公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

toto破綻懸念

2005-11-30 00:29:02 | 公営競技論

赤旗に書いてあったが、totoって今、約230億円の「借金」があるんだとか。

そのtotoを運営する「独立行政法人 日本スポーツ振興センター」が直営方式導入とかで100億~300億円規模の新たな投資を行なうという。

となれば、またぞろ、借金を増やすことになるのか?

totoは昨年、当初目標としていた年間売り上げ2000億円の1割にも満たない157億円の売り上げしかなく、スポーツ振興費、いわゆる「国庫繰出金」を2年続けて出していない。

これが公営競技だとこのような状況になれば即座に廃止せい!となるのに、totoは逆にカネをつぎこむということなのか?

しかも完済予定だった350億円のうち冒頭に述べた230億円が滞っているんだとか。

売り上げのほうは今年から天皇杯も対象に入れることでアップを図っているみたいだが、どうやら昨年よりも下回るようだ。

そんな中で新たな投資をするというわけだから借金の上塗りをするだけという他ないのではないか。

totoは全く興味がないので別にやめてもらっても構わないんだが、実際は公営競技と同じく「ギャンブル」でありながら「くじ」であるがゆえに逆に人気を失っていてもうその求心力さえなくなっているんではないか。

J1・J2合わせて13試合のうち、2試合以下の外れが「当選」ということになるわけだが、果たして11試合以上も「当てた」人って一体どれだけいるんだろうか?

そんな中、「おまかせします」というものが現れている。「totoラッキー5」というもの。

どうしても自分で予想できない場合はコンピューターに「お任せ」するというものであるが、果たして、そのコンピューターというのがどんな予想をしてくれるのか?それは事前には「分からない」。つまり本当の「運試し」になってしまうというもの。

そんなことをするんだったら、先に「予想」されたものに「乗っかる」ほうがいいんではなかろうか。

いわゆる「公営ギャンブル」の方式には「パリミュチュエル方式」と「ブックメーカー方式」という2つのものがあるんだが、日本では後者は禁止されており、前者だけしか許されていない。宝くじもしかりである。

しかしながら昔TBS系でやっていたクイズダービーという番組は先に司会者がクイズ解答者の解答的中予想倍率を決めておき、それに一般公募の「予想者」が「乗っかる」という形の「ブックメーカー方式」で行なわれていた。

長らく司会者をやっていた大橋巨泉氏が欧米の競馬に精通していたこともあり、恐らく大橋氏の意見も取り入れられてのものだったかと思うが、欧米の競馬は大半がブックメーカー方式であるわけで、今思えばこういうのもなんだが、クイズダービーは長期間に亘って「人気番組」として好評を博してきたことを考えると、「ブックメーカー方式」というやり方はとりたてて日本人の気質に合わないということでもないんではないか。

また、利用するしないは別として、中央競馬とホッカイドウ・ばんえい競馬を除けば、公営競技には必ず「予想屋」というものが存在する。

これだって予想屋の予想に「乗る」というやり方である。

サッカーのような団体競技ではチーム内におけるモチベーションというものが微妙に左右してくるが、それは個人の情報収集能力で把握するのはムリだ。そりゃ優勝がかかっているチームならば問題はないんだろうが、大半はそうでないチームであり、またそれらのチームのモチベーション力などそのチームの「番記者」でもない限りは実情は分からないのではないか。

となれば、やはり予想を予めする人間がいたほうがいいのではないか。つまり、totoが「くじ」などという「まやかし」であり続ける限り人気浮上などありえないように思えてくるわけだが。

それとtotoの人気が出てもらわないと公営競技にもいい影響は出てこないのである。

公営競技とてギャンブルの端くれであれど、サッカーと同じく「スポーツ」でもあるわけで、「同じよしみ」としてtotoの人気が上がってくればそれに「乗っかって」という可能性だって考えられる。本当に「くじ」でしかない「宝くじ」や「ゲーム」であるパチスロとは対峙している。ただ違うのは、公営競技は個人競技であるが、サッカーは団体競技であるという点だけ。

公営競技のブックメーカー方式導入には多少の問題点はあろうが、totoはいち早くその方式にしてもらいたいものである。機械に予想を任せるなんてことよりもよっぽどいいと思うんだが。

そうしないとtotoは早晩中に「破綻」する可能性があると見てもよいのではないか。以前も書いたことがあるが、今のtotoに魅力を感じる人などほとんどいまい。

ところでさきほど触れた「クイズダービー」で以前2問ほど競輪に関する問題が出たことがあった。実はその2つとも私は即座に答えが出てきて、また「当たってたね」。他の問題はまるで分からなかったが。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浜松廃止後の代替地問題

2005-11-29 02:45:00 | オートレース

ついに浜松オートレース場、半世紀にわたる歴史に事実上幕が閉じられる。

静岡新聞より

浜松オート検討委 「一定期間後に廃止」答申 


 浜松市オートレース事業存廃を今春から審議してきた市長諮問の検討委員会(委員長・中村捷二浜松商工会議所副会頭)は28日午前、一定期間後の廃止が適当、とする最終答申を北脇保之浜松市長に提出した。北脇市長は答申を踏まえ、12月中旬までに来年度以降の事業方針を決める。
 答申は、市の一般会計からオート事業に赤字補てんすべきでなく、公営競技市場小傾向による将来見通しの厳しさから「廃止するのが適当」とする文言を第一に挙げた。
 ただ、廃止時期は従業員や選手ら関係者の事情を考え「一定期間を設けた後」とし、事業運営の包括的民間委託については財政的なリスクがない場合などの条件を付けた。
 答申書を受けた北脇市長は「税金投入による事業維持は適切でないことなど、いくつかの確認事項があった。一定期間をおいての廃止も重く受け止めている。答申を基に十分検討し、市の結論を出す」と述べた。
 浜松オートは昭和31年に開場。事業売り上げのうちの約800億円を市の財政に繰り入れ、公営競技として貢献してきた。しかし、平成15、16年度は赤字となっていた。

※浜松オート答申骨子
 浜松市オートレース事業検討委員会の最終答申骨子は次の通り。
 ▼事業については廃止するのが適当。
 ▼廃止時期は関係者の事情を考慮し、一定期間を設けた後とする。この期間の事業運営は浜松市小型自動車競走事業基金の取り崩しなどにより市が直営で行う方法もあるが、財政的にリスクがなく後の廃止費用を留保できる包括的民間委託の仕組みが構築できる場合、これは有効な選択肢。
 ▼廃止に向けては従業員等関係者に対する就労支援等の必要な対策を講じ、廃止費用は基金を活用し一般会計の負担軽減を強く求める。跡地利用は市として十分な調査・検討を行うべき。


あとは北脇保之市長の最終決定にゆだねられるが、もし「一定期間を置いての廃止」ということであれば「代替地」問題へと話を移す必要があろう。

一番いいのは2010年度での廃止。つまり5年後、しかも競輪とオートレースの統合も実現化する上において話としては進めやすくなったはず。

となればやっぱりその地は「大阪」しかあるまい。

ご承知のとおり、大阪を含めた関西圏にオートレースの「匂い」は全くない。もちろん、オートレースの出走表が掲載されることもなければ、オートレースに関する話題さえ上らない。でも。

「オートレースは存在しない」

からこそ、「未知の魅力」を感じるというもの。

しかも大阪といえば例の南港開発の「大失敗」により土地が「あまり倒している」状態。その上さらに「巨大な空き地」まで誕生しようとしている。

さらに大阪市は誰もが知っている財政危機状態。

ここに浜松廃止で路頭に迷うオートレースと、自治体として消滅寸前に追い込まれている大阪市が「タッグ」を組めば言うことなしじゃないか。市がダメなら府があるというもので、太田房江知事は元通産官僚だし?

大阪がオートレース未開の地とはいっても、オートレースに関する情報はインターネットでだいたい事足りるように今はなってきている。つまり、情報を奪い取ろうという意思さえあれば誰だってレースも見れるし、結果も知れる。

問題はオートレースの場合、「独特の」予想推理を働かせなければならないということ。

「試走」を見終わってからでないと車券の予想が出来ないとか、はたまた晴と雨では予想が違ってくるとか、はっきりいって、そんな要素が絡めば別に関西の人間でなくとも「辟易」するというもの。

だからもし建てる場合は「室内」とする。

室内ならば晴雨予想など考える必要もないし、また、風などの自然条件にも左右されることがないから選手は「思い存分」走れるはず。それと、「爆音公害」も防止できる。あとは試走を見ないと予想できないというのが問題となるが、マシンのほうはセアのバージョン2がそろそろお目見えするし、あとは走路コンディションをどうするかだけか。

公営競技がなぜ今元気がないのかというと、それは大阪を初めとした関西の公営競技が「だらしがない」ということが言えると思う。

とりわけ西宮・甲子園廃止後の関西の公営競技といえば競艇とて毎年2桁の売り上げダウンの憂き目を食らう始末。このままの状態だとメッカ・住之江でさえ「赤字転落」の危機が。

競輪は他場場外に頼らねば「風前の灯」。園田・姫路競馬も早晩中に基金が底を尽く状態だという。

そしてやはりなんだかんだ言って、関西から全国へ「発信」するものってのは結構あるわけで、大阪が元気ならば日本も元気になれるという昔ながらの「伝統」も変わらなければ、「関西外し」の業界は衰退する一方ということさえ言われる情勢も変わっていない。

その「トレンド」に相反する形なのが公営競技。それも長らくそういったことを続けて来た。

だからではないが、とりわけ大阪なんか、公営競技を全てやめてから府も市もとたんに転落の一途。

長居スタジアムは元は「大阪市営」・大阪中央競輪場だったとか、はたまた現在の長居公園に競馬・競輪・オートレース場があったなんてことは私だって当時を「知らない」し、その当時を知る人も今やほとんどいまい。

そう考えると、「絶好のチャンス」。

皆さ~ん!大阪に浜松廃止後のオートレース場誘致を呼びかけよう。そして、瀕死の状態である大阪ドームには「もちろん」競輪を。

2011年、大阪に競輪・オートレースが揃って誕生????

今から「6年後」が非常に楽しみだねぇ????

