川誠一郎が失格した件で、中川よりもむしろ佐藤の走り方に問題があるんではないか、という意見が多く見られた。

結果的には中川の失格に異論はないわけだが、佐藤がその動きに反応できていないようにも見られての意見だろう。それも「間違ってはいない」。

 結局ああいうレースも昔だったら考えられなかったもんな。中川が牽制してくることは予期せねばならないことだし、そうすると佐藤も若干車を外に出さねばなるまい。

 結局、自転車を乗りこなせている選手ならば、あの展開になったときにさっとそういったプレーが見られるはずである。

また、下手にムリしてインを突く競走で大量落車が発生しているケースが見られるけど、そういえばおととし「電撃的に」引退した松本整さんは「毎回」そうしたプレーをやっていた。

だからデビューしてから何年間は松本さんのプレーは危なかっしくて見てられなかったし、彼も落車・失格の多い選手だったが、年を経るにつれて、

「どこでどうやればインをうまく突けるのか」

って考えながら走っていたように思うね。

昔は、例えばこれからマーク選手としてやっていこうという選手がマークの「大御所」を競り落とさねばマーク選手としての地位を築けないといわれたが、ただガンガン競りこめばいいというわけではなくて、最終的には相手を「怯ませなければ」ならない。そしていかに怯ませるかといえば、瞬時のダッシュ力がいかに相手よりも勝るかという他ないんではないか。

今のマーク選手ってのはその辺が明らかに分かっていないように感じる。ただ押し競饅頭のようにやったところで、それは単に「ポーズ」でしかない。しかもそれをやってお互い共倒れの末、双方「落車」ではどうにもならんだろ。

前にも書いたけど、

「9着でも先行できたからよかったです」

「失格にはなったけどあそこではひきさがれなかったんで・・・」

なんていう選手ははっきりいってダメだ。そうなったときこそ、もっと「悔しがらない」とダメだろ。

これも月刊競輪、吉井秀仁さんのコラム

『79年の競輪祭は、ほんとに思い出深いレースだったね。前の年に新人王を獲ってて、79年は高松宮杯で決勝に乗ったのね。そのとき初めて中野(浩一)さんと対戦したのかな。若かったし鼻っ柱も強かったんで、「なにがなんでも先行してひと泡ふかせてやる」っていう感じだった。当時の中野さんはものすごく強い選手で、俺はチャレンジャーだったから。そのときは中野さんも優勝を逃して4着だったんだけど、次の岸和田オールスターの決勝では簡単に捲られちゃって。悔しかったね。このオールスターのシリーズは、優勝を獲れるかどうかは別として、自分的には「踏めてる」っていう手応えがあったのね。それなのにあっさり捲られたのがあまりに悔しくて、敢闘門のところでへたりこんで、自転車ぶん投げて悔し泣きした。人目もはばからず。』

 『あと、もうひとつ言いたいのは、結果でグズグズ言うなってこと。展開がどうだったとか力を出し切れたかどうかなんてことは関係なく、負けは負け。自分が弱いんだってことを素直に認めて、練習して次の競走を戦うような気持ちになってもらいたい。それで、チャンスがあるときは貪欲に1着を取りに行く競走をしてほしい。後ろが来てるかなんてキョロキョロしてないで、4コーナー回ったらしっかり踏む。1着を取ることが競輪選手の使命なんだから。それがお客さんに対する礼儀であって、信頼感につながるんだってことをわかっていない選手が多すぎるよ。』

結局こういえるのも普段からの練習の成果の賜物だろ。

失格はもちろん、落車するってことも選手としては「恥」と思わないと。そのあたりの意識が今の選手にははっきりいってないんじゃないか。

はたまた落車させた側だって本当ならば、

「俺はどうしてこんなことをしてしまったのか?」

と一回やれば十分に反省するもの。

それが今や、

「事故点をオーバーさえしなければ何とでもなる」

みたいな意識の選手が多いだろ。

私は別に構わないと思っているが、そこまで選手に反省の色がないんだったら、国際ルール実施やむなし、「ケイリン」として再スタートを切るしかないと思っている。

しかし長年見慣れた「競輪」をついにそこまで変えてしまっていいものなんだろうか?

今一度基本という点に全選手が立ち返るべきだと思うけどね。

でも思ったんだけど、

ケイリンって競輪以上に誤魔化しが利かないし、もっと自転車に乗る練習が必要となってくるが、今の選手たちは果たしてそれに耐えられるかな?

