Winding Road

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第87回高校サッカー準決勝(埼スタ)

2009-01-10 | フットボール全般
風強くて寒かった埼スタ。最初に陣取る場所を間違えて第1試合は吹きさらしの中で観戦。第2試合は場所を変えたら風が無くてなんとか耐えられた。準決勝は開催場所を変えても相変わらず強風の傾向のようです。思えば鹿実が優勝した時の準決勝も風が強くて参ったな。



前橋育英×鹿児島城西

共に高円宮杯以来の観戦。前育は前回見た時と同じで組織力が高く攻撃の連動性が高かった。得点の取り方として良い形で取った数が多かったのは前育の方。城西は風下が逆に味方した形が2点はあったから。後半も良い形で攻め込んでバイタルエリアまでは悠々進入しましたが、城西の最終ラインとGKが守備が脆いなりに良く頑張りました。普通なら3点取った時点で前育の勝ち試合でした。

しかしそうはいかないのが城西の攻撃力。全日本ユースの時と比べて攻撃の破壊力を存分に感じられたのは、今年度のJユースのレベルが高いのか、それとも高校サッカーのレベルが低いのか。おそらくはその両方だろうけど、高校サッカーレベルにおいて城西の攻撃力と大迫は規格外。守備の弱さは問題だけど一度火が点いたら止まらない攻撃陣は圧巻。まるで川崎のようです。大迫以外の選手でも点を取れるのは強みですね。

大迫については連戦の疲労の影響なのか、消えている時間が多くてそこまで目立っていませんでした。あまり前線で守備をしていなかったし(この辺は鹿島に来ればオリヴェイラとマルキに鍛えられる事だろう)、サイドに流れる事が多くて真ん中で勝負する場面が少なかった。しかし一度だけ中で勝負した時にしっかり点を取るのは流石。動き出しでマークを剥がしてニアに飛び込んで点で合わせる一連の動作は美しかったです。あの姿に京都の13番が重なるのは言うまでも無い。



広島皆実×鹿島学園

点差以上に差があった試合。広島皆実が終始ペースを握り続けて力の差を見せました。広島皆実は持ち味の堅守を見せる隙も無い位、相手に攻めさせず自分達のペースを保ち続けました。鹿島学園の我慢が切れた、つまりスコアが動いた時点で勝負アリでした。

一方の鹿島学園は3回戦の情報科学戦で見せた個人技や中盤のパス回し、サイドバックの攻撃参加といった攻撃的特長を発揮できず、最初から最後まで守備に追われて結果としては何も出来ずに終わりました。しかしベスト4に至る過程では野洲・大津といった強豪を下してきているから立派な成績です。去年の33節磐田戦のハーフタイムに挨拶に来て『鹿島の名を全国に知らしめてくる』と誓った彼らが良くここまで来ました。その健闘に大きな拍手を送りたい。

これで決勝は鹿児島城西×広島皆実。端的に見れば盾と矛の激突といったところでしょうか。大迫には大会通算二桁得点を当然ながら期待。長らく高校サッカーを観てきましたが、今回ほど鹿的立場で迎える決勝戦は無いでしょう。有り難いことです。そうなるとやっぱり決勝は鹿児島城西応援モードでいきます。