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

競艇王チャレンジカップ回顧

2005-11-28 05:24:05 | 大レース回顧集

賞金王決定戦へのラストバトルとなった第8回競艇王チャレンジカップ。

優勝戦はスタート展示では1・上瀧和則、3・向所浩二、4・菊地孝平、5・江口晃生、6・倉谷和信と5艇スロー域で、2・原田幸哉だけがダッシュとなったが、「本番」では上瀧、江口、原田がスローとなり、倉谷、向所、菊地がダッシュとなった。

スタートスリットはほとんど揃った形となり、インからさすがに上瀧が「仁王立ち」。これを原田が捲り差しに行ったが、先に差しに回っていた江口に艇を当てられて失速。上瀧の逃げが完全に決まって焦点は2着争いに。

1周2マークでは菊地が抜け出したかに見えたが、2周1マークで原田を除く4艇が全く互角の勝負。しかし2周2マークで江口が差しのハンドルを入れると江口が完全に2番手に浮上。

上瀧はゴール手前で早くも手を上げ、最後は手を振りながらのゴールで4度目のSG優勝。そして決定戦出場ラストチャンスの舞台を見事にモノにした。2着江口、3着倉谷。

http://cgi.kyotei.or.jp/race/kekka.php?day=20051127&jyo=21&race=12

初日5レースで6号艇ながらも1コースを奪い取り、コンマゼロ1というスタートで快勝するや、続く11レースでは1号艇で手堅く勝利して連勝発進を見せた上瀧。予選は2位で通過した。

1コースで迎えた準優勝戦では江口晃生の差しに幾分てこずった形も見られたが最後は押し切って優勝戦も1号艇をゲット。

そして優勝戦でもやはり江口が2コース差しに回ってきたが、今度は全く動ずることなくイン速攻を決めた。

今年は年初に行なわれた地元・唐津での周年2着、九州地区選手権優勝と幸先のいいスタートを切ったが、SG戦線では優出もなく、尻すぼみの感がしないではなかった。

しかし昨年の賞金王決定戦では勝利を一時は手中にしかけながらも2周2マークで田中信一郎に差しのハンドルを決められ無念の2着に終わっているだけに九州地区で行なわれた今大会に期するものがあったんだろう。

既に「仲のいい」瓜生正義が決定戦出場を決めており、自身も2着以内ならば出場が可能だったが、SGの優勝がかかっている以上妥協を許さないという姿勢がヒシヒシと感じられた。

江口の差しも、はたまた原田の捲り差しも全て「計算済み」だった。優勝を果たして決定戦の舞台へ。ここぞと狙ったときの勝負強さは言わずと知られたところであり、今度こそ悲願の賞金王へと虎視眈々だろう。

江口は準優勝戦同様、上瀧を2コースから差しに行ったが返り討ちにあった。それどころか2着も危ないシーンがあったが、焦点を2着争いに切り替えた時点で大接戦を制したあたりはさすがというべきか。

今年はオーシャンカップ優勝時、GC2着のときもそうだが、ダッシュでも勝負できるようになりかつての「イン屋」のイメージも薄れている。賞金王決定戦では果たしてそのあたりも見せることができるか。

優勝するしか決定戦出場の道がなかった原田は「ここぞ」というコースで捲り差しに行ったが、江口の抵抗にあって万事休す。2年前の同びわこ大会でも5着まで入れば決定戦出場だったのに6着に終わって逃したことがあったが、こうした苦い経験が来年以降に繋がれば「いい勉強」となるということか。

今年のSG戦線もいよいよ賞金王決定戦で終了するが、津の全日本選手権、そして今大会とイン選手が断然強い印象が強く、前半SG戦線のような豪快な捲りで決まるような展開とならないことでファンの興味もそがれた印象。今大会も6日間で150億円ちょっとの売り上げに止まり、来年以降のSG戦線に課題を残す結果ともなった。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジャパンカップ回顧

2005-11-28 04:13:34 | 大レース回顧集

外国招待馬は全てG1優勝経験馬という久々に豪華な顔ぶれとなったジャパンカップ

ほとんど揃ったスタートとなったが、内枠を利してタップダンスシチーが先頭。ストーミーカフェが2番手。ビッグゴールドが3番手と前へ行く馬が揃って行き、アドマイヤジャパンが5番手ぐらい。その後ろあたりにリンカーン。さらにその後ろにウイジャボードがつけ、バゴゼンノロブロイはほとんど中団。その後ろにアルカセットがつけ、ハーツクライはいつもの後方の競馬となった。

タップダンスが快調に飛ばしたため、4ハロンは48秒台という速いペース。スローな流れとなれば日本馬に有利に働く様相だが、そうでない分、外国馬にもチャンスが膨らんだ格好。

タップダンスはストーミーに大欅の通過時点で4~5馬身の差をつけ、直線に入っても勢いが良かったように思えたが、坂を上りきった時点で脚が一杯となった。

坂下では内からアルカセット、外からロブロイ、最内からウイジャボードが突っ込んできて、リンカーンもしぶとく食い下がってきたが、残り200を通過したぐらいでアルカセットが先頭。しかし内から一気にアルカセットとウイジャボードの間を通るようにしてハーツクライが伸びてきて、一瞬、ウイジャボードのファロン騎手が怯む形(審議の対象になった)となり、アルカセットを猛追。最後はきわどい勝負となったが、アルカセットがデットーリの好騎乗で優勝。ハナ差届かずの2着にハーツクライ。連覇を狙ったロブロイは3着、リンカーンが4着、ウイジャボードが5着だった。

http://www.jra.go.jp/datafile/GradeRace/2005/20051127-0510.html

アルカセットは2002年の9月にデビューしたが初勝利を挙げたのは翌年8月で、重賞ウイナーに輝いたのは今年5月、ニューマーケットのジョッキークラブS(G2)という欧州の重賞ウイナーにしては非常に遅咲きの馬であった。

特筆すべきは、同じキングマンボ産駒であったエルコンドルパサーも勝ったことがあるサンクルー大賞。そのときに騎乗していたのがランフランコ・デットーリ。ペリエ騎乗のポリシーメーカーに2馬身の差をつけ優勝し、悲願のG1勝ち。そしてそのときの3着がバゴであり、バゴには4馬身の差をつけていた。

http://www.zeturf.com/ja/resultats/150/1096

その後はファロンが騎乗したロンシャンのフォア賞で1番人気となったが2着。しかしながら今年のBCターフを勝ったシロッコ(3着)には2馬身の差をつけていた。凱旋門賞は回避し、直前の英チャンピオンステークスは2000Mの距離ということで最後伸び切れずの5着。

今回、デットーリが騎乗することになって3番人気にまで支持されていた。言うなれば「デットーリ・マジック」に期待された感があったわけだが、お終いの瞬発力と言う点で他の有力馬よりも劣る面があったため終始内々を通らせて馬ごみの中に入らせての競馬に努め、ウイジャボードやゼンノロブロイがやってきた時点では既に先頭に立たせていた。そこが勝因だっただろう。最後はハーツクライの猛追にあったが優勝。

2000M以下での勝ち星がないことから上がりだけの勝負になったときには苦戦が予想されたが、今回は前団が思い切って非常にいいペースで駆けてくれたこともあって上がりもそれほどではなかったことも勝因と挙げられるか。しかし結果は2分22秒1のレコードタイム。ホーリックスとオグリキャップの壮絶な争いが今も脳裏に焼きつく89年のジャパンカップのタイムを16年ぶりに上回った。

これで有馬記念の優先出走権を得たわけであり、出走意思さえあればディープインパクトとの対戦が実現するわけだが、タイプが全く違うだけに対決が実現すれば面白いところ。もっとも、アルカセットぐらいの馬ならばディープ圧勝だ!の声が強いか?(なお、アルカセットの次走は香港ヴァースの予定で、有馬記念参戦はないようだ)

ハーツクライはまたしてもG1では惜敗の格好。流れが向かないと着順に結びつかないというあたりがアテにしずらいところなのだが、出だしはいつものように後方からながらも、最後は内を通らせてあわや降着かというルメールの思い切った手綱捌きも功を奏して最後はアルカセットとほとんど並んでのゴールとなった。

そしてこの馬も終始平均ペース以上の競馬ならば確実に突っ込んでこれる脚がある。上がりだけの競馬となるとしんどい面があるのは変わらずといったところであり、今後も競馬ファンを悩ませる一頭となろう。

連覇を狙ったゼンノロブロイは少々大事に乗りすぎたきらいがあったか。人気を背負っていただけにそんな競馬になったのかもしれないが、幾分、昨年のような切れ味鋭い脚もなくなっている様相。少々力負けの印象も強い。

リンカーンは今回は早めの競馬に徹して4着。しかしこの馬もハーツクライと同じく展開の向き・不向きに左右されやすく今後もアテにしづらいかも。ウイジャボードはハーツクライに来られた時点で力尽きた。

バゴはお終い伸び切れなかった。着順掲示板(5着まで)を初めて外したレースとなりこれで引退。ただ、凱旋門賞、BCターフと厳しい競馬を続けて来たその歴戦の疲れもあったのかもしれない。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジャパンカップダート回顧

2005-11-27 06:01:06 | 大レース回顧集

手に汗握る大激戦だった。

ユートピアが逃げ、これをアジュディミツオーが追う展開。シーキングザダイヤはさらにその後ろから。1番人気のカネヒキリはほとんど中団の位置。カネと同じぐらいの位置にスターキングマン。2番人気のサカラートはカネよりも少し前の6~7番手となり、タイムパラドックスもそのあたり。サンライズバッカスは外国馬勢とほとんど並んでの後方からの競馬。

そして3~4角に入ってカネヒキリは外からジワーッと上がっていった。

直線に入ってスターが思い切って最内を突き、一旦は先頭に立つ。これをシーキングが並びかけると、外からカネヒキリがやってくる。

残り200を過ぎたあたりからは3頭の大激戦となり、ゴール直前でシーキングがスターを交わすも、その外からカネが迫ってゴール前は本当にきわどい勝負となった。

写真判定の結果、カネヒキリ優勝。シーキングザダイヤ2着、スターキングマン3着となったが、タイムは3頭とも2分8秒0のレコードタイム。その他、4着タイムパラドックス、5着サンライズバッカスまでがハードクリスタルが持っていた2分8秒4のレコードタイムを上回る高速競馬決着となった。

http://www.jra.go.jp/datafile/GradeRace/2005/20051126-0511.html

これまでの中で最も厳しい戦いを強いられたカネヒキリ。

武蔵野Sのときは後方からの競馬となったばかりか反応ももう一つの感があり、ついにダートでは初黒星を喫したが、今回は中団キープから勝負どころでジワーッと追い出すという理想的な進め方。そして最後の熾烈な叩き合いも制して完全にダートの王者に君臨することになった。

脚をクルッと丸めるような形で砂を「かく」ようにして走る馬なので本当にダートに向いている馬ではあるんだが、これまでこれといって厳しい競馬をしてなかったことも事実。だがこの一戦をモノにしたことで勝負強さも発揮。こうなると後に出走するレースはさらに次元の高い競走ができるんではなかろうか。

問題は少しスタートでの反応がよくないこと。ドバイやBCといった最高峰のレースを視野に入れるとなるとその点が課題となる。そういったことからフェブラリーSあたりの距離が短くなったレースで他を圧倒して勝てるようならば十分世界は見えてくる。