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新人が伸びない

2006-01-28 05:51:40 | 公営競技論

3年前だったか、競艇学校の卒業記念王者がデビュー後まもなく強姦容疑で逮捕され、競艇界から事実上追放された事件があった。

その選手は当時18歳と未成年であり、名前は一般的には「差し控えられる」わけだが、卒業記念王者ともなると当然、名前は分かるわけであり、そう考えると公営競技関係者の場合、たとえ未成年であっても絶対に犯罪に手を染めてはならないということが如実に分かるというものである。

ところで、93期より競輪学校の入試制度そのものが変わり、二次試験において国語・数学・社会の3科目の教科試験(高校卒業レベル)が課せられていたが、それが廃止されるという。

別に教科試験を廃止にしても構わないけど、その分、競輪学校では「みっちり」と学科教育を行なわねばダメだろう。

そんな中、「やまと競艇学校」になってからの卒業生の競走成績が期を追うごとに悪くなっているとか、競輪については若手が全く伸びてこないという現状であることから、教育方針そのものに問題があるのではないかという声さえ聞かれる。

JRAの競馬学校とて一緒。武豊らを輩出した初期の頃はともかく、ここ何年来、デビュー5年以内で競馬学校を卒業した騎手が大きなレースを勝つケースなどなければ、はたまた騎乗機会さえ恵まれていない様相も見受けられる。

一番問題なのは、なぜ若い選手、騎手が伸びあぐねているか?ということである。とどのつまり、レースの組み立て方に問題があるのではないか。

競艇では今や、20代前半の選手でさえ、イン取り合戦に終始する者が少なくない。インを取ればそれだけ勝つチャンスがあるのは確かだが、それはどの選手も同様に感じていること。ならば若い選手らしく、ダッシュ一閃一捲りでどうして勝とうと思わないのか?

今トップクラスに在籍している選手というのは、若い頃はアウトからどんどん思い切った競走をしてのし上がってきた選手がほとんど。また競輪だってトップクラスでデビュー以来追い込み一本なんてやっている選手はほとんどいまい。

競艇でいえばイン逃げ、捲り差し、差しなんてものは、「待ち」のレース。つまり展開に左右されるケースが多く、展開が向かなければたちまち大敗を余儀なくされるものである。

一方、捲りだとか、つけまいといったものは、自分でレースを作っていくもの。ところが大技のつけまいは別として、捲りを放てない若手選手がいかに多いか。

また、競馬学校上がりの騎手の騎乗を見ると、決まりきったところで手綱を強めるとか、はたまたムチを入れるとかいった感じのレースしかできていない。

競馬については調教師の指示もあるからおいそれと大胆なレースなどできないのかもしれないが、着順が悪くても、「先生の指示通り乗った」などと果たしていえるものなのか?

「学校」であるがゆえに、実技指導については勝敗は度外視されるケースは仕方あるまい。公平かつ公正な競走を叩き込むことしか限られた時間の中ではできまい。

しかし一旦「プロ」となったならば、はっきりいって「勝つか負けるか」しかないのである。そしてなぜ勝てるのか、はたまた負けるのか、といったレース分析ができるできないでその選手・騎手の力量が大きく変わってくる。

学校の中では実技面において勝つか負けるかといった指導はムリでも、例えば実際に行なわれているいくつかのレースを拾い出してそれを分析させることはできよう。無論その分析は生徒に行なわせるのである。

このことは非常に大事ではないか。

実技の力量だけでは、ベテラン選手や騎手に太刀打ちできるはずがあるまい。しかし、実技の力量を分析力で補うことはできるはず。その分析力というのが今の若い選手や騎手には欠けているような気がしてならない。

そしてその分析というのは世間一般では、マスコミがやったり、はたまた客がやることであるが、もう「プロ」になればそんなことはできないわけで、しかしそのことをたとえ学校にいる間の短期間であってもやっておくとその後に大きなプラスとなっていきやしないだろうか。

というわけで、このレースのどこが良くてどこがダメなのか、ということを生徒間で討議させるゼミナール形式の授業をぜひとも取り入れてもらいたいもの。ひいてはそれが客の心理を掴み取る機会にもなるはずなんだが。

顧客重点なる言葉はいまやどの業界でもなされることだが、公営競技についてはことこうしたことが遅れているような気がしてならない。ぜひともやって欲しく思うわけである。

日本の教育体制というのは、ともすれば理論派を軽視する方向にある。理屈っぽいことよりもまずは行動だ!みたいな姿勢があるわけだが、確固たる理論がなければそれを行動に移したときに実を結ぶわけがない。

