2013年度予算編成で焦点となっていた地方公務員の給与削減問題が1月27日の大臣折衝で結着しました。
既に国家公務員は2012年から2013年に平均7.8%の削減を決め実施中で、いわゆる国と地方自治体の公務員の給与を比較するラスパイレス指数が107と地方が国を上回っている実態を根拠に、地方公務員の給与削減が決定されました。削減期間は7月からの7カ月ということです。
ただ、地方自治体の不満は強いようです。それは、地方の言い分ですが、ラスパイレス指数の中身を見ると、国家公務員員の地域手当は平均で3.4万円に対し、都道府県は1.5万円であり、指数の算定にこの地域手当は含まないからです。また、局長などの給与の高い指定職を算出対象から除く国に対し、地方は部長級まで含めています。給与水準だけを議論することへの反発もあるようです。京都府知事は「総人件費で比べるべき」と主張しています。一方、財務省は「ラスパイレス指数は計算方法によって、もっと地方が高くなる」と主張しています。
公務員給与とは直接は関係ないことですが、退職金が減額になるのを避けるため2カ月ほど早期退職する教職員が問題になっています。
だれでも、給与等が下がるのはいやなものですが、日本の現実は、少子高齢化社会で、1,000兆円もの負債を抱えている国です。「見たいくない現実」を直視することが公務員の方々にも必要なのではないでしょうか。