だが今回の勝利に毛頭ケチをつけるわけではなく、これからさらに本格化すると考えるならばこの勝利の意味は大きい。

シーキングザダイヤは一時はほとんど勝利濃厚だったが、カネにわずかに屈した。だが、自分の競走ができた場合は本当にしぶとい。カネヒキリに騎乗していた武豊騎手もシーキングに完全に負けたと話していたほど。

しかしながら今年はこれでG1競走は実に4度目の2着。そろそろG1の勲章を手にしたいところ。しかもその4戦で2着になったときはいずれも最大で1馬身ぐらいの差であり、ほとんど手の届く位置にある。そしてG3でも勝ちきれない部分があるという馬でもあり、他を圧するパワーというものが不足しているのかもしれない。それさえ身につければG1勝ちもそう遠い話ではなかろう。

2年前の東京大賞典を制したスターキングマンはその時点で一時はダート界の王者に君臨したわけだが、その後故障がちで思うような競馬ができずにいたばかりか、G1馬ということもあって斤量も常に背負わされることから最近ではG3でも勝ちきれていなかった。

しかしデザーモの好判断があったとはいえ、一度は先頭に立ったときのパフォーマンスはまさに東京大賞典を制したときの脚そのものだった。ここ4走は成績もまとめてきており、まだまだ見限らさないという競馬ができたんではないか。というよりも「惜しい」敗戦だったといえよう。

タイムパラドックスもよく走ったが、これだけ時計が速い競馬では4着が精一杯か。逆にサカラートは今回も本来の競馬ができず、今後に課題を残す形となった。

それにしてもレコード決着になりながらも大激戦が演じられたという今回の一戦は過去に例をみない手に汗握る激闘レースとして今後も語り継がれることであろう。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どう責任を取るんだ!

2005-11-26 02:26:50 | 政治経済問題

今週はこのニュース一色だった。

Yahooニュースより

耐震偽造 「支店長がリベート要求」姉歯建築士が本紙と会見 

架空受注、7回捻出 

マンションやホテルの耐震強度の計算書を偽造した千葉県市川市の姉歯(あねは)秀次一級建築士(48)は二十四日、東京都内で産経新聞のインタビューに応じ、大口取引先の建設会社支店長から「一平方メートル当たりの鉄筋をあと二十キロ減らせ」などと、圧力を受けた経緯を具体的に証言した。

また、この支店長から「今月は四十万円ほしい」などとリベートを要求され、この建設会社から架空業務を受注した形にして現金を捻出(ねんしゆつ)し、支店長に送金したとも証言。姉歯建築士は「力の上下関係があって(偽造やリベート提供に)何度も嫌気がさしていた。今は本当に申し訳ない気持ちだ」と話した。 

証言によると、構造計算書を偽造するきっかけは平成十四年末ごろ。建設会社の支店長から、「建築主さんに『坪単価〇〇円でやるよ』と言われたので鉄筋量を減らしてくれ」と指示され、一平方メートル当たり八十キロから百キロ入れるべきところ、10%ほど減らして構造計算書を作成した。 その後、支店長の要求はエスカレートし、正規の計算書を作成すると「ちょっと(鉄筋量が)多いな。一平方メートル当たりあと二十キロ減らせ」などと数字をあげて要求。姉歯建築士が「これ以上はダメですよ」と拒否すると、別の建築事務所名を挙げて仕事を他に回すことを示唆した。 

偽造の手口は、正規と改竄(かいざん)した書類を混在させる単純なもので、「プロが見れば一発で分かる」という。 この支店長は計七回ほど、各四十万-五十万円のリベートを要求。建設会社が、「構造検討料」「構造図作成」名目の架空の仕事を発注したことにして、姉歯建築士が請求書を送付。いったん建設会社が送金し、姉歯建築士が支店長にキックバックしたという。 姉歯建築士が「(架空業務分の)税金がかかる」と支店長に申し出ると、あらかじめ税金を上乗せした分を請求し、税金分を抜いて送金することになったという。 姉歯建築士は七、八年前、知人を通じてこの建設会社から初めて仕事を請け負った。偽造を始めて以降は、同社からの仕事が全体の九割以上を占めるようになった。このため支店長の意向に従わないと仕事がなくなると思い、偽造やリベート提供を続けたとしている。 

姉歯建築士は、「建設会社からの圧力が始まったのは、その会社が特定の建築主と組むようになってからだ。坪当たりの単価は建築主などが最初から決めており、こちらはそれに従うしかなかった。建設会社は建築主の意向を受けていたのかもしれない」と証言した。 

偽造件数については、これまで判明している二十一棟は認めたが、「それ以外は記憶がない。データを調べてみないと何ともいえない」とした。 今後予想される損害賠償請求については、「できる範囲で対応したいが、支払い能力に限度がある」と話し、刑事告発や捜査当局の捜査は「素直に受ける」とした。     

◇ ■木村建設社長圧力「全くない」 

耐震強度の計算書が偽造されたマンションなどを設計、施工した木村建設(熊本県八代市)の木村盛好社長が二十四日、熊本市で記者会見し、月内にも自己破産を熊本地裁に申し立てる方針を表明。姉歯建築士に圧力をかけるなどの行為は「全くない」と否定した。 

同社長によると、姉歯建築設計事務所への設計委託は東京支社に任せ、社長自身は姉歯建築士と面識がなかった。居住者へ謝罪の言葉を繰り返したが、責任の所在については「専門家である姉歯建築士の計算結果と確認審査機関の審査結果をそのまま信じてしまったことが原因」「足をすくわれた思いだ」と被害者の立場を強調した。 (産経新聞) - 11月25日2時38分更新

<耐震偽造>コスト減で報奨金 「ヒューザー」が支払い契約

 姉歯建築設計事務所による耐震構造計算書偽造事件で、偽造が明らかになっている21棟のうち12棟のマンションの建築主の不動産会社「ヒューザー」(東京都千代田区)が、コストダウンできた場合に報奨金を払う約束で、取引のある設計事務所と契約を交わしていたことが関係者の話で分かった。姉歯秀次1級建築士(48)は、国土交通省の聴聞に、業者側からコストダウンを持ちかけられたとしており、同省は姉歯氏が報奨金を受け取っていた可能性が高いとみている。

 ◇取引のある設計事務所と…姉歯氏も受け取りか

 ヒューザーは1982年に設立したマンションデベロッパーで、現在の従業員は約20人。96年ごろから始めた専有面積100平方メートルの「グランドステージ」シリーズを首都圏で展開。広さと高級感の一方、平均価格帯を5000~6000万円に押さえ、99年から6年連続で業界トップの平均供給面積を誇ってきた。

 同社は「広くて安い方法を追求する」として、建築費を通常の坪(3・3平方メートル)単価を10万円以上も下回る50万円以下に設定。関係者によると、施工会社を木村建設など「当社の基準に合う」とする4社に絞っていた。また、構造設計事務所についても「基準に合うところしか使わない」とし、コストダウンを達成した場合は「インセンティブ(報奨金)を支払う」契約を結んでいたという。

 同社は耐震データ偽造が発覚した当初、「施工を頼んだ木村建設に任せていた」などと姉歯事務所との関係を否定していたが、22日夜の記者会見で「完成済みのグランドステージ藤沢(神奈川県藤沢市)と工事を取りやめた3物件は姉歯と直接契約だった」と答えている。

 24日の国交省の聴聞会で姉歯氏が「コストダウンを迫られた」として実名を上げた業者はヒューザーと木村建設、シノケン(福岡市博多区)だったことも判明、3社はいずれも圧力をかけたことを否定している。【大平誠、篠原成行】

(毎日新聞) - 11月25日15時5分更新

予想通り、「責任のなすりあい」に終始し、購入者の立場などまるで考えていない・・・

こんなことを言うのは何だが、それこそ築40年とかいう集合住宅のほうが「長持ち」しているんではないか。私はそんなところに住んでいるが構造上の問題については今のところ取り立てて問題すべきところはないぞ。

とかく民間業者の建てたマンションの中には、築1年と経たないうちにひび割れが発生したり、はたまた水漏れなどが発生しているケースも少なくないらしい。

一戸建て住宅の場合だと、天井裏にシロアリがウジャウジャといるようなケースまであるとか。もし何かあったら、それこそ昔、「8時だよ!全員集合」でやってたみたいに、横に家が傾いて、「廃墟」同然と化してしまう。

おまけに最近では「リフォーム詐欺」なんてのも横行していて社会問題になっている。まれに、

「マンションができました。是非ショールームへいらしてください。」

なんていう電話がかかってくる。その際、全く買う気がないが、

「今、管理費ってどれぐらいかかるの?」

と聞くと、

「ええ、1万2~3千円ぐらいです。」

なんていう答えが返ってくる。「高いね」。

ま、民間マンションならばそれくらいでも「安い」んだろうけど、ひび割れ、水漏れなんかが頻発するようだと毎月1万2~3千円といったカネははっきりいって「ドブにカネを捨てている」ようなもの。

しかも構造計算の仕事って、「法令遵守」に則るような建築士は今や「オミット」されているみたい。

「文句を垂れるし、仕事も遅い」とばかりに・・・

とにかく、住宅販売業者は、

「安く上げろ!早くやれ!」

その一点張り。でも、いくら「スピード化」の時代だからって、構造計算なんてものはいい加減にはできないわけだろ。

そして一番問題なのが、「イーホームズ」、「東日本住宅評価センター」という民間の確認調査機関が姉歯建築士がそうやって「杜撰な」計算書を送り込んでいるのに、全くチェック機能を果たしていなかったということ。

もともと確認調査機関というのは国家機関だけだったんだが、1998年に建築基準法が改正されて民間業者への「丸投げ」が出来るようになった。

すると、確かに調査は素早くできるようになった。しかし民間ということはとにかく件数をそれなりに確保しないといけないし、はたまた儲けなければならない。その上、

「もう施工時期が迫っている!」

と販売業者から「脅し」をかけられると細かいところまでチェックしないまま、

「合格」

とだしてしまうんだろう。

と考えると、この他にも販売業者と設計士と調査会社が「グルになって」杜撰な集合・一戸建て住宅をあちらこちらと建てているんじゃなかろうな?すると、築何十年というところのほうが「安心」だということがいえるのかも。

しかしながら、何でもかんでも「民間にやらせればいい」というその「裏側」にある一番「恐ろしい」側面をさらけ出したな。震度5なんて日本のような地震国ならば十分ありえるクラスの地震だろ。にもかかわらずそれが起きれば、

