観測にまつわる問題

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ウクライナのICBM技術流出問題の真相解明を

2017-08-18 07:48:41 | 注目情報
大艦巨砲主義経由で時事通信

エンジン流出疑惑調査へ=北朝鮮ミサイル-ウクライナ(時事 2017/08/17-05:20)

>【モスクワ時事】ウクライナのポロシェンコ大統領は16日、北朝鮮が発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に使われたエンジンがウクライナから流出した疑いがあると伝えた米紙ニューヨーク・タイムズの報道を受け、事実関係を調査するよう指示した。

大艦巨砲主義のスレの論調もそうなっていましたが、わりと日本脳では当事者の調査はあてにならない(自分じゃないという結論を出すに決まっているし、敵対しているロシアのせいにするやろ)というイメージがあります。結果、欧州+ウクライナVSロシアの舌戦が始まって、つきあいのいい日本は結局欧米ウクライナの味方をするんでしょうが、本音ベースではどっちもどっちやろよー分からんなということになるのだと思います。これはフツドクといった類が中国に媚を売ったか何も分からん癖に対話ヲーとか言って北朝鮮情勢で我々を(内心)(筆者は言いますが)イライラさせるのと構図は似ているのかもしれません。対話!対話!で解決するならとっくの昔に解決しとるんや。言っていることがロシアに似ていることがおかしいとは思わんのか。

まぁ日本の情報だけで国際情勢を判断するのは危険なので、ロイターをチェックしました。

北朝鮮、ミサイルエンジンは輸入頼らず独自生産可能=米当局者(2017年 08月 16日 10:28)

>これに関し別の米情報当局者は、RD250の改良には北朝鮮のために働く外国人科学者が関与したか、ロシアなどで教育を受けた北朝鮮人が開発に関わった可能性があると述べた。

アメリカ当局者はウクライナから流出したのではなく、他の可能性を示唆しているみたいですね。信じていいのか分かりませんが、ともかく結論ありき(ウクライナ+欧米VSロシアの構図維持)の結論を出して理由を考えるのではなく、真摯に検証して真相に近づいていくことが重要だと思います。他人の空似は絶対ありえない訳ですから、ウクライナのミサイルと北朝鮮のミサイルがよく似ていることには原因があるはずです。原因が分からなければ対策のとりようもありません。

軍事研究9月号の小泉悠本未来工学研究所の論を読みましたが、日本のある種のロシア観を反映していると思います。やはりどう見てもロシアの極東の人口は少なすぎますし、地政学上ロシアの重心は西側にありますから、日本は本音ベースでそれほどロシアを脅威に感じていないんですね。ましてや今は日本は大陸に領土を持っていません。ある日突然鉄道に乗ったロシア兵がワラワラも有り得ませんので。ロシアは北朝鮮に関してそれほど本気で関与してこなかったように見えます(ただし技術を流した可能性を否定するものではありません)。こういう理由で日本に比較的ロシアに甘い見方が残るのであって(筆者もその一人です)、決して騙されている訳ではありません(中にはスパイもいるかもしれませんが)。

筆者のようなものに納得できるような調査が発表されることを期待します。まぁウクライナだけの調査で真相が分からない可能性も十分ありますが。