日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

みなみけ総括 補足

2008-05-09 11:22:24 | アニメ
ネットでアニメ感想サイトなどを徘徊するとよく目にする意見に「みなみけ」と「みなみけ~おかわり~」を通期で評価するのはおかしい、というのがある。

ここでいろいろと例を挙げてみよう。

XEBECの「魔法先生ネギま!」とシャフトの「ネギま!?」を通期で評価する人はいないし、私だって評価しない。

これは同じ原作を使って声優もほとんど共通してはいるものの、製作会社も違うし、時期も離れている。何よりストーリーがお互いの世界の互換性を全く考えていない。

だから両作は同じ原作を使って声優もほとんど共通しているけれど全く別のアニメだと言える。

では「コードギアス 反逆のルルーシュ」はどうだろう。そして同じ形態でこの後に来ると言われる「機動戦士ガンダム00」はどうだろう。

これは時期こそ離れるけれど声優も製作会社も共通し、ストーリーの連続性を完全に意識しているのだから通期で評価するのは全く間違っていない。アメリカドラマのクリフハンガーみたいなものだ。

この二つの例で一番何が重要かと言えば「ストーリーの連続性を意識しているか否か」と言うことだ。

ここでやっと「みなみけ」の話になる。では「無印」と「おかわり」はストーリーの連続性を意識していたのだろうか?

「無印」で登場したキャラクターたちを「おかわり」では第1話の段階から紹介無く掛け合いをやらせている。そして時期的にも「無印」の最終回が大晦日で「おかわり」の第1話が正月と完全に継続している。

異なったアプローチでのアニメ化、と言うなら「無印」で登場させたキャラクターを「おかわり」で自分たちなりの解釈によって改めて紹介すべきだったのだ。そこで世界観の互換性を拒絶すれば違うアニメとして異なったアプローチができたはずだ。だがそれを省略してしまったおかげで「おかわり」は「無印」のくびきから逃れることができなかった。

私の意見としては「無印」と「おかわり」は監督以下スタッフも違うけれど連続している、という結論に達する。つまりこれはみなみけ総括の注釈6で述べた「無印」が基調にあり「おかわり」はあくまで「おかわり」に過ぎないという意見を裏付けるものである。

この話はタイトルこそ同じだけど諸事情で前半と後半の雰囲気が全く変わってしまった作品というのがよくあるけれど、その前半と後半を独立して評価すべきかというところにもつながっていく。






6/15追記:「おかわり」DVD2巻のライナーノートで藤岡役の柿原徹也さんが「おかわり」の見所を尋ねられた際、「『みなみけ<無印>』も『おかわり』も2つで1つの作品だと思っていますので、(以下略)」と語り、「みなみけ」のWebラジオ「みなみけのみなきけ」の最終回では夏奈役の井上麻里奈さんが「保坂が最後においしいとこ持っていくよね」と言う話の中で「13話」、「26話」という表現を用いている。

演じている人にとって両作品は連続しているものなのだなぁ。受け取り手である我々の意思とは関係なく。

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