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多様性を失った腸内細菌

2015-07-28 23:01:48 | 21世紀
多様性を失った腸内細菌
2015/07/29
 白澤卓二・順天堂大大学院教授の毎日新聞への寄稿文です。
 腸内の細菌叢(細菌の集合体)は、毎日の食事を消化するのに重要な役割を果たしている。ヒトの細胞は60兆個であるのに対して、腸内細菌叢には100兆個もの細菌が存在しているので、我々の身体は町内細菌叢に養われていると考えている研究者もいるほどだ。
 最近の研究で、現代人の食生活がこの数十年の間に激変したことに対応し、腸内細菌叢も激変して多様性を失ったことが明らかにされた。腸内細菌叢の多様性が失われた結果、自己免疫疾患やアレルギー疾患を発症するようになったと多くの研究者が考えている。しかし、現代人の生活様式のどの要素が腸内細菌叢の多様性に影響を与えたかに関しては詳細に解析されていなかった。
 カナダ・アルバータ大のイネス・マルチネス博士らの研究チームは、米国人とパプアニューギニア人の腸内細菌叢を比較することにより、腸内細菌叢の多様性に影響を与える生活様式を探った。研究チームがパプアニューギニアの二つの地域から集めた大便サンプルを解析すると、パプアニューギニア人の腸内細菌叢は米国人に比べて多様性に富んでいることが判明した。さらに、パプアニューギニア人の腸内細菌叢は個人間の差が小さかったが、米国人は個人差が大きいことも分かった。
 生活様式との関連性を解析した結果、パプアニューギニア人の間では飲料水や土壌、母乳を介して腸内細菌が伝播していることが分かった。一方、米国人は抗生剤や帝王切開、粉ミルク、衛生環境の整備により腸内細菌の伝播が絶たれ、さらに食事内容の多様性が失われたために、腸内細菌叢の多様性を失う一方で個人差が拡大したと考えられた。腸内細菌叢の多様性を保つためには、食生活などの生活習慣を見直す必要がありそうだ。(以上・毎日新聞記事)
 私達は、善玉菌の乳酸菌などを摂取し、腸内環境を整えようと、いろんな宣伝から教育を受けています。また、細菌感染症に抵抗するため、抗生物質を摂取し、腸内細菌が絶滅し、不具合の起こることも多いです。腸内寄生虫も日本では、ほとんど居なくなりました。日本も米国人のように多様性が、無くなり、自己免疫疾患やアレルギー疾患が多くなりそうです。
 パプアニューギニアに行って、現地人と同じ生活をして、彼等と同じ腸内環境を作る必要があるのでしょうか? なま物で、中毒が起こるとして加熱調理万能の現代です。なま物の、発酵食品・お漬物・塩辛などを積極的に摂取することが解決法かもしれません。自分で試して解決法を見つけましょう。
 文明人 原始人のまねで 健康だ    腸内と 脳内環境 どちらもね


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