「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「百日紅(さるすべり)」

2008年08月21日 | 季節の移ろい・出来事
 ひところの灼け付く夏の太陽が少し遠のいてくれたのか、朝夕が凌ぎやすくなるのは嬉しい。
 気候的にも間違いなく暑い夏であったが、4年に1度のスポーツの祭典オリンピックはもっと熱く燃えた。その一方で、本来なら暑い夏の話題を独占するはずの高校野球が、今年ばかりは少し影の薄い存在になったのは気の毒である。

 暑い陽射しに立ち向かうのは、オリンピックや高校野球だけではない。身の回りに目を向けてみると、この陽射しに向かってけなげに咲く花もある。その代表格は夾竹桃だと思い込んでいた。インド原産で暑さや水不足にも強く、うだるような暑さの中を敢然と咲き、見事な色とりどりの花を楽しませてくれる。

 ところが今ひとつ、広げた枝葉いっぱいに見事なピンク色で、暑さに弱る人々の心を柔らかく慰めてくれる「さるすべり」の花が見頃である。花の時期が長いことから百日紅とも呼ばれる。こちらは中国南部原産で、古く我が国に入ってきたこともあって、そのたたずまいは我々の生活に溶け込んでいるようだ。

 毎年夏には樹皮がむけてスベスべしていることから、さるすべりと呼ばれ、その幹は奇妙に曲がりくねってコブを作る特性を生かして、そのまま床柱や装飾材に使われることが多いという。

  炎天の 地上花あり 百日紅      高浜虚子

 ちなみに、花言葉は「敬愛・潔白 雄弁」と言われ、あまり縁がない言葉が並んでいる。

 過ぎゆく夏を惜しむほどの感傷は持ち合わせていないが、風にゆらぐサルスベリを見ていると、実に身近なところにも季節季節に、確実に花を咲かせ、人々の気持ちをほぐす木々があることを感じてホッとする。

       ( 写真:見事に咲き誇る“さるすべり”)
コメント (6)
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