中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

故郷の池

2016-07-12 22:01:38 | 雑記
 最近、恐ろしいニュースが多くて、嫌な気分になります。「目黒」と言っただけで猟奇的なものが連想されるのはとくに寒心に堪えない。


 碑文谷公園の池といえば、まさに私の生まれ故郷の原風景になくてはならないものです。すぐ近くが東横線のガード下なわりには、なかなか大きな池で、冬以外は貸しボートの賑わう素敵な場所なのです。休日にはポニーなども出てきて、その背中に乗ったことのない子供はいない。もちろんうちの子供達にも乗らせました。そしてボートにも。

 私も子供の頃から貸しボートには、本当によく乗りました。小学生も高学年になるとひとりで乗れますから、すいている平日には、仲間で1人一艘ずつ借りて、よく鬼ごっこをしたものです。ヒートアップしてくると、派手にぶつけ合ったり、仲間の船に飛び移ったり…当然、落ちる奴もいて、監視員にひどく怒られる。カップルにも迷惑がられました。

 そしてみんな年頃になると、ひっそりと彼女を連れてきて乗せる。バシャバシャと暴れるガキを、余裕を持った懐かしい目で見つつ、昔の鬼ごっこでつちかったオールさばきでゆったりと、彼女に水しぶきがかからないようにする。

 さらに時が過ぎると、子供にボートの漕ぎ方を教える若いお父さんの姿が…。


 …そんな地域の微笑ましい通過儀礼スポットを血に染めるような若者が、近所から輩出されるとは、恐ろしい世の中になったものです。池の隅々まで目に焼き付いているので、報道以上にリアルに想像してしまって最悪に嫌な気分になります。

 一日も早く、平穏が戻りますように。

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