あび卯月☆ぶろぐ

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アニメ「ヘタリア」放送中止

2009-01-18 03:53:02 | 漫画・アニメ
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090116-OYT1T00912.htm


アニメ版『ヘタリア』が放映中止になったとのニュースが飛び込んできた。
放映元の「キッズステーション」は中止理由を「諸般の事情」と発表しているが、読売新聞の報道にあるように「韓国人を侮辱する内容」が含まれると疑う韓国側に配慮したとみられる。

『ヘタリア』は各国を擬人化したキャラクターたちが登場するギャグ漫画。
タイトルの『ヘタリア』はヘタレなイタリアが主人公だからで、公式サイトによるとイタリアの説明には

「作中では兄貴と区別してヴェネチアーノとも。女の子とパスタが大好きな陽気でちょっと泣き虫なラテン息子。なにかとドイツ頼ってくるが、ドイツのいうことはあんまり聞かない。(略)
美的センスはローマ爺ちゃんに似て絵を描いたり歌を歌ったり、服デザインしたりするのがすごく好き」


とある。日本は

「東洋に浮かぶ武士の国。
物静かで真面目、ちょっと堅物なせいか周りに振り回され気味。
機械いじりと絵画が得意。
島国なのに加えて、ひきこもっていた時期もあったせいか独特の文化と雰囲気を負っており彼が普通だと思っていることはだいたい普通じゃない」


と説明されていて、ドイツなら「生真面目で苦労性な青年」、アメリカは「明るくパワフルで正義感が強い青年」という具合。
http://www.geocities.jp/himaruya/char.html

この中で韓国はやたら日本につっかかってきたりなんでも起源を主張したり、中国を兄貴と呼ぶちょっとテンション高めの「「~だぜ!」口調のゴーイングマイウェイ青年」に描かれている。
これに対して本物の韓国人が怒った。
はじめ、ネットユーザーが騒ぎ出し、今月十二日までに既に1万人を超す署名を集め、十三日にはハンナラ党の鄭美京議員が国会の独島領土守護対策特別委員会で『ヘタリア』について、「個人対個人として見れば犯罪行為にも等しい」と述べた。

しかし、いくらなんでも騒ぎ過ぎだ。
こういう類のエスニックジョークは世界中にあるし、たしかに韓国人にとっては不快なことかもしれないが、『ヘタリア』での韓国の描き方はちっとも悪意がない。
どころか、かなり可愛く描かれているくらいだ。
それに、日本につっかかってきたり、何でも起源を主張したり、中国を兄とする小中華思想を持っている(少なくとも持っていた)ことは事実といっていい。
第一、アニメ版の『ヘタリア』には韓国は登場しない。
これじゃあなんの為にアニメを中止させたのかも良くわからない。
なお、この『ヘタリア』。御覧になった方はわかると思うがかなり腐女子向けの内容だ。
だから、今回の件で韓国は日本の腐女子を敵に回したなんて意見もあるがそれについては今はおく。

興味深かったのはこの騒動に対するネット上における支那人の感想。
http://world.huanqiu.com/roll/2009-01/344281.html
http://fsokuvip.blog101.fc2.com/blog-entry-1072.html
上記サイトによると「この作者は韓国のことをよく理解している」「韓国に対するイメージはやっぱりかなり的確」という作者の韓国観に同意する書き込みに始まり、「卑しい韓国」とか「韓国人はまさにこんな劣等民族」「韓国人は厚顔無恥」など韓国を罵倒する書き込みが相次いでいる。
また、面白いのは「兄というのは近すぎる」という書き込みが多いこと。
これは、儒教文化圏においては歳上であるほど偉くなる。
だから兄というのは歳が近すぎで「お祖父さんと呼べ」とか「祖先と呼べ」となるわけだ。

最近、歴史観をめぐって中国と韓国が対立をしていることは知っていたが、ネット上でここまで嫌韓が進んでいるとは驚いた。
嫌韓は日本だけの現象ではなく、支那でもまたしかりということか。
(あくまで特定のサイトの反応だけであるが)
ところで、友人の支那人に「中国人にとって韓国ってどんな存在?」と問うたところ、「どうでもいい。とるに足らない存在」なんて答えが返ってきた。
日本人と違って韓国に変なコンプレックスがない分、あんな小国あまり相手にもしたくないということだろうか。