「家は粉々に潰れました」

なんてことになったらたまったもんじゃないぞ。下手をすると「命」だってとられかねない・・・

だからではないが、こういった件に関してはやはり国がしっかりと見張ってないとダメなんじゃないか。

民間主導でやってもらうが最終的には国がしっかりと面倒を見るってことにしておかねば、この先こういった問題は何回も起こりうる可能性がある。

公営競技の世界でも今、

「民間委託すれば大丈夫」

なんていう風潮があるが、メルマブログの最終回でも書いたように、公営競技を盛り上げていくような「ノウハウ」はどこの業者も持ち合わせていない。ライブドアなんて、高知競馬を支援するといいながら一体どうなったんだ?と言わんばかりに一向に音沙汰がない(ホリエモンを高知に移籍させたぐらい)けど、やっぱりやるとなると「難しい」んだよ。

それと公営競技って、レントゲン車の増設とか、盲導犬の育成とか、中小企業育成といったところにも使われているんだが、民間に「丸投げ」したらそんなところにカネを回さなくなるだろ。当然「儲け」のための資金へと「消える」わけ。

やはり主体は「公営」。だってそうしないと、

「公営競技」という名称ではなくなるもんな・・・ 

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「三遠」、不毛なる戦い

2005-11-25 01:18:54 | 公営競技論

「三遠」とは三河と遠州を指すわけだが、三河の蒲郡競艇・豊橋競輪、そして遠州の浜名湖競艇と浜松オートレース、この4場は長らく、熾烈な客引き合戦を演じてきた。

豊橋、浜松といったビッグターミナルには浜松オートレースを除く(浜松も昔はやっていたが)3場の出走表が前日の7時か8時ごろには置かれる。

今でこそインターネットの出現により早期に「早版」を見れるようになったが、それ以前は出走表をどこよりもいち早く置くことにより、ひいてはそのメンバーをもとに客の動向がかなり変わってくるとまで言われたほど。

しかもこの4場というのはバッティング開催が多く、そうなればますます競争が激しくなる。

その「競争」に勝ち残ったのが競艇か。蒲郡・浜名湖は「並んで」電車の中吊り広告を常に出しているし、また、豊橋競輪や浜松オートのところにも開催案内を出すというPRぶりは群を抜いていた。

豊橋競輪も浜松オートも一時は競艇に負けじと「挑んだ」こともあったが、やがて効果がなくなったばかりか、ひいては後に「疲弊」する様相に。

2002年秋、早川勝豊橋市長は豊橋競輪の廃止を一旦は表明。しかし、市議会が時期尚早ではないかと「待った」をかけたことにより廃止を免れた。そして全国施行者協議会は2005年度、つまり今年のふるさとダービー開催を「約束」して豊橋存続を支援することになった。

その後豊橋競輪は駐車場敷地の売却を始めとする過剰資産の整理や人員整理、さらには地元の商店らに広告を募るなどして一昨年・昨年とわずかながら黒字計上できるようになった。

対して浜松オートは豊橋とは違ってまず市議会が「赤字が出るようならオートレースを開催していく意味がない。」と市長につきつけたことから廃止の噂が立ち始めた。

2001年度に初めて赤字転落。翌年こそ職員の首切りなどを行なって黒を取り繕ったが、2003・2004年と連続して赤字。ついには「基金」も底を尽く段階に追い込まれた。

そして実際のところ浜松オートに関して言えば、市側も魅力あるレース作りなどを考えはしたんだが、ほとんど効果がなかったばかりか、常に「宿敵」競艇とのバッティング開催を強いられて大概は競艇に客を取られた。中でも蒲郡のナイター開催が始まってからとりわけ経営状況が思わしくなくなった。

しかしながら、オートレースの存続が危ういと考えた日本小型自動車振興会が「断腸の思い」で地殻変動大改革を実施。これでもダメだったらどうしようもなかったわけだが、何と開催を減らしたにもかかわらず昨年よりも4~9月の売り上げアップを果たし、とりわけ浜松は他場場外発売の拡充のおかげで1日あたりだけなら前年比55.3%という大幅アップを果たすことに。そして経営指標は「もちろん」今のところ黒字だ。

さらに言うなら、今年上半期の売り上げで前年比アップを果たしたのはオートレースだけ。つまり、開催日数の多さもさることながら、開催の日取りの悪さなども大きく影響していたことが分かるわけである。

となると豊橋もはたまた浜松も、とにかく他をおしのけても・・・という考えを捨てざるを得なくなってかえって「いい方向」に進んでいるわけである。

それと同じ考え方で、仮に現在存廃の渦中にある浜松や豊橋が「なくなる」事態となったら、果たして浜名湖や蒲郡といった競艇へと客が流れていくもんなんだろうか?

むしろ逆に浜松や豊橋がなくなれば、浜名湖や蒲郡へ行く客もへってしまうんではなかろうか。

浜名湖は昨年SG開催があったことから今年度上半期は前年と比較して30.7%と大幅売り上げ減。蒲郡も同様の理由だが31.5%の減となっている。

だが、とりわけ蒲郡は今年周年の1開催あたりレコードを達成したわけなんだが、一般開催の売り上げがすこぶる悪い様相。若松がナイター開催を行なうようになったことでどうやら「食われている」印象も強い。

ナイター開催開始当初なら平日でも3億とか4億売っていた実績もあるのに、今や2億さえいかない日もしばし。その上昼間開催に戻せば「惨憺たる」状況となっていて常滑にも「負ける」有様なのでついにはナイター開催の延長を行い、とうとう180日開催のうち150日ほどをナイター開催とするようになった。

しかも同じ競艇なのに浜名湖とのバッティング開催も結構多い。そのため浜名湖も一般開催は惨憺たる状況。やっとこさ競艇とは関係のないタレントを呼んだ客寄せによって繋ぎ止めている印象があり、一応は黒字は出ているみたいだが、果たして今の調子が今後も続くものなのかといった状況だろう。

と考えると、三遠4場を考える上において、お互いがバッティング開催の過多などといった「足の引っ張り合い」としか思えないような状況を脱却さえすればお互いが「儲かる」ように思えてならないわけだが。

人を押しのけてとかいうやり方ははっきりいってほっといても客が来て売れる時代だからこそ通用したものではないか。しかし近隣の浜松や豊橋が危ない状況に追い込まれていて、

「あの2場がなくなればうちに客が来る」

なんて考えていれば自身もそのとばっちりを食うだけではないか。

そこのあたりに競艇だけはいい意味では「余裕」があるのかもしれないが、悪い言い方をすれば危機感がない証拠。しかしながら競艇界もそろそろそうしたところに目を向けて欲しいわけだが・・・

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さらば!?浜松!?

2005-11-23 00:55:45 | オートレース

存廃問題に揺れる浜松オートレースについに「運命の日」が!?


<浜松オート>赤字続きで来月中旬に廃止決定へ 静岡

 オートバイの街・静岡県浜松市のオートレース事業検討委員会は22日、事業廃止が適当とする内容の提言をまとめた。近く北脇保之市長に答申する。北脇市長は「決定を重く受け止めたい」と話しており、来月中旬に廃止を決定する見込みだ。オートレースの廃止は、72年度の大井オート以来となる。

(毎日新聞) - 11月22日20時56分更新

地場の静岡新聞には廃止を断定する記事は掲載されていないようだが、毎日新聞の記事が妥当か?

それを確固たるものとするデータがここにある。

http://www.shizuokaonline.com/webreport_shiryo/20051122092018.htm

これを見ればまず廃止は避けて通れないのかも。


さて、静岡新聞の記事を見ると、浜松存廃にかかるニュースが目白押しだった。

浜松オート 「市の単独運営は断念を」

2年連続で赤字が続く浜松市のオートレース事業について存続か廃止かを検討している諮問委員会は現状のままなら浜松市の単独運営を断念すべきとの方向でまとまり、今後は民営化するか廃止するかが焦点となります。11回目を迎えた検討委員会。16日はオートレース事業の民間委託について名乗りを上げた業者側から事業計画の説明を受けた後市長への答申の骨子案を話し合いました。大詰めとなった16日の検討委員会は報道陣をシャットアウトして開催されました。結局、委員会としては浜松市単独での運営では存続はほぼ不可能と言う意見にまとまり、民営化するか廃止するかが今後の焦点となります。検討委員会では来週22日に最後の委員会を開いて答申書の内容を決定し、今月中にも市長に答申することにしています。

(11月16日)

浜松オート存廃問題 民間案次第で存続答申も

浜松市オートレース事業の存廃を検討している市長諮問の「事業検討委員会」(委員長・中村捷二浜松商工会議所副会頭)が16日、同市役所で第11回委員会を開いた。非公開審議の後に会見した中村委員長は、同日中に意見集約はできなかったが、「存続するなら民間委託しかなく、受託提案企業の条件次第」と述べ、公営競技システム管理「日本トーター」(東京都)の提案次第では、包括的民間委託による事業存続を北脇保之市長に最終答申することもあり得る見解を示した。
 検討委は日本トーターの福島晋常務による存続案を聞き、最終答申の骨子案を審議した。日本トーターは契約期間を5年または、7年とする新提案を示した。
 中村委員長によると検討委は、オート事業が赤字になっても市の一般会計予算から穴埋めはすべきでない▽市がオート事業のすべてを管理運営する現在の存続法は困難―という2点を確認した。
 日本トーターの提案に対しては、耐震補強が必用なスタンド工事費が市と日本トーターとの試算で差違がある点や、同社の収益見込みの実現性とリスク管理について、22日の最終審議までに再度説明するよう求めた。
 中村委員長は「委員の中には存続を望む声ややめ方を考える存続という声もある」と同日現在の最終意見の集約はできていないことを強調した。
 最終審議までに日本トーターが検討委に説得力のある提案をできるかが、包括的民間委託答申の焦点となる。
 検討委が北脇市長に存廃答申を出すのは22日以降の今月中。答申を受けた北脇市長は12月上旬までに来年度の事業方針を決める見込みだ。

「民間委託でも継続を」
 全日本オートレース選手会浜松支部の奥川裕司支部長の話
 本来ならば今まで通り(市の管理運営で)やってほしいが、それが無理なら民間委託で続けてほしいというのが選手会の願いなので、存続を求めた結果、検討委もある程度は聞き入れてくれているのかもしれないと感じる。31年間やってきて、まだ(存続の)体力を残しながら、たった2年の赤字でやめようというのは信じられない。民間委託を迷うだけでもおかしいと思う。(検討委は)途中から廃止検討委のようだった。選手だけでなく多くのファン、従業員がいる事業。民間委託でもいいから、とにかく廃止だけは避けてほしい。

(11月17日)

