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「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「また一人・・・」

2012年10月05日 | つれづれ噺

 
    映画では最後の出演となった「あなたへ」         この笑顔が

つい先日、我が住む町に映画館が無くなったことを嘆いた。
今度は、あの映画館のスクリーンに登場した、非常に印象深い俳優さんが亡くなった。
テレビ画面でも、その強烈な個性で、脇役なのに主役に取って代わるような存在感の大滝秀治さん。現役のまま87歳という生涯を閉じた。

何がどうした、というわけでもないのに、随分昔から好きな、というか何かにつけて気になる俳優さんであった。もしも、もしもこんなアタシが俳優になることがあったとしたら、きっとこの俳優さんを目指していたに違いない、というほどの思い入れのある人だった。

悪役を演じる時の、半端でない悪党。文字通りのワルになり切れる役者。
コミック的な善人を演じると、台詞など言わずともそこに立っているだけで笑いがこみ上げる・・・そんな、なにかしら演技と言うほどの演技もしないのに、安心して見ていられる役者さんであった、といつも惚れぼれ。

大滝さん最後の映画となった、高倉健さん主演の「あなたへ」では、老漁師を見事に演じて、そのわずかな台詞の言い回し、発する言葉の迫力にあの健さんが、ワンシーン撮り終えた後に感動の涙を見せた。それほどの演技が身体からほとばしる、そんな役者さんだったのである。かたや健さんとて81歳、50年もこの業界で変わらぬトップスターの座を譲らない超一流の俳優さんに、全くの演技以外の涙を流させる役者、大滝秀治と言う人。

惜しいな~。もう少し元気でいてもらって、こちらが何か落ち込みそうな時に、気を取り直す参考になるオーラを見せて欲しかった。
87歳、あまり無理も言えないな~。
あの笑顔、あの眼力(めぢから)、あの声、あの言葉の間合い。大切にこの胸にしまっておこう。

コメント (8)
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