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大学で働くようになって、22年、学生時代も含めると、30年以上、この世界で生きている。 その間に、随分と大学は変わった。 以前は、企業との共同研究をしようものなら、学問の堕落だ、拝金主義だ、ひいては、アジア侵略を狙う大企業の手先かと、揶揄され、時には、過激派学生の標的にもなったものだ。 ところが、今では、どこもかしこも産学連携、ほとんどの大学に産学連携センターのような組織も作られている。 さらに、企業との共同研究を進めている先生、それと関連して、企業等から研究資金をたくさん持ってくる先生が、学内で高く評価されているのが現状である。 ほんとうに、180度変わったものだ。 それと同時に、外から研究資金を調達してこないと、学生の教育もできないのが実情である。 そんなわけで、全体的な研究の動向が、何となく、短期的で実用的なものへと移行しているような気がする。 別に、そのような研究を批判しているのではない、ただ、外部から資金を導入できない、言い換えれば、すぐには役に立ちそうもないような研究を、大学が放棄したら、一体、誰が、どこがするのだろうか。 そのような地味で長期的な研究の積み重ねが、国の貴重な文化だと認識している。 このような文化は、一朝一夕では創れない。 文化のない国は、何となく軽薄で、薄っぺら感じがする。 宇宙や地質の分野の友人がいるが、状況は、我々工学部より、はるかに悲惨なようである。
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