そして理論さえあれば今度は確固たる信念が生まれる。信念ってのは大事なことで、周りに「流されない」自分の考えというものを示す「指針」である。

そうした自立心っていうものは特に客が投じたカネを背負って走る公営競技にとって大事だろ。

公営各種学校においては、実技以上に理論・学科教育を充実させていただくことを望む次第だ。

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品位あるビジネスとは

2006-01-27 00:05:05 | 政治経済問題

ライブドア事件の余波は相当に大きく、いまだ世間を騒がせているが、一方でビジネスモデルの変化というのは避けて通れない状況というのは変わっておらず、しかもいかにコンプライアンスに則った商売ができるかにかかっているといってもよかろう。

結局ライブドアのビジネス手法も、日経新聞1月25日号のコラムを読む限り、東京地検特捜部にとってみれば、過去に幾度となく摘発してきたものと類似していたようで、捜査も進めやすかったと述べている。証拠物件にしたって、文書がメールに変わっただけ。ということはライブドアの一連の経済事件というのは、明らかに古めかしい手法であったと考えられる。

ライブドアに限らず今の企業社会において、「カリスマ経営者」なるものが存在するところや、「体育会系のノリ」といった企業風土であるところはどこかしら、「危ない」風潮があると見てもよい。

「カリスマ経営者」なるものの暴走により、社会を大きく混迷に陥れている会社は例えば内河健所長の「総研」がそうだし、小嶋進社長の「ヒューザー」だってそうだろう。また、八代・木村建設の場合、売り上げの6割を占めていた東京支店の支店長・篠塚明氏の独断的営業姿勢が招いた結果だといわれている。

大掛かりな粉飾事件で全世界を混迷に陥れ、その結果日興証券が独自のMMFから撤退せざるを得なくなった要因もつくったエンロンにしても、経営者は「やっぱり」カリスマなどと言われた。

そして経営者が「カリスマ」などともてはやされ、イエスマンばかりが跋扈するようになった会社というのは必然的に、「軍隊的体質」、つまり今で言われるところの「体育会系のノリ」なるものが発生する。

ライブドアが昨年12月25日の株主総会の後行なわれた「忘年会」の模様をテレビで見たが、明らかにドンチャン騒ぎが過ぎ、部外者にとってみれば呆気に取られるようなもの。

「♪大きくなったライブドア 時価総額8000億円~♪」

なる「大きなのっぽの古時計」の替え歌を作った「歌手」を招き、それをホリエモン以下の社員が「合唱」するシーンも見られたが、一方で株主総会においては配当をなぜ出さないとのか!と詰め寄られ、しかも堀江前社長の退陣まで株主は迫っていたのである。

そんな光景にホリエモンは涙ながらに事業拡大のためにどうしても配当は今期も出せないと突っ張って見せたが、あの涙っていうのは実際には「嘘泣き」であったことは一目瞭然に分かるというものである。

 結局、「株主のために」というのは嘘っぱちで、実際には内寄りの経営方針しか取られていない会社であったことは言うまでもなく、しかも今回の一連の事件で続々と余罪が発覚したとなれば、株主をはじめとした「顧客」はライブドアからどんどん離れていくのは必至であろう。

藤原雄一郎氏のメールマガジン「重役は裸の王様」というものがあってそれを読んでいるが、ここでは、過去に不祥事を起こした企業のみならず、とりわけ日本の企業の重役が、いかに社内のことしか見ておらず、顧客重視の姿勢を見せていないために、ひいてはそのことで企業が瀕死の状態に追い込まれていることを克明に記している。

そして「ダメな企業」というのは、つい最近までもてはやされた「カリスマ経営者」と「体育会系のノリ」の企業であるということまで読み取れる。「臭いものには蓋」的な企業体質が、顧客の心から離れていっている現状を多くの日本企業が分かっていないというわけで、ライブドアもまさにそうした企業になりかけている。

さらにいえば、顧客重点を謳う企業であれば、法を犯して儲け至上主義に走るといった姿勢など言語道断であると全社員に根付かせるもの。それが根付いてないとなれば、重役連中の教育方針がなっていないのである。

一方で、経営学などをみれば、組織論などの学問が昔からあるわけである。ところが多くの企業経営者は、

「大学で行なう経営学など旧態依然とした過去の遺物。現実はその通りにいかない。」

と無視するだけ。しかし、果たしてそうした学問を無視して自らの手で築き上げた経営手法が今や「古臭い」ものだと分かっている経営者は果たしてどれだけいるのか?

