経済学者である野口悠紀雄の著わした「戦後日本経済史」を読みました。
内容は、第1章、焦土からの復興 第2章、高度成長の基礎を作る 第3章、高度成長 第4章、国際的地位の向上 第5章、石油ショック第6章、バブル 第7章、バブル崩壊 第8章、金融危機 第9章、未来に向けて という章立てになっています。
この本の根底にある考え方は、第二次世界大戦中に作られた経済体制の上に、戦後日本経済が築かれたというものです。著者はこの考え方を「1940年体制」という呼び、本も書いています。たいへん話題になった本です。
「1940年体制」という考え方、堺屋太一の「知価革命」という考え方、「デフレの正体」に書かれた少子高齢化の問題等、が現代社会を読み説くに示唆に富むものだと思います。
この本は、著者の個人的な関わりも書かれていて戦後経済史を身近に感じます。私もこの頃は何歳でなにを考え、何をしていたかということを思い出しながら読みました。戦後史には、そのように自分を振り返ることができて感慨深いものがあるものです。