民間委託案に懸念も 浜松オート問題

浜松市議会の行財政改革推進特別委員会は17日、浜松オートレース事業の存廃問題を審議した。市長諮問の事業検討委員会が16日、包括的民間委託に向けた最終答申もあり得る、との見解を示したのに対し、委員からは公営競技システム管理「日本トーター」(東京都)の運営能力に懸念を示す声や、議論をさらに尽くすべき、との意見が上がった。ただ、検討委の答申が出ていないため、市の説明を聞き置く、とした。
 日本トーターの能力については検討委も22日の最終審議までに再度詳細な説明するよう求めていて、市議会も包括的民間委託になった場合の懸念材料を指摘した。
 この日は13委員全員が発言し「民間委託案は急に浮上し審議が不十分」「(全国のオート場を統括する特殊法人の)日本小型自動車振興会(日動振)は官僚の天下りの温床ではないか。(年間約5億円の)納付を減額できないか」など意見、提言があった。
 これに対し、検討委の審議内容を説明した市商工部は「唐突感はあるかもしれないが審議内容は濃い。検討委も11回審議し、できれば年内に方向性を出したい。納付の減額は働き掛けているが国の明確な回答はない」と説明した。
 廃止を避け、仮に公設民営を選択したとしても、日本トーターは従業員解雇(一部は優先的に再契約)やオート場借地料の減額案を示していて、従業員や地権者との調整も必要となる。委員からは「関係者が『ノー』と言ったらどうするのか。審議の組み立てがお粗末ではないか」という指摘も出た。行革特別委は議決機関ではないが、検討委の最終答申に議員としての見解を示すべき、との意見もある。北脇保之市長が12月までに示す来年度方針に、一定の影響を与える可能性もある。

(11月17日)

「廃止前提だが民営選択も」 浜松オート検討委

浜松市オートレース事業の存廃を審議している市長諮問の検討委員会(委員長・中村捷二浜松商工会議所副会頭)は22日、事業廃止が前提だが、急激な廃止は関係者に深刻な影響を与えるため、数年間、民間に運営委託する選択肢もある、とする最終答申方針を大筋で確認した。
 検討委は文言をまとめ近く北脇保之市長に答申する。北脇市長が来年度の事業方針をどう最終決断し、理由説明するかに注目が集まる。
 前回の議論をもとに検討委の事務局が示した答申案は「廃止が適当だが、関係者への深刻な影響が懸念されるため、5年間、包括的民営委託を導入した後の廃止が望ましい」という文言だった。
 しかし、複数の委員が「議論を尽くしていない民間委託を評価しすぎ」「委託期間まで踏み込む必要はない」などと反論。詳細な文言は答申までにまとめることにした。
 浜松オートは2年連続で赤字となり、企業経営者や大学教授、公認会計士、弁護士ら7人でつくる検討委が4月から計12回審議を重ねた。
 入場者、売り上げとも減少傾向で各種レジャーが多角化する中、事業継続は困難との見方が当初多かったが、選手会などの事業関係団体が継続を強く要望。10月になって公営競技システム管理の「日本トーター」(東京都)が事業受託に名乗りを上げ、包括的民間委託による存続案が浮上していた。

(11月22日)

皮肉にも今行なわれている「秋のスピード王決定戦」というのは浜松オートレース開場された1956年から開催されている由緒ある大会であり、さらにいえば、これまた「皮肉」という他ないが、今はなき「サマーチャンピオン決定戦」というタイトル戦には、

「市政記念」

というタイトルまでついていた。

それだけに浜松オートレースというのは浜松市には「欠かせない」ものとしての位置づけがあった時代もあった。

これまで市に繰り出したカネは何と800億円というが、物価水準の低かった昭和30・40年代前半を含めてのこと。今の水準に換算すると、2000億円とか3000億円といったレベルにも繋がってくるんだろ。

実質3000億円もの貢献をしてきた事業に対して、いまだ税金投入が1円もされていないにもかかわらず、

「もうダメだ」

と使い捨てにされてしまうということになるわけだけども、それなりの覚悟を決めているんであれば「仕方ない」。でも。

前日も書いたけど、公営競技は「やめたあとが大変」っていう意識が果たして市長や市議会にはあるのか?

オートレースは実質いまだ「ホームグラウンド制」だ。競輪や競艇のように「全国くまなく斡旋」なんてことにはなっていない。となると浜松オートの所属する選手の割り振りは来年度まであと半年もないのにできるもんなんか?

さらに浜松に限らず、またぞろ引退選手も出さざるを得なくなろう。そうなると退職金などそれなりの出費も覚悟せねばならなくなる。

そう考えると、有識者連中は、確か、

「補償額は12億円程度で済む」

と高をくくっているみたいだが、果たしてそうなるもんなんか?

仮に選手会から上訴されるとなったら、そんな程度のレベルでは利くまい。少なくとも30億円とか40億円レベルなんじゃないのか?

さらに「急な」再編を迫られるばかりか、今年4月からの「地殻変動大改革」において一気に浜松オートを黒字転換させている日本小型自動車振興会からも訴えられる可能性だってあるわけで、「理屈に合わない」ってことをたてに取られると下手をすると100億円近い賠償を請求される可能性もなくはないだろう。

もしそれ全て「負けたら」どうなるんだい?はたまた裁判費用ってのはどうなるのか?

仮に浜松市が政令指定都市になったとしても、オートレースの問題で「長く」苦しむように思えてならないわけだが。

それなりの覚悟があるんならばやめて結構。正式な結論は来月中旬に出される。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうなる?公営競技

2005-11-22 00:16:18 | 公営競技論

下記に挙げるような問題は当初はメールマガジンだけで行なってきましたが、公営競技の今後を大きく揺るがす問題であるだけにブログでこれから取り上げていくことに決めました。これからも頻繁に取り上げていきたいと思います。

というわけで、メールマガジンのほうは一応その役割が終わったと判断して休刊を決めました。

19日に発表された政府の公営競技に対する骨子は次のとおり。

公営ギャンブル 地方競馬を共同法人化 競輪・オート統合 政府改革案

 政府は十八日、ギャンブルにかかわっている公営競技関係の四特殊法人改革で、地方競馬全国協会(NAR)を解散し、主催する地方自治体の共同出資で設立する地方共同法人に衣替えする方針を固めた。年末に閣議決定する行政改革の重要方針に盛り込む。競輪の日本自転車振興会(日自振)とオートレースの日本小型自動車振興会(日動振)は統合のうえ公益法人化し、日本中央競馬会(JRA)は日本銀行や日本赤十字社と同様の認可法人とする。低迷が続く地方競馬は共同法人化によって、レース内容の向上が見込める一方、競馬場の廃止が加速する可能性もある。

 公営競技関係法人は競艇の日本船舶振興会(日本財団)を含め五法人。政府の特殊法人等改革推進本部は、公益法人の日本財団を除く四特殊法人について「国の関与をできるだけなくす」前提で組織見直しに着手し、民間人で構成する同本部参与会議で議論してきた。

 地方共同法人は、複数の自治体が共同して業務運営を行う法人で、国は出資しない。NARを共同法人化するのは、地方競馬の採算が極度に悪化しているためだ。地方競馬はかつて地方財政を潤してきたが、趣味の多様化に加え、高コスト体質が響き、昨年度は主催者すべてが赤字。合計の赤字額は百八十九億円に達し、足利、高崎、宇都宮の三場が昨年から今年にかけて廃止された。

 NARは馬主や競走馬の登録、調教師や騎手の免許交付を行っているが、各競馬場の運営には直接関与していない。このためNARを監督する農水省は十月三日の参与会議で「NARを改組し、自らが運営できる組織にしたい」と提案。参与からも地方共同法人化がベストだとの意見が相次いだ。

 共同法人化すれば、全国規模で騎手や競走馬の移動が容易になり、レース内容の向上が見込めるほか、集中投資による施設改善や大規模な宣伝活動も可能だ。しかし、出資額や運営をめぐって自治体間の対立が生じる懸念があるほか、リストラによって廃止される競馬場がさらに増えそうだ。

 一方、JRAは自身が主催者であるため参与会議で「ギャンブルの民営化は暴力団の介入をもたらしかねない」との認識で一致。国が主体的に設立する特殊法人から認可法人に移行するが、実態は大きく変化しない。

 また、日自振と日動振は黒字の競技場があり、地方共同法人化には黒字の自治体から「メリットがない」との反発が出ることが予想され、地方共同法人化は見送られた。日動振はオートレースの事業規模が競輪よりも小さいため「対等合併にならない」と反対しているが、参与会議では事業内容がほぼ同じとの理由で統合化すべきだとの意見が大勢を占めた。

(産経新聞) - 11月19日3時1分更新

この骨子は概ね評価している。つまり、国側も公営競技に対する意欲がまだまだあるという内容だからだ。

オートレースに至っては、参与会議は「消滅」さえも示唆していた。日本小型自動車振興会の財務内容を見れば分かることだが、損益計算書では完全に赤字が出ている。その原因は何と言っても交付金の大幅なる減少。しかもピーク時と比較して3分の1程度にまで売り上げが落ち込んでいてなおかつそれに歯止めが利かないとなればやっていく意味がないからだ。

だが参与会議は競輪との統合案を提案し、オートレースの消滅は免れた。官僚をはじめとする役人は天下り先が減少することから猛反発したらしいが、それは現状をあまりにも見ていない証拠。

そして一番問題なのが地方競馬。ついにNARを解散させて共同化への道へと進むことになったわけだが、確かに前々から懸念されている南関東4場のみ、いや、究極的には大井競馬だけしか生き残れないのではないかという話も現実味を帯びている。

つまり共同化とはいっても今すぐにできるわけがなく、恐らく郵政民営会社のように少なくとも2年はかかることだろう。そうなるとその間に廃止を決意するところも出てくるのではないかということもいえるわけで・・・

10日にホッカイドウ競馬の全日程が終了した。「Aiba」というミニ場外の効力が大きかったのか、3年連続で売り上げアップを果たした。しかし当初の目標額には達せず、相も変わらず赤字の垂れ流し状況は変わっていない。

それでも高橋はるみ北海道知事は今年度がホッカイドウ競馬再生5カ年計画の最終年ということもあって場合によっては撤退、つまり「廃止」も示唆していたわけだが、3年連続で売り上げアップ、それも今年は昨年・一昨年と続いたコスモバルクのフィーバーの恩恵がなかったにもかかわらずアップさせたことを評価し、来年度の開催継続に前向きな姿勢を示した。

続いて問題となっているのが高知競馬。既に競馬存続のために税金を投入していることから毎年もう「後がない」状況となっているが、こちらも橋本大二郎知事が競馬存続の方向性を変えておらず、また四半期の状況を見るとあの「ハルウララ」がいずとも多少の経営改善が見られるようになった。ただ、累積赤字を解消するにはもちろん至っていない。

