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4/29 京都・第157回 天皇賞(春)(GⅠ)
ド根性のG1初制覇だ。大接戦となった「第157回天皇賞・春」は2番人気のレインボーラインがゴール寸前、馬群をさばいて差し切りV。しかし直後に鞍上が下馬して馬運車で引き揚げるアクシデント。右前肢ハ行と診断された。30日にも栗東トレセンで再検査を受ける。10回目のG1挑戦で栄冠を手にしたが、今後の動向が気に掛かる。首差2着に1番人気シュヴァルグラン、3着にはクリンチャーが入った。 【レース結果】
3年ぶりのG1タイトル。10年ぶりの春の盾。しかし岩田に笑顔はなかった。レインボーラインが先頭でゴールを駆け抜けた直後、2コーナーで鞍上が下馬。ウイニングランもできず愛馬は馬運車に乗せられ、京都競馬場の診療所へ。検量室前に戻ってきたのは、岩田だけだった。
「ゴールを過ぎて、つんのめる感じに…。歩様がおかしかったので、下馬した。久しぶりにG1を勝ててうれしいが、レインボーラインが心配で複雑です」
レース運びは完璧だった。スタートして馬群が縦長になったところで、内ラチ沿いに誘導。ロスなく立ち回った。逃げたヤマカツライデンのペースが向正面で緩むと、中団からサトノクロニクルが動き、他馬も進出を開始。それでも、レインボーラインは焦らず我慢。「直線はいい脚を使ってくれると思っていたし、我慢できるところまで我慢しようと思った」と、勝負どころの攻防を振り返った。
直線は先頭に立った1番人気シュヴァルグランの背後から差を詰め、G1馬の内から馬体を併せた。「内も外もスペースはあったが思い切って内に行った。ゴールまでが長くて、頭の中は真っ白でした」。鞍上の代名詞ともいえる「必殺のイン差し」で見事、差し切った。
昨年の宝塚記念から6戦連続のコンビ。レインボーにとっては、G1・10度目の挑戦で悲願のタイトルとなった。鞍上は「昨年と比べて、体はひと回り大きくなり成長を感じる。小さい馬ですけど距離もこなすし、ちゃんと走ってくれる。真面目な馬です」と最敬礼。
レース後のヒーローインタビューで、「本当に心配で…。すぐ厩舎に見に行きたい。心配の方が凄くて、涙も出ません」と気が気でない様子。レース後のパートナーの状況について「歩かせたら歩様はマシになった。大きなケガではないと思うが…」と語った。
数時間後、発表された診断は右前肢ハ行。表彰式を終えて診療所に向かった浅見師は「着順は最高でしたが、馬の状況が状況なので心苦しい」とコメント。98年メジロブライト以来となる20年ぶり2度目の天皇賞・春制覇にも表情はこわばったまま。
今後は栗東トレセンに戻り、30日に詳しい検査を受ける予定。指揮官は「次に向けて何とかケアしてあげたいと思います」と気を引き締めた。岩田も「無事にターフに戻ってきてほしい」とコンビ継続を待ち望む。アクシデントはあったが、ポスト・キタサンブラックとして名乗りを上げる力強い走り。再びG1舞台に戻ってきた時は、皆が笑顔で迎えられる勝利になるはずだ。
◆レインボーライン 父ステイゴールド 母レーゲンボーゲン(母の父フレンチデピュティ)牡5歳 栗東・浅見厩舎所属 馬主・三田昌宏氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦歴22戦5勝 総獲得賞金4億5046万6000円。
▼ハ行 歩様に異常をきたしている状態。原因には骨、腱、関節、筋肉、神経などの異常が考えられる。
29日行われた「第157回天皇賞・春」(G1、芝3200メートル)を制した2番人気レインボーライン(牡5=浅見厩舎)が右前肢跛行(はこう)と診断された。同馬はゴール1着入線後、岩田康誠騎手が下馬。馬運車でコースから運ばれていた。
中団で競馬を進めたレインボーライン。直線では内を突いて、唯一のG1馬シュヴァルグランとの叩き合いを首差制したが、ゴール後に馬の故障に気づいた鞍上の岩田はウイニングランに向かわず、すぐに下馬していた。
岩田は自身3年ぶりのG1勝利にも「馬の具合が心配」と笑顔はなく、「これだけ距離を走っていますし、痛そうだった。歩様が『あっ』と思ったので下馬しました。馬のことだけを思ってすぐに止めました」と経緯を説明していた。
診断を受け、同馬を管理する浅見師は「着順は最高でしたが、レース後の馬の状況が状況なので、心苦しいです。次に向けて何とかケアしてあげたいと思います」とコメントした。
◆跛行 歩様に異常をきたしている状態。跛行の原因には、骨、腱、関節、筋肉、神経等の異常が考えられる。
[ 2018年4月29日 17:51 ]
アンカツ
場立ちの予想屋「大黒社」です!
