TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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「日本車 本当の実力」-日経ビジネス2012.6.4- 

2012-06-02 17:47:46 | 経営全般

 今週号の日経ビジネスは、「日本車 本当の実力」という特集を記載しています。

 その特集記事に世界各国の自動車メーカーの実力を表す指標が掲載されています。その指標が、従来のいりろな指標と比較して私には新鮮でした。以下、その指標です。

①販売台数と利益(税引き前利益+支払利益+減価償却費) 利益を縦軸、販売台数を横軸にしてポジショニングする指標 フォルクスワーゲンが他社を圧倒しています。トヨタ自動車も高位置にあります。②買い替え時に同じメーカーを選んだ消費者の割合(但し米国市場) フォードモーターが高い指示を得ています。トヨタとホンダ顧客の指示が厚いが他社との差は縮まっています。③他ブランドからの流入台数(但し米国市場) 現代自動車が他社から顧客を奪いながら成長しています。

 その他の指標です。④米国における初期品質と商品魅力度の推移 ⑤売上高に対する研究開発比率、⑥新興国での市場シェア、⑦販売1台当たりの利益、⑧日本における特許の総出願件数、⑨米国における特許の総出願件数

 これらの指標を見比べると、現代自動車の伸長が目立ちます。また、フォルクスワーゲンが高い評価になることはわかります。トヨタ自動車はそれぞれの項目でそれなりの高い数値となっていますが、トヨタ自動車の自動車と同じように無難な位置にいるように思えます。そしてルノー・日産自動車のそれぞれの指標で好位置を占めているのも目につきます。

 編集長の視点では、今、勢いのあるビックスリーは、フォルクスワーゲン、現代自動車、ルノー・日産自動車をあげています。その共通項はリーダーシィップにあるといいます。VW(フォルクスワーゲン)のフェルディナンド・ピエヒ会長、現代自動車のチョンモング会長、そしてルノー・日産指導者のゴーン社長はコストダウンの設計手法や新興国攻略において、従来型の経営手法に縛られない進取の精神を見せて、ぞれぞれ自社の業績を伸ばしています。

 日本は、ある意味、自動車業界が日本経済を牽引してきたと言えます、その自動車業界の、趨勢が今後も日本経済の伸長の核になることは確かです。トヨタ自動車もホンダも指標の好位置にいるのすから、もうひと押しして再び世界をリードしていく企業になってもらいたいものです。