岩手競馬はどうやら累積赤字が120億円を突破する勢いであり、しかも県議会での突き上げも厳しいようだが、こちらのほうは経営改善はまだこれからといった段階。漸く旧競馬場の売却ができるということだし、これまでむざむざと投じてきた過剰資産を売却する方向も模索している。また、ソフトバンクが岩手競馬のWeb中継を行なうようになった。

ホッカイドウ、高知、岩手がとくに地方競馬では最も危ないところであるわけだが、むしろ心配なのは名門である名古屋・笠松といったところ。

笠松競馬は本来ならば廃止されていた「はず」であったが、結果的に今年度の様子を見て来月あたりまでに来年度の開催継続か否かを判断するという。

廃止推進派で、競馬廃止を「花道に」引退をしたかった梶原前知事に代わって岐阜県知事となった古田肇知事だが、上半期において2100万円の赤字を出したことについては苦汁の顔を見せ、競馬存続が厳しいという考え方も表明している。

また、名古屋競馬は既に2008年度までに黒字の見通しが立たない場合は廃止も視野に入れている。その打開策として今年JBCが開催され、名古屋競馬場の1日あたりの売り上げレコードも記録したみたいだが、果たしてその勢いが通常の開催でもあるかどうかということがいえるわけで、しかもJBCクラシックにおいては「後味の悪い」面もさらけ出してしまったために一部ではその運営方針に疑問の声も上がっているみたいだ。

もちろん、九州や兵庫といったあたりや福山も予断を許さない状況だし、南関東とて大井以外の3場ははっきりいって厳しい。

だがもし今ある地方競馬を一場でも廃止するということになったら共同化という意味合いはなさないのではないか。

その一例は、「平成の大合併の邪魔」扱いをされた上山競馬であり、2003年11月に廃止されたが、その後結局は競馬場跡地問題がネックとなって山形市に合併話を蹴飛ばされた。その上競馬開催がなくなって以後、上山温泉に来る客はめっきり減り、旅館の廃業も相次いでいるとか。

しかも上山競馬の経済効果は何と年間200億円ほどあったという。その10分の1強でしかない累積赤字のために競馬をやめるわけになったんだが、実は掲示板でも取り上げたように、競馬場跡地問題が思うように進まなかったため、当時の高橋和雄山形県知事が、県議会の了承もなく自らの裁量で20億円以上の「穴埋め」を企てたことが明るみになった。そんなカネがあるんだったらどうして自らが競馬開催を肩代わりしなかったのかと疑問が残るというもの。加えてインターハイで優勝実績もある明新館高校馬術部を廃部に追い込みかけたこともニュースになった。

他の廃止された場については上山のような「すったもんだ」の事例はないようだが、少なくとも、競馬を廃止するとなると相当の「覚悟」が必要なことは言うまでない。中津のように、鈴木一郎前市長が突然年度締め間際に廃止を表明したばかりか、「逆ギレ」してこちらのほうが逆に赤字分を穴埋めしてもらいたいぐらいだとして、ろくに補償問題にも触れなかったことから廃止後も訴訟問題がこじれたが、漸く先ごろ、新貝正勝現市長が福岡高裁の和解案を受け入れ、解決の方向へと向かうことになった。

また補償問題については、新潟県営競馬も結局は泉現知事が最終的に取りまとめざるを得なかった。

つまり、公営競技というのはやめた後のほうが大変なのである。西宮・甲子園競輪の問題については、先ごろ甲子園土地企業が兵庫県市町競輪事務組合を相手取った訴訟で「敗訴」にはなったが、もともと甲子園競輪1場存続案が言われていた中で急な廃止決定だったことは否めないとして1億円あまりの補償は必要という神戸地裁の判決がだされた。

さらに一番厄介な「阪急電鉄」の訴訟問題がまだ残っている。

管理者である西宮市は大まかに言って日本競輪選手会・近畿自転車競技会・甲子園土地企業・阪急電鉄と何と4団体から訴えられているのである。しかも判決の出ていない阪急電鉄以外はいずれも「控訴」ないしは控訴を表明している。その裁判費用というのは無論「税金」で出ているわけであろう。となると、競輪開催では赤字の穴埋めは税金ではできないといっていたくせに、いざ裁判となると税金を使うことになるのか?

そのあたりを考慮に入れねば、はっきりいって公営競技をやめなかったほうがいいってことになりかねない。そういった意味から考えて、参与会議、ひいては政府の公営競技への骨子はそのあたりの意味合いも含まれているのかもしれない。

なお、引き続き公営競技の今後の問題についてはおって取り上げて行きたいと思う。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マイルチャンピオンシップ回顧

2005-11-21 21:24:07 | 大レース回顧集

メールマガジン「公営競技はどこへ行く」再録

14・デュランダルの同一G1競走3連覇の偉業がかかった一戦。

無論、デュランダルを中心に馬券が売れたが、思わぬ結果となった。

揃ったスタートとなったが、4・ローエングリンがハナに立ち、これに12・ダイワメジャーが続く展開。9・バランスオブゲームが3番手となり、8・ダンスインザムードが5番手あたりで、2番人気の1・ラインクラフトは内々を通ってほぼ中団の位置。

後方集団は5・ハットトリックが10番手あたりの位置。そしてデュランダルは今年も直線一気の勝負をかけるべく、後ろから3頭目あたりに続いた。

しかしながら前団のペースは快調で、坂の上りから下りにかけてデュランダルが捲りに出ようとするも鞍上の池添の手が動いてどうも怪しい状態。一方、ラインクラフトはしっかり折り合っており、こちらは逆に十分チャンス。

直線に入って4~5頭の前方集団がそのまま首位争いをする中、内のバランス、外のダンスの突っ込みを抑えてダイワメジャーがローエンの番手から満を持して先頭。これに中を割ってきたラインクラフトに加え、デュランダルよりも先に直線一気の勝負をかけてきたハットトリックがものすごい脚で追い込んできた。

最後は粘るダイワと追い込むハットが非常にきわどい勝負で馬体を合わせてゴール板を通過し、長い写真判定に持ち込まれたが、わずかにハットトリックがダイワを退けて悲願のG1初制覇となった。3着ライン、4着ダンス。3連覇をかけたデュランダルは直線でもいつも切れ味が見られず末脚不発の8着と大敗した。


ほとんど前残りの形のような競馬となり、早くなると予想された3ハロンの上がりも35.0秒程度となり、後方一気勝負の馬にはつらい展開になりながらも、ハットトリックの末脚はまことにお見事であった。

仕上がりが遅れてデビューは昨年3歳5月の東京未勝利戦。そして2戦目を勝ったのが丁度日本ダービーが行なわれた日であった。

しかしながら「マイルの職人」と言わんばかりに昨年秋の京都から連勝街道を驀進。今年正月の京都金杯で重賞初制覇を飾るや、続く東京新聞杯では上がり32.9秒という驚愕のタイムを出して重賞連覇。一躍マイル王に近づいたかに思われた。

しかしその後のマイラーズカップで断然人気になりながらも全くいいところなく9着と惨敗するや、安田記念も後方のまま何もできずに大敗。マイル王どころか、今年序盤の勢いは完全に消えうせてしまった格好となってしまった。

だが秋に入って毎日王冠、秋の天皇賞といずれも着順自体はよくないものの、上がりは以前の切れ味を戻してきており、とりわけ天皇賞では32.6秒の上がりを駆使し、今回の一戦でも「2強」に割って入れる存在としてクローズアップされていた。

デュランダルを自らの後ろに競馬させたことも勝因。もし前に行かせていれば、逆に自身が不発に終わっていただろう。しかしほとんどダイワメジャーの勝利が濃厚という中できっちり最後捕えた脚は見事であり、来年以降もマイル戦線では中心になりそうだ。



ダイワメジャーは寸前のところで、皐月賞以来のG1制覇を逸した。しかしながら今回は行きたがるローエングリンを先に行かせて自らは終始2番手の競馬。しかもバランスオブゲームやダンスインザムードと競り合いながらもそれを競り落として先頭に立ったあたりは漸く皐月賞を制覇したときの動きに戻ってきたように感じた。

今回の先行力ならば、マイルはもちろん、2000Mあたりも十分大きなところが狙えそう。来年こそはG1制覇へと突き進んで欲しいもの。

ラインクラフトは道中しっかりと折り合っており、感じとしては十分な動きだったように感じる。しかし幾分位置取りが後ろになってしまい、結果的にはもう少し前での競馬をしたなら、ひょっとしたらの期待もあった。

ただこの馬はマイルまでなら男馬相手でも十分大丈夫。さすがは、NHKマイルカップを制した馬だけのことはある。ダンスインザムードもよく頑張ったほうだろう。

さて3連覇成らなかったデュランダルだが、今回は道中の動き自体悪く、大外に馬を持ち出されてもそれに反応できていなかった。

そして、競馬のセオリーからいって、前の混戦を待っての末脚勝負というのは相当にリスキーな組み立て方であり、また今回のように前勢が完全に有利な展開となれば宙を舞うような走り方をしない限りはまず勝てない。

そう考えると、この馬の持ち味が最後の末脚勝負だとはいえ、断然人気を背負う馬の競馬とはいいにくい部分があるのではないか。

これがせめて1着とは言わなくても2着、3着といった着順を残す競馬ができておれば問題はなかったんだろうが、着順掲示板すら載らない8着では完全に失敗レースという他ない。また年齢的なことを考えてもズブさが出てくる頃でもあり、次に出走する機会があればもう少しセオリーに沿った形の競馬が求められるように感じる。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

株のことなら「シゲル証券」へ?

2005-11-21 00:47:22 | 競馬

13日に京都へ行ったとき、

「シゲルカイコシ」

「シゲルオオビケ」

なる馬が出ていたが、20日にも、

「シゲルキタハマ」

なる馬が出ていたんだな。

しかし「シゲル証券」は止まるところを知らずだな。

Yahoo競馬で「シゲル」という冠名で株式シリーズをピックアップしてみるとこれだけ出てきた。

アクヌケ(灰汁抜け)、オオビケ(大引け)、カイコシ(買い越し)、シテカブ(仕手株)、シンキガイ(新規買い)、ジコバイバイ(自己売買)、ダイショウ(大証)、ダイノウカイ(大納会)、ダイハッカイ(大発会)、ドッポダカ(独歩高)、ハンドウダカ(反動高)、バイバイダカ(売買高)、フドウカブ(不動株)、ユウボウカブ(有望株)。それに20日初出走したキタハマ(北浜)。

しかもこれらの馬は全て2歳馬である。

つまり2歳新馬には必ず何らかの形で株式用語の名前が入っているということである。

それにしても驚きなのは、シゲルさんってのは相当に馬を持っているということ。一体どんな商売してるのかねぇ?