エスニックジョークは度が過ぎれば民族差別につながりかねない。
そういう類のジョークならば抗議してしかるべきだが、ささいなことでいちいち騒ぐならそれは民族としての器の小ささを証明することになる。
その点、日本人はナイーヴなほどエスニックジョーク、いや民族差別についてあまりにも無頓着。
世界各国に日本人を笑いのネタにした作品があふれているが、その存在にも気づいていない。
どころか、気づいても日本人の場合その外国人と一緒になって日本人を嗤ったりする。
韓国のあの敏感さを十分の一くらいは見習っていいのかもしれない。

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4 コメント

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Unknown (じゅ~す)
2009-01-19 00:05:17
日本人がエスニックジョークに寛容なのは、風刺の笑いというか、日本にはそういう笑いがあまり浸透していないせいかもしれませんね。
事実私も、海外アニメなどを見ていてよく日本人を風刺したギャグを目にしますが、別にそれほど腹が立つこともありませんし、それほど面白いとも思いません。
どうでもいいですけど、なんでこんな腐女子向けアニメを韓国の方々が知っているのでしょうね。発端はやっぱり韓国の腐女子の方々からだったのでしょうか。
それにしても、わざわざ国会でこんなことまで言うのですね……。ネタが増えるだけな気がします。
返信する
そもそも (いーじす)
2009-01-19 02:41:47
あの漫画をアニメ化しようとした事に問題があると思うんですけどね
ガンダム00でもイスラムに対して偏見あふれる演出をやってたりしていました

日本のサブカルチャーが発展した理由は
表現の自由ならぬ、表現の無法地帯のおかげでありますが
アニメというメディアはかなり「グローバル」なメディアになっているので
他者に対して、こちらの行動基準を守るよう求めるのではなく
アニメが世界基準に合わせていかなければならない部分もあるんじゃないでしょうかね?


P.S.
あびさんが興味持ちそうな記事を書いたので
目を通していただけたら幸いです
http://d.hatena.ne.jp/aegis09/20090119/1232300500
返信する
>じゅ~すさんへ (あび卯月)
2009-01-20 02:42:28
コメントありがとうございますヽ( ゜∀゜)ノ

仰るように日本ではあまりエスニックジョークや諷刺を効かしたギャグというのはあまり浸透していませんね。
あってもレヴェルの低いものばかりです。

また、日本人をネタにしたジョークをみても私も「日本人」なのでまり腹が立つというより、なるほど日本人はこういう風に見られているのかという方に興味がいってしまいます。
もっとも『世界の日本人ジョーク集』なんて本で紹介されていた日本人ジョークは好意的なものが大半でむしろ恥づかしい気持ちになりましたが。

あと、『ヘタリア』なんてマイナーな漫画を韓国人はよく知っていたなと思います。
おそらく誰かがリークしたんじゃないでしょうかね。
返信する
>いーじすさんへ (あび卯月)
2009-01-20 02:54:48
コメントありがとうございますヽ( ゜∀゜)ノ

『ヘタリア』をアニメ化したこと自体はなんの問題もなかったように思います。
たしか、国内だけの放送だったと思いますし、しかも、韓国に配慮してか「韓国」は出てこない。
これは騒いだ韓国が悪いかなぁと。

『ガンダム00』でイスラエルに偏見ある演出をしていたとは初耳でした。
というか、ガンダムシリーズって見たことないんです。

>日本のサブカルチャーが発展した理由は
>表現の自由ならぬ、表現の無法地帯のおかげでありますが

全く御指摘の通りだと思います。
いま国がアニメに興味を持つようになってしまっていますが、まことに良くない傾向です。
国が関るとロクなことがありません。

>アニメが世界基準に合わせていかなければならない部分もあるんじゃないでしょうかね?

これ、輸出を前提としたアニメについては「部分もある」という条件つきで賛成なのですが(例えば、宗教とか戦争とか微妙な問題については)、基本的に国内の創作物は国境を越えた観点をもってまで配慮する必要はないと思います。
これは、今回の『ヘタリア』の件のようなエスニックジョーク云々ということではなく、たとえば、米国では煙草の規制が強く未成年が見るアニメからはすべて煙草が抹消されています。
だからといって、日本の製作者が「アメリカじゃ煙草はタブーという。じゃ、この作品でも煙草は出さないようにしよう」なんて考えてしまっては絶対にいけないと思っています。
そもそも世界基準というもの自体あやふやなもので、私はかなり懐疑的にみています。
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