朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

手当ての意義

2016-08-07 23:23:33 | 21世紀
手当ての意義
2016/08/08
 
日本古来の傷の癒し法に「手当て」があります。
NHKの「ためしてガッテン」で、タッチケアという方法で、痛みの解消、認知症の緩解、血圧の低下を報告していました。
 これは、相手の身体に手で触れて10分位ゆっくりさすってやるのです。
 痛みや不快感は、頭脳の中の偏桃体という部分が興奮して起こることが多いそうです。この興奮を鎮めるのは、前頭前野という部分から出るホルモン「オキシトシン」です。
 相手に触れてやると、その触覚が脳に伝わり、オキシトシンが分泌されるのです。それは、長い動物・人類の歴史で、身を寄せ合う以外に生き残りの手段のなかった時代の名残りだそうです。
 実験が、行われました。小学生を舞台に立たせ演説をさせます。演説が終わった小学生の唾液を調べます。オキシトシンはありません。先生が「良く出来たね」とハグしてやりますと、オキシトシンは唾液にも出て、小学生はストレス・興奮から覚めるのです。また、そこに居ない母親から電話で「よかったね」とねぎらいの言葉があっただけでもオキシトシンの分泌でホッとするそうです。
 「手当て」は本当に手を当てて「痛いの痛いの飛んで行け」とするだけで、オキシトシンの分泌で偏桃体の興奮がおさまり、痛みは軽減するのでしょう。
 サイエントロジーというアメリカの新興宗教では、「ナーブ・アシスト」という癒しの方法があります。災害に会い、避難所で挫けている被災者にハグし、背中・手足をゆっくりマッサージしてやるのです。サイエントロジストの瀬戸山治人さんは、熊本地震の際、チームを作り避難所訪問し「ナーブアシスト」して、相手の方から「楽になった。ありがとう」と礼を言われたと、言っていました。
 番組の中では、認知症で怒りっぽく徘徊の止まらない母親を、娘さんが、手に油をつけゆっくり10分位マッサージを毎日するのだそうです。はじめのうちは「気持ちいい。ありがとう」と言うだけでしたが、1か月くらいで、怒りも徘徊もなくなり、普通の生活が出来るようになったそうです。素晴らしいですね。
握手したり、ハグしたりの西洋式挨拶は、オキシトシンを噴出させる、本当の親密さ造成法のようです。
 触れ合って、親密になることを心掛けたいですね。