朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

尊い人生?

2012-07-06 21:08:29 | 21世紀
尊くない人生
2012/07/07
 人生は尊いものではない。
人生を紙コップだと思ってください。
               ---アルボムッレ・スマナサーラ
アルボムッレ・スマナサーラ
1945年、スリランカのアルボ村(「アルボムッレ」の由来)の整備士の家に生まれる。家族や村の反対を押し切り、13歳で沙弥出家、1965年に具足戒を受けて比丘となる
スリランカの国立ケラニア大学で仏教哲学の教鞭を執ったのち、1980年に国費留学生として来日。大阪外国語大学語学コースを経て駒澤大学大学院人文科学研究科仏教学専攻博士後期課程に進学し、道元の思想を研究する。
その後、スリランカと日本両国での活動を経て、1991年1月に再来日。上座仏教修道会にて仏教講演や瞑想指導を本格的に開始する。
スリランカのベヤンゴダ町にあるキリタラマヤ精舎住職を務める。

 世界的な仏教・禅宗の研究者が言われる言葉は、日本の仏教者の発言と異なっています。私たち日本人は人生の価値を絶対の尊いものと、お金で評価し、先日、福岡県の九州高速道の土砂崩れに巻き込まれた夫婦に、裁判所は2億円の賠償を命じました。豪雨の中通行禁止としなかった高速道路会社に責任があるとされたのです。大雨に責任はない。不可抗力などないとされたのです。
 「全ての事故は人間の知恵で防御出来る。事故が起こった時、そこの管理者にすべての責任があって補償しなければならない」と言われているようで怖いですね。そして人生の価値が一人1億円と評価し支払が現実のものになるのはすごいですね。
 死んだら御仕舞、生命保険に入っている人はそれを貰いなさい。保険に入っていない人はあきらめましょう。と言うのが普通の日本人と思います。
他の人間に責任があるというなら、昔から言われる運命とか因縁とか、積善之家必有餘慶。積不善之家必有餘殃 と言うことはない と日本人は結論付けたことになります。
そんな考えを基準にして、生活保護や福祉を見るならば、際限なく費用が掛かるでしょう。
人生を生命の価値は無限であるというのは、文学の上の事とし、愛は無限の価値が有ると言う価値観と同じように考えたいですね。
人生は尊いものではない。人生を紙コップだと思ってください---スマナサーラ