雨曇子日記

エイティライフの数々です

二つの想定外

2011-03-13 16:41:32 | エッセー
 想定外とは、予想が外れることである。
 プロ野球の順位予想なら、外れても「あっ、外れちまった。」といって、頭でも剃れば、あるいは剃らなくても済むが、津波の高さ、原子力発電所の安全性という問題になると、深刻だ。
 毎日、報道のたびに拡大されていく被害の悲惨さは目を覆うばかりで、つらく、悲しい。
 1945年3月10日、大空襲を受けた東京下町のように、日本の北海道から千葉県までの海岸線の町や村がことごとくやられてしまった。
 想定の、2倍、3倍もの高さの堤防が、二重、三重に設けてあったら、あるいは、避難所となりうる頑丈な建物がに一つは用意してあったら、と悔やまれる。
 原子力発電所においては、技術への過信があったかもしれない。せめてもの救いは、被害を隠蔽せず、被害を避ける手立てを執っていることだ。
 ところで、原子力というものは、扱いを誤るとこれほど怖いものなのに、日本も原子爆弾を持つべきだという議論があるのには驚く外はない。