日々是雑感

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ミュークルドリーミー エピソード紹介 第15話「ドキドキ花火大会」

2021-07-07 05:55:00 | アニメ
【あらすじ】
夏休みを迎え、ゆめちゃんたちは花火大会の話題で持ちきりです。わかばちゃんは翔平君を誘ってOKをもらえたそうです。ゆめちゃんは海辺の花火を初めて見るというときわちゃんをはじめ、みんなで行く事にします。去年着ていた浴衣は小さくなっていましたが、まいらちゃんの知り合いのスタイリストさんに浴衣を提供してもらえることになりました。

隣のクラスで女子テニス部の森村さんは朝陽君を花火大会に誘うのですが、朝陽君はその日用事があるからとその誘いを断ってしまいます。

そして花火大会当日、思ったより早く用事が済んだ朝陽君は花火大会へ向かうゆめちゃんに出くわし、成り行きで一緒に花火大会に行く事になります。花火大会の出店を楽しむゆめちゃんたちでしたが、そこでゆめちゃんは二人で歩く杉山先輩と百合先輩を目撃します。そして森村さんは朝陽君たちと鉢合わせしてしまうのでした。

涙ながらに走り去っていく森村さん。そんな森村さんにゆに達はブラックスキーマを見出します。その機を逃さず、ゆにはそのブラックスキーマに向けてブックアビスを投げ入れるのです。

【幼なじみとは?】
日向ゆめの世界において南川朝陽とはどのような存在なのか?これについてはこれまで何度も「幼なじみ」という言葉で表されてきた。そしてこの幼なじみという言葉はここまでも、そしてこの後も恋愛感情を否定する言葉として用いられる。花火大会に一緒に行くという行動に際してもゆめちゃんにはそれほど強い意識は感じられない。だが当人にとってどうあれ、周りからの見え方というのはおのずと別な問題であって・・・。

【修羅場】
近年、昼間のアニメでこのレベルの修羅場ってあまりやってこなかったように思う。純粋なラブコメがメインストリームから外れても、恋愛要素の需要が完全に無くなったとは到底思えないのだがなぁ。だが「男」の存在を毛嫌いする一定の層が確実にあるわけで。

それはともかく、この修羅場に対してゆめちゃんは「誤解を与えそうなら追いかけて謝るべきだ」、「付き合っているなんて誤解されると困る」とやはり「幼なじみ」としての言動に終始している。ゆめちゃんはこの状況をあまり深く考えてはいないように見える。

そう、ここまではまだ。

【ユメシンクロ】
森村さんが「日向さん」の事をどれだけ知っていたのかは推測するしかない。ただブラックアビスに侵されたとはいえ、森村さんが「あの子のせいで」「あなたさえいなければ」とゆめちゃんに詰め寄ったのは案外本音だったんじゃないか。その時もゆめちゃんは「ただの幼なじみ」と従来の主張を繰り返すが、森村さんは「だから何だっていうの」と意に介さない。

ここで初めて「全く知らない他者から見た時、自分たちがどう映るのか」に思い至ったのかもしれない。それはこの時点ですでに幼なじみだという事を知っている、杉山先輩と百合先輩の事にも思いをはせる事になったはずだ。

【このもやもやは・・・】
事件が解決し、結果的に一緒に花火を見ることができた森村さん。そしてそれをはたで見ているゆめちゃんたち。その胸にあるはいかなる想いか?「幼なじみとしてどや?」とまいらちゃんにツッコまれた時も、いつもの窓越しの会話にも迷いが見て取れる。ここでみゅーちゃんも何か感じるところがあったように見える。

ラストカットにその迷いが凝縮されている。

【忘れてはいけないこと】
重要なのはこれがあくまで話の始まりにすぎないという事。19、20話で森村さんの存在がゆめちゃんの感情をひっかきまわす。

そしてもう一つ忘れてはいけないのがこの話の中に28話につながる重要な伏線が引かれている事。

【まとめ】
いろいろな想いが交錯し、当たり前だと思っていたものが変化していく。まさに物語の潮目を変えるエピソードだ。

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