確かに大学などで教えられている経営学や経済学というのは、現実と乖離している面が見られるし、また確かに理論は古臭い面も見受けられる。しかし物事の筋道というのはやはりこうした学問から生まれてくるものであり、一概に無視できない代物であるといえよう。

そして日本企業も今や、知的財産の保護などといった、かつては「難しい」とされてきた領域に深く入り込まねばならない時代となっている。

そう考えると、もっと大局的に、なおかつ目先の事柄のみならず、中長期的な視野に立った施策こそ、重役が考え、それを社員に教育せねばならないのである。今や自らの創業者などの「社教」を懇々と説いたところでどうにもならない。

だとすれば、ライブドアの一連の事件というのは、他の多くの日本企業に内在しているものと考えてもよかろう。そういえばエイチ・エス証券の野口英昭副社長が「自殺」した件は実際には「他殺」ではないかという噂も流れている。

もし「他殺」ならば、それこそ昔、「悪い奴ほどよく眠る」という黒澤明監督の作品の映画があったけれど、今も昔もやり方は「変わっていない」ということになる。

いまだ日本経済・社会を混迷に陥れているライブドア事件の根は相当に深く、ひいてはそれが日本企業にいまだ内在するとなれば、そうしたことを打破できる経営者こそが、真の「改革者」なんではないだろうか。


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川崎記念回顧

2006-01-26 10:43:47 | 大レース回顧集

第55回川崎記念が25日行なわれた。

1番人気は悲願のG1制覇を期す9・シーキングザダイヤ。2番人気が東京大賞典を連覇した2・アジュディミツオー。以下、7・タイムパラドックス、1・サカラートの順で実質この4頭の優勝争いと見られた。

押し出すようにしてアジュディが先手を奪い、サカラートが2番手。これを外からシーキングが並びかけ、あとはいささか離れて3・チョウサンタイガーとタイムが並んでいく。その後ろは追走が手一杯という感じでバラバラの展開。

3~4角にかけての勝負どころでシーキング、サカラートあたりが一気にアジュディを交わしにかかろうとスパートするも、アジュディは4角を回る時点で持ったままの状態。

直線に入り、やはり「4強」の争い。逃げるアジュディ、追うシーキング。サカラートは直線半ばで力尽き、替わってタイムが突っ込んでくるも3番手どまり。シーキングが懸命に追うも、アジュディがこらえてG1を連覇。シーキングはまたもやG1制覇ならずの2着だった。

左前裂蹄の噂があったアジュディミツオーだが、そんな噂を吹き飛ばし、見事G1連覇を果たした。

今回は東京大賞典とは違ってJRA勢がラクに逃してくれなかった印象もあるが、他が追い出したときにも余裕があったし、着差以上に強い内容の競馬だった。また、2分12秒8のタイムは2100Mのタイレコードでもあり、ほぼ完璧なレースができたといえよう。

今回はシーキングザダイヤだけにハナを奪われなければ十分勝算があるといったような競馬。したがって鞍上の内田博幸はスタートからおっつけていったが、これが勝因の全てであったのかもしれない。

 今年はドバイへ向かう予定はなく、春は国内G1戦線を歩むようだが、次回はフェブラリーステークスが予定されている。ここでドバイワールドカップの壮行戦となるカネヒキリと対戦予定。過去2回の対戦はいずれも東京でいずれも敗戦。しかもまた舞台は東京だが、あのときのアジュディと今のアジュディとでは馬体の充実度合いが違っており、かなりの好勝負が期待できそう。

シーキングザダイヤはまたもや2着。悲願のG1制覇はならなかった。

好勝負はできるのだが、お終いの決め脚に欠けている感じ。今回もアジュディを懸命に追ったが届かず。やはりハナをアジュディにすんなり奪われたことが敗因か。

昨年はG1で2着が4回あり、今回もまた銀メダル。それも僅差負けも数回ある。今度こそG1制覇をという夢は次回以降に持ち越しとなった。

タイムパラドックスは年齢的なものもあってズブさが道中に出ていた感もあったが、お終いの伸び脚は確かだった。しかしスタートである程度行ける脚がないと厳しい。今後はこの点をどうすべきかを陣営は迫られているように感じる。

サカラートはスタートでアジュディにさっと飛びつき、道中もいい競馬をしていたと思うが、そこで力を使い果たした感じ。G1戦線ではいささか力不足を露呈しているといった様相が見られる。


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許さん!

