紘一郎雑記帳

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議場に日の丸・宝塚市  紘一郎雑記帳

2015-01-13 02:56:24 | Weblog

議場に日の丸・宝塚市 
紘一郎雑記帳

兵庫県宝塚市議会で平成26年12月18日、議場に国旗と市旗を掲揚する
条例案が賛成多数で可決された。11年8月の国旗国歌法成立以降、
地方議会への国旗掲揚の動きが加速しているが、同市のように条例で
明文化するのは珍しいという。
同市では過去に市立小学校の入学式で6年生のほぼ全員が国歌斉唱時に
着席するという“事件”があり、これをきっかけに、市議会の主導で学校や
公共施設での国旗掲揚・国歌斉唱に関する条例制定を目指したが、
革新系の地盤の厚い地域で反発も強く、6年越しでようやく決着した。
この間、市は静観に近い状態だったという。条例制定はどういう経緯をたどったのか。

 市議が起案
 
宝塚市議会で最初に国旗掲揚を定めた条例案が提出されたのは23年9月。
起案したのは、保守系会派の大川裕之市議で、議場に加えて市立学校や
消防署などの市の施設に国旗を掲揚し、さらに市立学校教員を含めた
市職員が国歌を起立して斉唱する-とした内容だった。
 
大川市議によると、20年4月、市立小学校の入学式で式に参加した
6年生のほぼ全員が国歌斉唱時に着席するということがあった。
この“事件”を受け、個人の思想と、行事などでのマナーを区別して考えることを
子供に示すため、大川市議らが条例案を提出したという。
 
大川市議らは「子供が伝統と文化を尊重して国と郷土を愛する意識を高め、
国際平和に寄与する態度を養うことが目的。
国旗や国歌を尊重するという国際的マナー、ルールを伴わなければならない」と主張した。
しかし反対する市議も多く、「憲法19条に定められた良心の自由を侵す」
「条例以外にも方法がある」などの意見が出た。このときは結局、反対多数で否決された。
 
再び議案を提案
 同市議会は23年度以降、市民に開かれた議会の実現を目指し議会改革を進めている。
その一つの案として今回、議場への国旗と市旗の掲揚が改めて提案された。
 
 最初は議会の総意で掲揚することを目指し、議論を重ねたが、共産党市議団が
反対し合意に至らなかった。このため大川市議らが26年12月の議会に再び条例案を提出。

共産党は戦前の皇国思想や軍国主義思想の精神的支柱だ」などと反対したが、
今回は条文を議場に限っての掲揚としたため他会派の理解も得られ、可決に至った。
条例は2月1日に施行されることになった。 まずは”目出度し”である
 
広がる「議場での国旗」
 
国旗に詳しい拓殖大の吹浦忠正客員教授によると、国旗国歌法が成立して以降、
地方議会で議場への国旗の掲揚の動きが加速。都道府県議会では、
16年に長野県議会で国旗が掲揚されるようになり、すべての議会で
国旗が掲げられるようになったという。
 
 ただ、多くは議会運営委員会での決定や議長提案などによるもので、
宝塚市のように条例を定めて明文化するのは珍しいという。
 
宝塚市は故土井たか子・元社会党委員長のお膝元で革新系の地盤が厚い地域。
中川智子市長も元社民党衆院議員で、条例制定に関しては
「議会の話なので」と静観してきた。
同市で国旗掲揚や国歌斉唱の条例化が慎重に議論された背景には
そうした地域性も指摘される