JRA土日のおさらい/月曜は、かきつばた記念☆
そして勝負の『天皇賞』は・・・
◎「シュヴァルグラン」からの馬連で正解。▲「レインボーライン」も、本線の3点で的中できました。
○「チェスナットコート」も、58キロを背負って健闘と言えそうです。まだこれからのお馬さんです。
△「サトノクロニクル」は、戦法はどうあれ、パドックでテンションが高かったのが、気になりました。
11R 第157回 天皇賞(春)(GⅠ) 4歳以上オープン 3,200 (芝・外) 定量 15時40分
1 枠6緑 12 レインボーライン 牡5 58.0 岩田康誠 3:16.2 35.2 452 -2 浅見秀一 2
2 枠6緑 11 シュヴァルグラン 牡6 58.0 H.ボウマン 3:16.2 クビ 35.8 474 +4 友道康夫 1
3 枠4青 8 クリンチャー 牡4 58.0 三浦皇成 3:16.3 1/2 35.7 488 +2 宮本博 4
4 枠1白 1 ミッキーロケット 牡5 58.0 和田竜二 3:16.4 クビ 35.5 480 -8 音無秀孝 9
5 枠1白 2 チェスナットコート 牡4 58.0 蛯名正義 3:16.5 3/4 35.9 452 -6 矢作芳人 7
6 枠8桃 15 トーセンバジル 牡6 58.0 M.デムーロ 3:16.7 1 1/2 36.2 484 0 藤原英昭 8
7 枠8桃 16 スマートレイアー 牝8 56.0 四位洋文 3:16.8 1/2 35.3 470 -4 大久保龍志 12
8 枠7橙 14 アルバート 牡7 58.0 C.ルメール 3:16.8 ハナ 36.1 474 -8 堀宣行 6
9 枠2黒 3 シホウ 牡7 58.0 浜中俊 3:17.2 2 1/2 35.9 514 0 笹田和秀 14
10 枠3赤 5 ヤマカツライデン 牡6 58.0 松山弘平 3:17.3 1/2 37.0 540 0 池添兼雄 11
11 枠7橙 13 トウシンモンステラ 牡8 58.0 国分恭介 3:17.4 クビ 35.9 488 +10 村山明 17
12 枠5黄 10 サトノクロニクル 牡4 58.0 川田将雅 3:17.5 3/4 36.9 458 +2 池江泰寿 5
13 枠5黄 9 ソールインパクト 牡6 58.0 福永祐一 3:18.0 3 37.3 488 -2 戸田博文 13
14 枠3赤 6 ガンコ 牡5 58.0 藤岡佑介 3:18.1 1/2 37.7 504 +2 松元茂樹 3
15 枠4青 7 ピンポン 牡8 58.0 宮崎北斗 3:18.2 1/2 36.9 478 0 粕谷昌央 16
16 枠2黒 4 カレンミロティック せん10 58.0 池添謙一 3:18.4 1 1/2 37.3 456 0 平田修 10
17 枠8桃 17 トミケンスラーヴァ 牡8 58.0 秋山真一郎 3:24.9 大差 42.6 498 -8 竹内正洋 15
タイム
ハロンタイム 13.0 - 11.2 - 11.4 - 12.0 - 12.5 - 12.3 - 12.0 - 13.2 - 12.6 - 12.6 - 12.8 - 12.6 - 12.1 - 12.1 - 11.4 - 12.4
上り 4F 48.0 - 3F 35.9
コーナー通過順位
1コーナー 5-17-6,11,4,9(1,8)2(12,15)-10,14,7,3,13,16
2コーナー 5=17(6,11)(4,9)(1,8)2,12,15(10,14)7-3,13,16
3コーナー(2周目) 5-(6,11)(9,8,10,15)(4,2,14)(1,12)(17,7,3)13,16
4コーナー(2周目) (*6,11)(5,8,15)(10,2)(9,1,14)12(4,7,3)(13,16)=17
払戻金
単勝 12 600円
複勝 12 190円 11 140円 08 240円
枠連 6-6 1020円
馬連 11-12 1030円
