うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 山頭火の日記を読む その311

2009-07-16 05:07:46 | 日記

 私の覚悟とあります。日々覚悟と自戒反省の繰り返しですが、これが山頭火と腹を据えれば納得、且つ同情もすれば共感も生まれてくるといったところです。<o:p></o:p>

 節酒断行、断酒としないところが山頭火の真骨頂でしょう。借金厳禁、二食実践。約言すれば節慾と続けますが、これも山頭火らしくあります。そして生活に即して具体的に言えばと念を入れてます。<o:p></o:p>

 酒は一日一合、一度に三合以上、一日に五合以上は飲まないこと。飲み方にも気をくばり、酒は啜るべく味わうべく、呷らないこと、微酔以上を求めないこと、借金は決してしないこと。その借金が当面逼迫の融通でないかぎりは、食べすぎないこと、代用食を実行すること。煙草も刻みですますように努めること。<o:p></o:p>

以上のこと、「たゞたゞ実践である、省察が行持となって発現しなければならない、これを誓う、私は私に誓う。」「汝自身を守れ、愚を貫け。」<o:p></o:p>

九月二日 晴、時々曇。<o:p></o:p>

 昨日の今日です。天地清明、身心寂静とあります。朝飯なしの早昼飯。米の切符制が実行されます。番僧さんが山頭火の分まで貰って来てくれます。米代金は和尚さんの立替とかで、すいませんの一言が入ります。<o:p></o:p>

 配給は一度に五日分の八合が配給となります。一日一人内地米六勺、外米一合の割り当てです。<o:p></o:p>

 外米一升三十八銭  それが五合で十九銭<o:p></o:p>

 内地米一升四十五銭 それが三合で十三銭五厘<o:p></o:p>

 合計 三十二銭五厘<o:p></o:p>

 戦時生活は厳粛にして、そして明朗なるべしと付け加えております。それでも愚痴か諦めか、私の食卓は貧しいより乏しくなったとの切実な訴えがなされ、憐れを誘います。<o:p></o:p>

九月三日 晴。<o:p></o:p>

 友よありがとう、直ぐ街へ出かけます。買物いろいろ、ひっかけひつかけて!と穏やかではありません。<o:p></o:p>

九月四日 晴。<o:p></o:p>

 やゝ宿酔気味、省るべし、慎むべし。これはどういう事でしょうか?<o:p></o:p>