2006-01-26 03:35:52 | 競輪

24日の西武園でまたこんなレースが

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=26&KBI=20060124&RNO=04

失格した小菅誠がバランスを崩した結果7名の大量落車を招いたわけだが、まるで将棋倒しのごとく。とてもじゃないが、こんなレースをやられたんでは、客はたまったもんじゃないだろう。

しかも翌日の決勝戦で優勝したのがそのレースで落車再乗して3着となった手島達矢だったとは・・・

今回のシリーズを見てきた客にとって実に割り切れないものを覚えたのではないか。

そして大量落車の件についてはこれだけでなく、当ブログでも1月10日に「大量落車・失格ばかり」、1月15日に「去りゆく競輪ファン?」ってやったけど、まだ一月も経っていないのに、同じテーマで3回も取り上げねばならなくなった。

なぜ取り上げねばならなくなったかというと、15日に取り上げた以降も、4車以上の大量落車が後を絶たないからだ。

1月23日、奈良3レース。最終1センターで4名落車、1名車体故障。

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=53&KBI=20060123&RNO=03

1月22日、立川9レース。4名落車、1名失格

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=28&KBI=20060122&RNO=09

同22日、松戸1レース。4名落車

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=31&KBI=20060122&RNO=01

同22日、玉野4レースでも4名落車があった。

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=61&KBI=20060122&RNO=04

また、21日の岐阜10レースでも4名落車

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=43&KBI=20060121&RNO=10

さらにいえば、「古くなるが」、14日の松阪11レースでも4名落車が

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=47&KBI=20060114&RNO=11

今や、4車程度の落車が「当たり前」になっているとさえ思えてくる次第。


24日に笠松に行った際、大黒社が競輪の大量落車の話に触れ、当ブログで紹介したレースを全て見てくれたらしいが、

「なんでああなるのか?」

と呆れ顔。

「競馬でも落馬はあるけど、7頭も8頭も「落ちる」ことはまずないもんな。」

と私は答えたが、はっきりいってここまで来るとスポーツとしての体をなしていない。

またギャンブルという点においても、まさか客が落車・失格を予め想定して予想することなど考えられない。つまり、客に対しての背信行為という他ないのだ。

というわけで、こんなことばかり連日発生して競輪は今「大危機」。早急に手を打たねば、客が全ていなくなってしまうのは間違いないというところまで「堕ちてきている」。

概ね見ていて思うのだが、明らかに無茶なレースをやって大量の落車を引き起こしているというケースばかり。ちょっとでもスペースがあればそこから突っ込んでいくというパターンであるが、1回だけという話ならともかく、これだけ頻発するとなるとレースどころの話じゃないだろ。

もうこうなったら、しばらく開催はやめていいから各競技会が選手を集めて徹底した教育姿勢を示すべきだと考える。

そしてどのスポーツもそうだが、勝敗の優劣っていうのは、力の有無によって判定されるものだろ。ひいてはそこに惹かれるところがあるからこそ客を呼べるわけであって、大量落車なんて力がどうのこうのとはいえないだろ。あくまでも「想定外」の出来事だろ。

さらに打つ手なしとなれば絶対にここままいけば客は競輪を見放す。そうなってからでは遅いだろ。ただでさえ客が毎年逓減カーブを描いて減っているというのに。

さらにもう一ついえば、以前から私は大量首切り、開催削減を訴えているけど、それとも大きく関連しているような気がしてならない。

選手に対する大掛かりな「新陳代謝」がここ数年来競輪では見られないだけに選手の連中がそのことをいいことに「舐めている」としか思えないからこその出来事であるように思えてならないし、また、開催の日取り自体も相当にムリがあるからとも感じたからだ。

するとそうなってくると、やはりルールの改正、番組大編成を含めた抜本的な改革を緊急にやるべきではないのか。もう待ったなし。でないと競輪は本当に終わるぞ。


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実は能弁だった?

