観測にまつわる問題

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馬鹿馬鹿しい売却騒動

2012-09-13 01:43:38 | 日記
「国購入が本来の姿」 地権者の男性がコメント(MSN産経ニュース 2012.9.11 22:25)

>「国が購入するのが本来の姿なので売却を決めた」

島は誰が持っても良い。本来の姿などない。危険があるから、守るために国有化は有り得る。ただ、現政権は守る気はない。だから、民有地のままで良い。使いもせずに放っておく土地なら、民有地でも国有地でも全く一緒だ。施設を整備するなど国が事業をするなら、国有地の方がやりやすいだろう。寧ろ民有地の方が国が立ち入り禁止にする理由がなくなる(今までは国が借りていた)から、尖閣を守るためにはそちらの方が都合いいことは明らかだ。どこをどう考えても、何もしない政府に買われるぐらいだったら、民有地のままの方が良かった。国に守る気がないなら、国に貸さずに、民間有志が設備でも作れば良かったというわけだ。国にそれを止める理由は無い。

どう言い繕ってみたところで、尖閣を守るということでは後退した(なんにもする気がない政府に売った)という事実は動かない。

>「縁のある石原知事から熱意ある申し入れをいただき、考慮してきた」とした上で「心ある方々に譲渡先を相談し、国が購入するのがあるべき姿だとのアドバイスを受けた。石原知事も同じ考えだ」と説明。

石原知事だったら売るという話だったはず。あるべき姿を語るなら、当初の予定通り、知事に売るのがあるべき姿。国に売るのがいいと思うなら、最初から国に売ればいい。知事をダシに使い、国民を騙すようなことを言う人間にあるべき姿など語られたくない。

>「モグラなど貴重な固有種が存在していることもあり、豊かな自然環境が保存されることを一貫して希望している」とし、開発を望まないことを強調した。

(明らかに環境破壊している)ヤギも駆除出来ない国に何が出来る。尖閣の貴重な固有種を守るためにこそ、(小笠原などでのノウハウを活かし環境を守ると宣言していた)都への売却が必要であったのは明々白々だ。貴重な固有種がいる尖閣の自然がヤギによって破壊されたなら、それは何もしないつもりの国とそれが分っていながら国に売った元地権者の責任だ。寝言は寝てから言え。

>中国が反発を強めていることについては「平穏な事態を望んでいる」とした。

何が平穏か。地権者が売ろうとしなかったら、少なくともこの件での騒動は起きなかったのは明らかだ。自分で平穏を崩しておいて(恒久的な平穏のために実効支配を強めるならまだしも)平穏を口にするとはいい度胸だ。厚かましいにも程がある。

ここで事実を確認しておく。

地権者が都に売ろうとした→結局国が買った。
売却話で中国が騒ぎ出した。
今まで放置してきたが、これからも放置するらしい(ヤギの食害も野放し/漁民のための施設も造らずいい漁場なのに危なくてしょうがない/実効支配は低空飛行のまま)。
地権者にお金が渡った。
尖閣を守りたいという篤志は棚上げ状態。

国が買ったところで、実効支配は強まらない、そこで何をするかが問題だからだ。これでは中国がギャーギャー騒ぎ出した分だけ丸損だ。馬鹿馬鹿しいにも程がある。