でも、「キタハマ」も緒戦は9着だったし、カイコシにせよ、オオビケにせよ全くいいところなく敗退。そして他の株関連名称馬を調べてみた。

すると勝った馬ってのは6月18日の阪神の新馬戦で初出走・初勝利を挙げた「フドウカブ」だけ。でも何とそのときは「1番人気」に応えての勝利だった。

http://keiba.yahoo.co.jp/scores/2005/09/03/01/05/result.html

でもフドウカブもその後2戦していずれも7着。現在の株式大ブームには乗り切れていないな。

しかしながら、シゲル証券シリーズだけで1レースできてしまうほどだし、また、馬の名前で株式用語を勉強できるとなったらもっとやって欲しい気もする。

さて、お後はどんな馬が・・・

と思って週刊競馬ブックを見てみると、まだ出走していない馬の中には、

「オシメガイ」(押し目買い)

「サキモノガイ」(先物買い)

「トウショウ」(東証)

ってのもいるみたいだな。

あと、

「ドテンガイ」「ナンピンガイ」「テバリ」「「イッテコイ」

なんていう馬も出てくるかも?

しかしながら、これからも「シゲル証券」シリーズに乞うご期待ってところだな。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まだ残るのか?3200M

2005-11-20 01:39:32 | 競馬

JRAの2006年度の開催日程が先ごろ決まった。

2つ目の古馬牝馬限定G1・ヴィクトリアマイルの新設や、目黒記念が日本ダービーが終わったあとの最終レースに組まれるなど一部変わったところもあるみたいだが、解せないのが前々から言っている春の天皇賞の距離3200Mがそのままなこと。

もう去年もおととしも言っているけど、来年度もまた変わらないのか。

ま、ディープインパクトの「国内壮行レース」がひょっとしたら春の天皇賞になる可能性が高いんで、ディープの三冠馬誕生となった菊花賞当日の盛り上がり方をみて、

「これならば大丈夫!」

なんて高をくくっているようにも思えるんだが。

ディープインパクトほどの馬なら、なおさら3200Mではなくて、2400Mあたりを走らせてやったほうがいいんではないのかねぇ。

まれに菊花賞の距離短縮やはたまた「廃止」なんて言い出す競馬評論家がいるけど、菊花賞は「クラシックレース」の最終戦ではないか。条件など一切変える必要などあるまい。イギリスのセントレジャーだって一切条件など変わってないだろ。また廃止だって?ならば過去6頭の三冠馬の存在意義ってのはどうなるのか?そういった「歴史」を覆させてはなるまい。

しかし天皇賞はクラシックレースでもなんでもない。要は古馬のチャンピオンレース。ならばチャンピオン決定戦に相応しい条件で行なうのがベスト。

 

2002年の春の天皇賞は、ついこの間なくなったナリタトップロード、マンハッタンカフェ、ジャングルポケットの3強の争いとなり、その3強が最後まで熾烈を尽くした一戦となったが、はっきりいって、3200Mの天皇賞で価値があったのは「そこまで」。その後の3年間の春の天皇賞は見るも「お粗末」という他ない内容ではあるまいか。

ではなぜ3200Mの距離がそのまま維持されているかというと、もし3200MのG1がなくなるとこの間アイポッパーがメルボルンカップに出てたけど、結局は海外に「出稼ぎ」する他なくなるからということだからだろ。

ま、欧州にもレベル的には低いが、3000Mを越す距離のG1レースは存在する。昨年の天皇賞を逃げ切ったイングランディーレが出走したロイヤルアスコット開催の「ゴールドカップ」などを含めると4つか5つぐらいある。

そして日本にも阪神大賞典やステイヤーズステークスといったG2の重賞が存在する。となると、またまたG1の濫造という他ないが、「どうしても」というのなら、これらをG1に上げてやってもよかろう。

しかし天皇賞は言うまでもなく「伝統と格式を誇る」レースであり、時代の移り変わりと共にその形態を変えていくのが妥当ではないだろうか。

思うに、JRAは来年のテーマとしてやたらと短距離レース重視の施策を取っているけど、短距離レースってファンにとって、はたまた競馬シーン全体を考える上において、そんなに重要なのかねぇ?

そういえば来年新装なる阪神で有馬記念の1週前に1400MのG1レースを新設する予定にしていたが、その記事をスポニチで読んで私は即座に、

「またムダなG1を作る気か!」

と書いた。すると他の競馬関係Webでも似たような内容のものが多数あり、結果「阪神カップ」はG2どまりとなった。ま、言い換えればファンが不必要と考えていると判断されたために「取り下げる」他なかったんだろう。

ま、ヴィクトリアマイルについては現在古馬牝馬限定G1はエリザベス女王杯だけなんで別にいいとは思ったんだが。

別にG1の数自体が多くなったって、それが世界の競馬シーンにも相通ずるものであり、なおかつどうしても必要であるというものであれば別に作ったって構わん。そう考えると話を最初に戻すが、もう何年来言っていることだが、春の古馬中長距離戦線というのは実に番組が手薄い。マイル・短距離戦線とは大違い。

藤沢和雄調教師がシンボリクリスエスを次年の春の天皇賞へ出走させないことからはじまった春の天皇賞への有力馬「ボイコット」趨勢だが、この調子でいけば来年度もまた同様ではないか。

藤沢師も例えば春の天皇賞前に2000MあたりのG1があったりすれば間違いなくそこへ出走させるはずなんだが、残念ながら春の中長距離戦線にはそうした適当なレースがないから自ずと宝塚記念まで休養させるしかない。ゼンノロブロイも結果的にそうなってしまった。

一番いいのは春も秋と同様に高松宮記念を元の2000Mに戻し、春の天皇賞を2400Mとし、そして宝塚記念2200Mで争うようになればかなり面白くなると思うし、調教師だってそういったローテーションを願っているんではなかろうか。

しかしJRAは昔ながらに春は3歳クラシック戦線で「儲けられる」と思っているからなかなかそうした日程を組もうとはしない。

でも、もし春の中長距離戦線をそのように組みなおせば、例えばキングジョージだとか、凱旋門賞といった世界最大級のレースにも出走できやすくなろうというもの。今のままであったら、宝塚記念まで適当なG1レースがないから「無駄に」休養させる他ないのである。

ディープインパクトみたいな馬ってそうそう出てくるはずがないんだし、また、ディープとてまだ海外へ出走させるとしてどうなるのか分からないわけだろ。

しかしながら、海外のG1レースで最大限馬の能力を発揮させてあげられるローテーション作りってのは必要だと思うね。というわけで、また2007年度への「宿題」が残ったんではないだろうか。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

運命の分かれ道

2005-11-19 04:07:00 | オートレース

いよいよ19日より浜松オートレースの存続をかけた伝統の一戦、G1秋のスピード王決定戦が行なわれる。

1956年にスタートした同大会は現存するG1大会としては川口開設記念グランプリ(53年創設)の次に古い歴史を誇るが、実はその56年に浜松オートは開場しており、言うなれば同大会は「開設記念」という意味合いがある。そして翌年より始まるゴールデンレースとともに、浜松の2大大会としての歴史を築いてきた。

第一回の優勝者は川口の原正洋。のっけから遠征選手の優勝から始まったわけだが、ゴールデンレースの第一回の優勝者もこれまた川口の田中健二郎であり、最初から浜松で行なわれる現在のG1大会は外来勢が常に優位に進めていったといえよう。

同大会の最多優勝者もまた、川口の且元滋紀である。つまり「外来勢」。84・85年に連覇し、1年置いて87~89年まで3連覇。都合5回。ちなみに地元G1以外のG1大会最多優勝記録はこの且元の記録となっている。

長らく浜松を一人で背負ってきた鈴木辰己でさえ、初めて同大会を制覇したのは92年であり、既に90年に川口オールスターでSGを優勝していたから、SGよりも獲るのが難しかったのが同大会であったといえよう。

しかし伊藤信夫という「スーパーエース」が頭角を現し、SGも現在3回優勝の実績があるが、伊藤は同大会過去10年で3回優勝。創設以来誕生しなかったといっていい浜松の確固たるエースの名に恥じない実績を挙げている。

そして「辰己」もまだまだ健在。後に浜松勢がSG戦線で大躍進を遂げるきっかけを作る形となった99年東西チャンピオンカップの覇者・須賀学も元気だ。また、SG制覇にあと一歩まで迫り、既に地元記念全冠制覇を達成している木村武之ら伊藤を追う世代も着々と育っている。

そう考えると、これからオートレース界を背負って立とうという逸材が揃う浜松オートレースをこのまま「廃止」させるのは実に「勿体無い」。しかし、市長も市議会も、このままオートレース事業を継続させることになると、いずれ赤字分を税金で補わねばならないということから、「廃止」という線をほぼ濃厚にしている。

さらにいえば、専用場外の道さえないのは、3年前に廃止された西宮・甲子園競輪と同じである。つまり「廃止」の二文字を決意されれば、来年3月一杯をもって浜松オートレースは約半世紀の歴史に完全にピリオドを打つことになる。

今年の同大会は引退選手などがあったことから急遽、池田政和の追加参戦が決定した。池田といえば同大会を2回制覇している地元勢最大の「敵」であるが、一方で池田の追加参戦が決まったことで一気に同大会はSG並みのメンバーとあいまった。

今年2回のSG大会の売り上げが芳しくない浜松。したがって仮に今大会も過去2回のSG大会と同様の結果ならば廃止は免れないかもしれない。

だが、優勝戦日は丁度23日。そして11月といえばオートレースにとって一番いい季節でもある。したがって天候さえ恵まれれば、各選手が思う存分の走りを披露してくれるはずだ。

さらに同大会には、最多優勝保持者の且元や、昨年のゴールデンレースで「還暦優勝」を果たした秋田敬吾も参戦している。他にも、浜松で行なわれた日本選手権優勝者の片平巧や高橋貢といった面々も参戦し、まさに浜松チャンピオンズ大会に相応しいメンバーも揃った。

あとはファンがどう評価してくれるかだけ。そのためには地元選手以外の外来勢も手を抜けまい。まさに「人の振り見て我が振り直せ」ではないが、やがて自身のところにもその身が降りかかるやもしれないことを考えると、それこそ、日本選手権やスーパースター並みの気合いをもって各選手が臨んで欲しいね。

もう最後かもしれない、いやこれからが始まりだ?浜松オートレースの運命を決する大会に期待したい。

いや、待てよ。来年の日本選手権って浜松の番じゃなかったっけ?

来年の選手権開催は浜松だ。

「間違いない」!?

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ルールを変えろ!