2006-01-25 08:32:59 | 現場レポート

24日、笠松競馬場へ。

トーキー改め?「なでしこ」松田宣子さん。8日から独立したが、その予想に乗ってみることにした。

師匠の大黒社同様、1日予想というものをやっていて、師匠同様700円「取り腐っていた」。

それで師匠の1日予想も700円。専門紙の「東海」が500円だから、笠松に行けば予想関係だけで何と1900円も「かかってしまう」。

10時の開門と同時に入場して最初に指定席に入り、その後最初に大黒社のところに行ったがいなかったので、「なでしこ」のところへ。

すると、他の予想屋が「不在」の中で、なでしこはしっかりと「小屋」にいた。

「700円やな。」

というとビックリした顔をしていたなでしこ。まさか来るとは思ってなかったんだろう。

 大黒社の見習い時代に「ノリコのイチオシ」なんてコーナーがあったらしいが、自分のところに移ってもそれを「継続」。そして小屋のところには飴が・・・

実はこの飴なんだが、園田の「本家」大黒社が1日通し予想を買うと、

「これもっていって!」

といって飴をくれるんだが、それを真似たとのこと。もちろん、タダ。

 しかしながら、松田さん、予想も師匠とは相容れない、独自のものがあった。

例えば8レースだったか、師匠は2・3を軸としていたのに、7・8を軸とするというような感じ。

そしてその根拠を聞くと、

「馬体が減っているのがダメですね。」

などと「はっきり」いうやないか!

トーキーという「あだ名?」とは裏腹に実は「能弁」だった松田さん。とりわけ師匠の予想と比較させて話を進めていくと実によくしゃべる(ってなことはないが)。

指定席のとなりのオッサン、「テキ屋」だそうで、仲間が4~5人ぐらいいてまさに大黒社ら予想屋真っ青の「予想薀蓄」を展開。確か4レースだったか、9番鉄板といってそれを見事に的中させ、それも3連単・3連複のダブル的中。

「こんなもんに700円出すの?俺だったら200円でいいよ。」

と言っていたが、次第にスカ連発の様相だったね。しかし、度あるごとに

「これ買った?」

ってうるさいんだ、このオッサン。

「笠松はたまにしか来ないから全部張れない」

と言ったけど、全部買ったら必ず損するやないか。

マージャンの「2・5・8(リャン・ウー・パー)」ではないが、この日は2・5・8レースを購入。2レースは大黒社・なでしこが軸が一緒だったんでそれを参考に買ったらちょっと儲け。しかし5レースを買ったのが余分で、取って損。8レースはプラス35キロの馬が勝って多少配当が良かったもんだからこちらも小口の儲けをしたが、結果的にちょっと損だったな。

しかしながら大黒社、常になでしこのことを気にしていて、

「あいつのところ客来てる?」

とか逐一言っていた。それにパドックを見るときも常に一緒だし。

やはり「親心」なのか?だが、当のなでしこは、

「あのクソオッサンと離れてよかった・・・」

と案外思っていたりして。

ま、師匠と弟子の予想はほとんど相容れないのでなかなか面白い。

「あいつはまだまだド素人!」

と言い切る師匠だが、これが1年経ち、2年経ち・・・となったときに、果たして?

追記

何レースだったか忘れたが(多分5レース)、常客と思われるジジイが、

「この馬、良かったんか!」

と松田さんに詰問していて返答に困っていたところ、

「うん、よく見えたよ。」

とフォローしておいたから。次は500円に負けなさい?

あと、川崎のレースをモニターで見ていたところ、若い4人組の男のうちの1人に色々と話をされていてその光景を私はずっと見ていたが、一歩間違えると危険極まりかねない状況となりかねなかっただけに?(って、そんな状況でもなかったか)セキュリティ面において今後気になるところだね。この話は師匠にしておいたから。


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ホリエモンついに御用

2006-01-23 19:34:10 | 政治経済問題

7時のNHKのニュースによると、堀江貴文社長が一連の事件に関わっているとして、東京地検特捜部は容疑が固まり次第、逮捕状を請求して今夜中には逮捕される見通しだと伝えた。

そして宮内、岡本両取締役、ライブドアファイナンスの中村社長も逮捕される見通し。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060123-00000101-mai-soci

そして今日の東証株式市況は急反落。336円04銭安で、注目のライブドア株は約2億5000万株の売り注文が残った。

証券市場をいまだ混迷に陥れているライブドアの一連の事件について、堀江社長を含めた幹部を一網打尽に御用させて特捜部としては終息させる方向みたい。

さらば、ホリエモン。

追記

ライブドアのポータルサイトも堀江社長の逮捕を報じている。

なお、ポータルサイト運営については当面の間、 継続される見通し


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自己責任って?

