中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

心眼

2017-11-17 23:59:05 | 音楽
 今週は、ブラームスの第2番。いわゆる「ブラ2」ですが、学生オケやアマチュアオケでは定番中の定番なので、懐かしい思い出がたくさんあります。

 初めて弾いたのは大学2年生の頃、どこかの市民オーケストラだったと思います。生意気にエキストラで参加しました。


 ブラームスにはつきものなのですが、聴いた感じと実際に楽譜を見たのでは、拍がずれて感じられる箇所があります。もともとが「耳コピ」派の私は当時、指揮を見るとわからなくなってしまう。ずいぶん苦労しました。自宅で、あるいは電車の中で、ひたすら指揮の練習をしたものです。

 ところがそこの指揮者は、名前は覚えていませんが、とにかく怪しげな人で(アマオケの世界にはわりといる)、まったく当てにならない。本番前日の練習でパニックになりかけた私は、諦めて目を閉じました。すると、頭に入っていた他のパートがいつも以上によく聞こえて、普通に弾ける。…後にさまざまな状況(指揮が☆☆☆の時とか)で必要となる「心眼」が身についた瞬間でした。


 そもそも、ブラームスはなぜこういう無意味な意地悪をするのかと思っていましたが、それは音楽自体の「うねり」に各自が集中せざるを得ないような状況をつくりだすためなのかなと、本番後に思いました。

 それは今でも弾くたびに、わりと当たっていたような気がしています。


 とにかく、「ブラ2」は何度演奏しても名曲です。今週末も良い演奏になるように頑張ります。

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