2005-11-18 05:44:03 | 競艇

競輪の場合だと、

「ルールを守れ!」

ということになるんだが、競艇の場合はこちらももう何度も言っているが、

「ルールを変えろ!」

ということになる。

赤字が続くことから桐生市が1%ほどの引き下げを3年前に申し出てから始まった競艇の交付金問題。その桐生市が発端となった交付金引き下げ問題は今や1県・22市町議会で採択されるほどにまでなっている。

なぜそうなるのかというと、昭和37年以来モーターボート競走法が改正されていないことにある。

「日本財団(日本船舶振興会)は競艇の売り上げの3.3%を受けて活動しています。」

というCMを見たことがあろう。その内訳とは1号交付金1.7%、2号交付金1.6%である。

つまり昭和37年以来、この比率は一切変わっていないというわけだ。

ところが他競技においてはもう何年も前から交付金の減免やあるいは交付金の支払い猶予という処置が取られている。しかし競艇ではモーターボート競走法を楯に取られてそうした処置が一切取られていない。

そしてさらに問題なのは、競艇には競輪の「全国施行者協議会」(全輪協)みたいな組織が存在しないため、単独施行者が「孤軍奮闘」せねばならないという点もネックとなり、これまでずっと「泣き寝入り」する他なかったわけである。

しかし何度も言ってきたが、このモーターボート競走法というのは一方では肝心なことが「明記」されていないにもかかわらず、なぜか改正されないという現在どの業界にも行き渡る、

「コンプライアンス」(法令順守)

に相反する法律、つまり時代に全くマッチしていない法律と化している

その一端は「ボートピア」問題。実は現在存在するボートピアというのはその設置要綱が記載されていないことからはっきり言って全て「違法行為」であり、公の裁判沙汰になれば間違いなく全て撤去命令が下るのは必至とさえ言われている。

桐生市がなぜ交付金減免を申し出たのかというと、東京地裁において、「違法判決」が出たにもかかわず設置されたボートピア岡部に客を奪われ、やがて赤字転落が目に見えていたからである。大沢善隆市長は3連単導入よりもまず先に交付金減免が先ではないかと施設会社の関東開発に歩み寄ったが、関東開発が受け入れるそぶりさえ見せなかったことからこれまで何度となく述べてきた「泥沼」の廃止騒動を引き起こすことになっていく。

モーターボート競走法が改正されないのは、言うまでもなく交付金の減免を船舶振興会が受け入れるしかなくなるからである。つまり、3.3%で活動ができなくなってしまうということに他ならない。

一方、ボートピアの件については「超法規的処置」をもって設置はいまだ可能だと考えているんだろう。しかし最近になって様相にいささか変化が見られる。

ほとんど設置濃厚と見られていた千葉の習志野だが、反対住民派がモーターボート競走法に記載事項がないことを楯に取ってとうとう東京地裁に上訴した。それ以来膠着状態に。また京都の八幡、さらには滋賀の彦根といずれも難航。

つまり競艇界がこれまで取ってきた超法規的処置が通用しなくなっている様相が伺える。さらに前述した通り、1県22市町議会が交付金の減免を採択したとなれば、仮にその中から

「競艇やぁーめた」

というところが一つでも出ると、たちまち芋づる式にやめるところが後を絶たない状況になってきている。

となれば話は早い。モーターボート競走法の改正を即刻やるしかあるまい。

他競技だと現実味は薄いが「代替地」というのは可能だと思う。しかし競艇はそうはいかない。何せ環境保全に関する法律が競艇誕生時と較べると相当に強化され、競艇だけは一つやめるところが出るとはっきりいってその代替地の可能性というのはゼロに近い。

一方で以前、「霧の摩周湖」において競艇開催機運が高まったことがあったが、ボートピア釧路の大失敗により頓挫した。

すると、競艇界はそれこそ現在ある24場を守らねばならないのではないのか。しかも競艇界が昔ながらにとってきたやり方というのがやがて通用しなくなることは明白。

参与会議はなぜか競艇だけはあまり突っ込んだ話をしなかったらしいが、それは競艇界の実情を把握できていないからではないか。それと監督省の国土交通省も競艇に関していえば、タッチしきれていない、つまり監督できていない面があるわけだ。

そうなると国土交通省の監督省としての役割にも疑問が生じるわけだが、競艇界だけは本当に生まれ変わろうという気持ちがいまだ芽生えない。

ということは危機感も芽生えないというわけで、そう考えると競艇ってのは将来的な展望というのが今のままでは見えてこないね。

そんな状況であるはずなのに、もう40数年来改正されていないモーターボート競走法をそのままにしておけるものなのか?それをしなかったためにやがて、

「競艇は消滅しました。」

なんてことになりかねないのでは?ま、それならそれでいいけど・・・

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

消えた3600万人

2005-11-17 00:47:05 | 競輪

前やってたメルマブログ(11月30日まではまだ過去ログが見れます)でもそうなんだが、競輪のネタをやるととたんにアクセス数が「落ちる」という傾向が見られる。

その理由はひとえに、

「ルールを守れ!」

「世界を目指せ!」

「開催を削減しろ!」

「選手を大量首切りしろ!」

の4つのうち、「必ず」1つが入っているからだろう。

しかしこの4つが解消されない限り、競輪の今後の発展なんて望めるわけがないという「信念」は変わりがないし、もっといえば12日の小倉の4選手失格など許せるもんじゃない。だから私は今年一杯は車券は一切買わないつもりだし、岸和田の全日本選抜や平塚のグランプリもただ見るだけにする。何度同じ事を言っても一向に反省の色を見せない選手連中に対する「ささやかな」抵抗だバカヤロー!!

この間の週間レース11月20日号を見たら、競輪の今年4~9月の1日平均入場者が2951人とついに3000人台さえ切ってしまったことに今後の競輪の行く末を懸念するばかり。

ちなみにこの数字、1751日の開催でのもの。総入場者数は516万9436人。10~3月は冬季休催するところも出てくるんで、下手をすると年間総入場者数が1000万人割れを起こす心配もある。

ところで1975年、つまり30年前だが、競輪の年間総入場者は4600万人を数えた。この数字が競輪年間総入場者数の過去最高記録。当時は50場あり、また1場あたり72日で計算すると1日当たりの入場者数は約13000人弱である。

それから30年経って、何と1万人の客が1日あたりで「離れている」計算が成り立つ。つまりピーク時からすると「約8割」も客が競輪から離れていっている計算。また、公営競技の中で競輪が最も1日平均入場者数が少ない。

これが例えばテーマパークだったらどうなるのか?

とっくに「破産宣告」をして跡形もなく消えていっていることだろう。一時民間に叩き売られかけた旭山動物園だってそこまで落ち込んだ形跡はない。

なぜそうなるのか?という疑念がわいてくるわけだが、そこに皆さんに「嫌われる」4つのことが結論として結びついてくるというもの。

4600万人をピークに競輪の入場者数が減っていくわけだが、まずはヒラ開催から減っていった。当時は首都圏の競輪場であれば平日の昼間でも2万人近く入っていた計算が成り立つわけだが、いつの間にやら1万人になり、それさえ割り込むようになり・・・と言った形で、今や川崎のような立地条件抜群のところでナイター開催をやっても5000人とか4000人といったレベルでしか客が入らないことがある。

一方で、トップクラスの戦いとなれば特別競輪あたりだと平日の決勝でも満員状態という状況が長らく続いたんだが、どうやら中野浩一がV10を達成した直後あたりから次第に客入りが落ち始め、今や祝日に決勝をもってきたところでガラガラの状態になることもある。

加えて、今の競輪って傑出した選手がなかなか出てこないばかりか、新人でもこれといった選手が出てこない。ということは下から盛り上がる要素というのもなければ、「昔の名前で出ています」といった選手がノラリクラリしながら這い上がってくるケースばかりだ。

そうやっているうちに世界自転車選手権でかつては15年連続で競輪選手はメダルを取っていたのに、次第にただ参加するだけの様相になってしまい、加えて「お家芸」とまで言われた「スプリント」・「ケイリン」だが、金メダル絶対至上主義とまで言われたのも今は昔。今やまるで外国人選手相手に歯が立たないんで、トップクラスの世界選参戦など最近ではお目にかかったことがない。

また、売り上げだって4~9月は前年と比較してまた4%ほど落ちているぜ。どこもかしこも場間場外を拡大させているのにこんな数字しか出てこない。

その上競走面におけるお粗末プレーは後を絶たない。

その「いい例」が今年3月の松山記念における武田豊樹の1周回目の「内側追い抜き」の件か。

確かに、

「武田のやったプレーは体勢には何の影響もないじゃないか!」

といわれればそれまでだが、皆忘れているんではないか。競輪ってのはスタートラインから25M地点を全員通過したらそれで「成立」するってことを。

ま、客がそんなことをおぼえてなくてもいいけど、選手ってのは絶対に覚えてなくてはダメだろ。なのに武田は、

「あれで失格ではファンが納得するわけがない。」

って噛み付いたらしいな。何を考えているんだ??

ファンが納得とかどうとか関係ないだろ。悪いのは自分のやったプレーだろ。

しかしながら、武田のプレーに対して非難したのは他の競輪サイトを見ていてほんのごくわずか。ましてやあの「ご意見番」に至っては、

「武田を失格にしたことで10億円は吹っ飛んだことでしょう!」

だって?おい、それでご意見番かい!

そうしたことが「つもり積もって」、もう30年来競輪場へ来る客ってのは減り続けているんじゃないのか。それも8割近くも当時の数字から逃げられているって・・・

しかも悪いことをやった選手に対して、

「ルールが悪い」

「審判が悪い」

などという連中がいまだ後を絶たない。競輪を知っている連中の自己満足ならばそれでいいけど、知らない連中が見たらどう思うんだ?

「競輪っていう世界はルールを破った連中に寛大なのか?」

と思われても仕方ないだろう。さらにいえば、社会のルールって平気で破られてもその破った連中が逆に擁護されるもんなんかい?

そうじゃないだろ。当然「首切り」だってあるわけだろ。また社会のルールってのは厳しいもんなんだろ。

どうして競輪だけはそうした風潮になってしまうのかがよく分からないんだが、私が競輪を知った頃ってのは客もはたまた選手もそしてマスコミもかなり真摯な態度を取っていて、

「競輪に携わる人って素晴らしい人ばかりだ。」

って本当に思ったもんだぜ。それが今や・・・

選手は舐めきり、マスコミはそんな選手の「提灯記事」に徹するばかり。挙句客まで選手とマスコミとの「癒着」に飲み込まれてしまい・・・

そうした状況がひいては30年間で3600万人もの客を失う結果になっていったんではないのか。私が競輪を覚えた頃の真摯な姿勢の競輪に戻ってもらいたいものだね。

「昔の競輪に戻せ!」

っていうんなら、そうしたところをいの一番に戻すべきだろ。

ま、今回もアクセス数「激減」は必至でしょうな?

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする