うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 和歌山の山と海 6

2007-05-14 07:16:48 | 旅行記

        高野山参拝でツアー旅行に幕


高野山入り口




お地蔵さん



無縁仏

 五時前風呂に行きました。既に先客が結構おりまして、皆さんなかなかの早起きでいらっしゃいます。昨夜と同じ洞窟風呂です。少しぬるめの湯に浸かっての、のんびりとした気分は最高です。そのとき薄暗い浴室に一条の光が差し込みます。浴室の客が一斉に半分露天の場所に走ります。なるほど、皆さん早起きはこれが目的だっのです。真っ赤な太陽が水平線からみるみる昇ってきました。初めてみる水平線の日の出でした。皆一応に歓声を上げています。あたしは後方で拝んだのですが、並んだ男どもの尻と昇り行く太陽とが妙にマッチして、これまた滅多に見ることの出来ぬ珍妙な構図でした。
 部屋に戻ってかみさんを待ちます。帰ってきて日の出の模様を興奮して喋ります。果たして女湯の構図はどうだったのでしょう、それは敢て訊きませんでした。返ってくる言葉はわかっています。
 さていよいよ最終日となりました。かみさんは肩に懸けたカバン一つ、あたしは手ぶらで食堂へ。丁度7時5分前開店の時間ですが、既に大勢の人が詰め掛けていました。少しまぶしかったのですが、海が一望できる窓際に席がとれました。ハムに卵焼きとソーセージ、焼き海苔梅干お新香味噌汁、二人ともそんなものでしたか、食後にオレンジジュースを頂きました。これは実に美味でした。食休みもそこそこに集合場所のロビーへ向かいます。フロントに鍵を返し、昨夜のビール代を払います。これで万事オッケイ、出発を待つばかりです。台湾のツアー客も大挙して集まってきています。
 ボートは来る時より空いていて、又台湾ツアーと一緒でして、彼らの賑やかなこと、ピーチクパーチク半端ではありません。国民性なのでしょうか。でもお互いむっつりしてるよりは数段よろしいです。最後にリーダーの音頭で、「オハヨウゴザイマス」「アリガトウゴザイマス」と大声で日本語の稽古をはじめました。なかなか好ましい情景でした。
 対岸の勝浦桟橋で待っていたバスに乗り込み出発です。先ずは世界遺産で熊野大社の総本宮である熊野本宮大社を参拝。境内一切撮影禁止でした。荘厳としたたたずまいで身が引き締まります。自分が日本人であることを再確認したような気分になりました。
 バスはあとは高野山まで山又山をひたすら登り詰めます。山の景色がはや新緑で爽快な景色が巡るましく展開していきました。高野山町は標高1000mぐらいに位置するのでしょうか、平坦な地表にあります。先ずは昼食精進料理1600円也です。かみさんは蕎麦といえば山菜蕎麦が好みですから、おいしいと言いながら食べていますが、あたしは魚が好みですから箸が進みませんでした。
 一時の休憩後、案内人の解説付きの高野山参詣です。弘法大師が祀られている奥の院の参拝です。高野山は宗派は問わず誰でも墓を造ることが許されているとのことで、各所に有名企業の奇をてらった慰霊碑が建てられています。前の戦で戦死した各部隊や戦友会の慰霊碑が数多くありました。参道入り口には鶴田浩二の海軍予備学生ですか、同期の桜が建立した慰霊碑があり、そばに鶴田浩二の墓があります。慰霊碑は戦時に戦死戦病死事故死した者が祀られており、彼はその対象に当たらず、せめて戦友のそばで永遠の眠りを欲して墓を建てたといいます。なにかその心情に憐れをもようしたりしました。

 奥の院を一巡り、最後に案内人の高野山参拝記念の品々の紹介があって散会となりました。大体40分ぐらいでしたか、この間女性の案内人、後ろ向きに歩きながらあたしたちを引率して説明するのです。終始それで通したのには驚きでした。さて後は一路バスは伊丹空港に向かって出発です。