ワイド 11-12 400円 08-12 810円 08-11 530円
馬単 12-11 2510円
3連複 08-11-12 2060円
3連単 12-11-08 11650円
最強ステイヤーを決める伝統の一戦「第157回天皇賞・春」(G1、芝3200メートル)が29日、京都競馬11Rで行われ、岩田康誠騎手騎乗の2番人気レインボーライン(牡5=浅見厩舎)が優勝。10度目の挑戦でG1初勝利を挙げた。
中団で競馬を進めたレインボーライン。直線では内を突いて、先に抜け出した1番人気シュヴァルグランを差し切った。勝ちタイムは3分16秒2(良)。首差の2着には1番人気シュヴァルグラン、さらに半馬身差の3着には4番人気クリンチャーが入った。
鞍上の岩田はゴール入線後に下馬。レインボーラインは故障発生のため、ウイニングランはせず、そのまま馬運車に乗せられた。
勝ったレインボーラインは、父ステイゴールド、母レーゲンボーゲンという血統。10度目の挑戦で悲願のG1初制覇となった。G1初挑戦となったNHKマイルCで12番人気ながら3着と好走。その後も菊花賞2着(9番人気)、天皇賞・秋3着(13番人気)と何度も人気薄で激走し波乱を演出していたが、今回は前哨戦を制し、ファンからの支持を受けての一戦で、見事に人気に応えた。
鞍上の岩田は15年桜花賞(レッツゴードンキ)以来の中央G1通算25勝目。管理する浅見師は08年桜花賞(レジネッタ)以来10年ぶりの中央G15勝目。
連覇中だった絶対王者キタサンブラックが引退し、出走メンバー中、G1馬はシュヴァルグラン1頭のみ。天皇賞を通算14度(春8勝、秋6勝)制した「平成の盾男」武豊騎手が騎乗停止のため、騎乗予定だった有力馬の1頭・クリンチャーが三浦皇成騎手に乗り替わりになるなど、混迷を極めた一戦でレインボーラインが初のG1タイトルを手にした。 [ 2018年4月29日 15:40 ]
最強ステイヤーを決める伝統の一戦「第157回天皇賞・春」(G1、芝3200メートル)が29日、京都競馬11Rで行われ、岩田康誠騎手騎乗の2番人気レインボーライン(牡5=浅見厩舎)が優勝。10度目の挑戦でG1初勝利を挙げた。
中団で競馬を進めたレインボーライン。直線では内を突いて、唯一のG1馬シュヴァルグランとの叩き合いを首差制した。ゴール後に馬の故障に気づいた鞍上の岩田はウイニングランに向かわず下馬。10度目のG1挑戦での悲願達成にも「馬の具合が心配」と笑顔はなし。「これだけ距離を走っていますし、痛そうだった。歩様が『あっ』と思ったので下馬しました」と経緯を説明した。
「末脚はちゃんと持っているのでなんとか届いてくれると思っていました」とレースを振り返り、「出入りの忙しい競馬だったんですけど、うまく馬が対応してくれました」とパートナーをねぎらった。しかし、最後まで笑顔はなく「本当に…。無事で次も出走できればいいと思います」と心配しきりだった。
12 レインボーライン・・・二周目の坂の手前で動きが激しくなり、シュヴァルグランが4角で先頭に立ったときも中団あたりで構え、直線で一気に内を突いて勝った。時計がかかり、前にいた馬が有利な展開の中、目の覚めるような末脚を披露したのは見事だったが、ゴール線通過後に下馬。しばらくして救護車で運ばれ、表彰式では口取りが中止された。容態が心配される。
11 シュヴァルグラン・・・サトノクロニクルらが3角の坂下付近で動いたため、それに併せてスパート。4角過ぎでは、先頭に並んでいたガンコを競り落とし、悲願の盾制覇かに思われたが、レインボーラインの末脚に屈した。惜しい敗戦だった。
8 クリンチャー・・・直線での末脚は鋭かった。もう少し、時計の速い馬場だったら抜け切れたかも。
1 ミッキーロケット・・・内目を通って伸びてきた。京都はよく走る。
2 チェスナットコート・・・上位勢と並んで伸びを見せたが、最後は地力の差が出た。
6 ガンコ・・・初手から前団につけるなど、積極的な競馬を試みたが、4角手前でシュヴァルグランに競り落とされると、ズルズルと後退してしまった。まだまだ力不足だった。