2006-01-23 11:52:52 | 政治経済問題

よく言われる、

「自己責任」

っていう概念は一体何なんだろうね?

って、公営ギャンブルって昔から「自己責任」を問われるある意味、厳しい遊びなんだが。

そういやこっちのブログに移ってからはあまり取り上げていないけど、以前やっていたメルマブログでは、株をやりたいのならば、まず公営ギャンブルを先にやり、どうやったところで「負ける」ことを覚えてからやりなさいって何度か書いたことがあった。

そこでメルマブログ7月15日付(倒死辛多苦)から抜粋。

『思うにもし投資信託「以上の」流動性商品をやろうと思う人間がいるならば、私ならまず、「競馬・競輪・競艇・オートレースのうちのいずれかをやったことがあるか?」と尋ねるね。そして、「それをやってキャリアは何年か?」とも尋ねる。恐らくFP(ファイナンシャルプランナー)はそんなことは尋ねて来まい。でも所詮元本保証のない「高リスク」ということはそれこそ前述した証券マンと同じく「バクチを打つのと同じ「倒死辛多苦」」なんだから公営競技と考え方は何ら変わりがあるまい。そういえば公営競技は投資信託よりもはるかに買いやすい何と「100円」から買える!ということは、いわゆる個人「投資」の中で最も手軽なのは実は公営競技ではないのか?だからこそ尋ねる必要があるんじゃないのか?それとキャリア何年というのは、例えばキャリア数年というんであれば一番「のめりこんでいる」時期である一方、損するということも覚える時期だからそんなときに投資信託や株式だなんてやったら本当に「やけど」しかねない。前にも書いたことがあるけど、公営競技で長年やられまくった人間が株式や投資信託を始めると案外うまくいくような気がする。というのは「損を取る」ということを覚えているから。これが例えば全くそんなことに免疫がない人間がいきなり窓口の営業から、「投資信託は元本保証はありませんし、流動性リスク、為替リスク、信用リスクが発生する可能性があります。」と言われてもただ面食らうだけだろう。それと、こういった商品を買う場合には必ず「儲かる」ことを前提に考えるわけだろ。元本保証がないというのにどうやって「儲かる術」があるというのか?むしろ、「元本なんかクソくらえ!分配金で稼ぐわ!」ぐらいの気持ちがなければ預貯金以外の流動性商品は手を出さないほうがいい。でも、FPとか証券会社や銀行の連中は一切そんなことは言うまい。しかしながら「スジ」からいえば、「せめて競馬だけは先にやっときなよ。」と勧めるのが先決ではなかろうかな?ちなみにパチンコや宝くじは厳密に言うところのギャンブルではないのでお勧めできません。以上。』

よく、株式評論家とかファイナンシャルプランナーが、

「株と公営ギャンブルは意味が違います。」

なんてことを言ってくれるけど、大元は「一緒」なんだって。

そして評論家やファイナンシャルプランナーが株を勧める「やり方」ってのは、

「いかにして株で儲けるか?」

しかないわけだろ。

今、大問題となっているライブドアの一連の事件にしたって、結果的には株の「恐ろしさ」をよく知りもしない小口投資家がライブドアの違法ではないかと言われている利益還流に「加担」している構図が見えてくるわけだが、ではそうした小口投資家に対してライブドアを「推奨」した人間ってのは必ず「いる」わけだよな。

ライブドアとは言ってなくても、

「1万円ぐらいで買えるような銘柄も出てきています。」

「株をやるなら今がチャンスです!」

でなんて煽った評論家やマスコミが大勢いたのは明白。

そういえばここ半年ぐらいの週刊誌を見ていたら、特集は「株」のものばかり。また、株関連の特集をやれば読者も食いついたんだろうね。

しかし今の大半の一般トレーダーの姿ってのは、「投資」じゃないだろ。ただのパチスロ感覚みたいなもんだろ。

確かにアメリカの個人資産の半分ぐらいは株式だ。それを真似ようと日本政府もアメリカ人並みの投資感覚を植えつけるように煽った。

しかしアメリカではなぜそうなっているのかというと、彼らの大半は一つの銘柄を長く保有し、配当を得てそれを資産の一部に充てようという考えに基づいている。買っては売りといった「バクチ」感覚で株をやっているのではない。

したがってアメリカの株主代表訴訟ってのはきわめて大掛かりかつ重要な意味合いを持つ。つまり彼らは株を保有しているということはそれだけ真剣にその会社を育て上げ、一方で厳しい目で「監視」しているということ。

