" Organics '' Francesco Ruspoli

2009-08-05 | Weblog
ジャンクショップ巡りに興味がなくなってから数年経つ。
一番の理由は家の中がジャンクだらけになってきたからだ。

ロンドンの家の近くには毎週日曜日開かれるストリートジャンクマーケットがある。
買い手があるのだろうかと思うような履き古したスニーカーから使い古した食器までここに来れば一通り生きていくために必要なものはそろう。
ほかには明らかに一人住まいの老人が亡くなった後のハウスクリアリングの品物や盗品と判る品物まですべてがそろっている。

そして近くにアートスクールがあるためか卒業時期には若いアーティスト達の意欲的な作品が業者に二束三文で売られたのだろう,
そんな品物がところせましと道を埋めつくす。
数年前までは毎週欠かさず通い詰め何か一品は持ち帰ったものだ。

そんなある日の日曜日カラフルでアブストラクトな額入りの油絵に目が留まった、
値段を聞くと1ポンド50ペンスだと言う、
そこにあった5枚すべてを7ポンドに値切り重たい絵を持ち帰った。
ロンドンの家にはすでに飾る壁がなくしばらくはアティックで眠っていた。

フランスの家に移ってからも5枚一緒に立てかけられ見放されていたが新しく塗り替えられたキッチンの壁に二枚すんなりと収まった。

イタリア人名らしきサインが入っていることに気ずいてはいたものの
今の今まで調べることもせずほって置いたところコンピューターに入力してみると以外なことに商業的に活躍しているフランス人アーティストであることがわかった。

作者の母国に帰ってきた絵
どんな成り行きでジャンクストリートマーケットにたどり着いたのだろうか。