ところがアメリカのそうした「いい面」というのが日本ではほとんど触れられていないね。

いや、日本人の風土からして、「長く見守る」っていう概念を植えつけること自体、ムリなのかもしれない。まるでその日暮らしに何でもかんでもパッパパッパとやりたがる。ひいてはあくせくするのが「好き」というか、とにかく「急がば回れ」っていう概念に乏しいんだよな。

ま、そんな国民柄だから、カジノ以外の「ギャンブル」が存在するんだろうね。しかもカジノもそろそろっていう話があるんだろ。

ギャンブル大国のくせして、しかも株までパチスロ感覚にさせておいて「自己責任」を今問いただすなんてこんな滑稽な話ってあるかい。

そういえば公営ギャンブルだって今や何でもかんでも「万シュー」狙いの風潮が絶えない。それをいの一番にやったのが競艇であるが、今やどの競技においても、「万シュー」でないとダメだみたいなところがある。しかし・・・

万シューなんてそう簡単に取れないからこそ、「万シュー」なんだろ?

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ライブドアに関わった競馬場

2006-01-22 07:21:13 | 競馬

お騒がせ状態のライブドアだが、ご存知のとおり、廃止された高崎をはじめ、一旦は廃止決定となった笠松、そして高知と、続々とライブドアが再建に名乗りを上げ、プロ野球のみならず地方競馬においても「救いの神」とまで言われた。

高知についてはネーミングライツの契約まで交わし、しかも堀江貴文社長の所有する「ホリエモン」を高知へ移籍させるほどの熱の入れようだったが、結局それ以後全く音沙汰なし・・・

いや、音沙汰なしで今考えると良かったのかもしれないが。

そういえば私もライブドアが地方競馬への提携話を持ち上げたときに、

「どんどんやってみろ!」

って書いたことがあったな。

http://www1.dnet.gr.jp/~bod303/507.htm

しかしながら、公営競技というのは単純に「ビジネス」だけと割り切れない部分があるからね。

高崎や笠松がライブドアから持ち出された提携話に全く耳を貸さなかったのは、ライブドアがどのように運営していくのかが見えてこなかったからだろう。それは高知についてもどうやら同様と見える。

したがって結果的に今、ライブドアが渦中の騒動に巻き込まれている最中でもあり、これといった「介入」がなかったことは良かったのかもしれない。

私が当時、ライブドアにどんどんやらせてみればいいと書いたのは、このままいけば地方競馬として存続するのは大井だけになってしまうのではないかという心配があったからだ。その抑止力を考える意味においても「やらせてみればいい」と書いたわけだが、結局最後の責任はやはり主催者である地方自治体にあるわけであり、ライブドアが何らかの形で「おかしくなった」場合はさっさと撤退を余儀なくされるからそのつもりで覚悟しておかねばならない、但しこれが第3セクター方式の場合ならば別だが、とも書いたわけなんだが。

いよいよ4月から船橋、そして浜松オートレースも恐らく、日本トーターが「介入」することによる民間主導の運営が始まる。

日本トーターはライブドアのようなことにはならないとは思うが、やはり、何らかの形で折り合いがつかないと、撤退する可能性がないとはいえまい。

そんな中でライブドアが渦中の状況に置かれていることは「反面教師」的な意味合いがあるように感じる。つまり前述したとおり、最終的には主催者である自治体が責務を負わねばならないのである。

経営方針その他についてはやはり自治体がイニシアティブを取らねば公営競技は成り立っていかない。そして、逆に提携先と折り合わねば、さっさとそこに見切りをつけるという決断力も不可欠となっていく。そのあたりを考慮に入れねば民間委託というのはまずうまくいかない。

というわけで、何でもかんでも民間委託すればいいという風潮が強い今日であるが、耐震偽造問題の件にしたって、結果的には民におんぶにだっこではダメではないか、という議論に繋がっていっている。やはり、官が一本スジを通すことによって民の横暴も防止できるわけである。もちろん、公営競技は民間主導では「できません」。

そして、高知競馬はどうするんだろうね?いまのところ、ライブドアからはこれといった働きかけはないわけだが。それとホリエモン、この間勝って3勝目を挙げ、次は28日の出走予定だそうだ。

しかし馬主が最悪の事態に追い込まれたらどうするんだろう?ま、一旦は競走馬としての登録は抹消されてしまうんだろうが。


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