3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

張本勲(2)

2008-08-25 22:12:13 | Weblog
今回も史上屈指の好打者張本勲の守備に触れたく思います。これ程打撃と守備に差がある選手は、他には存在しないかと思います。つまり打撃は超一流、守備は超三流といった処でしょうか?その彼が高校時代投手だったらしいのですが、あの弱い肩でどんな球を投げていたか、悲しいかな想像の範疇を越えている様な気がします。又彼は昭和52年の日本シリーズでも守備を交代されています。この交代が幸いにも後の三拍子揃った好選手、簑田浩二の劇的なデビューにつながりました。当時の阪急ブレーブスが一点リードを許して迎えた9回表2アウトランナー2塁で代走で出場した簑田浩二は、次打者の浅いレフト前ヒットで張本勲に代わり出場した二宮至の強肩を生かした好返球をかいくぐり、芸術的なスライディングで同点のホームインをしました。普通の走者なら間違いなくアウトのタイミングだったでしょう。もしレフトが張本勲のままだったなら、俊足簑田浩二は楽々ホームインだったでしょう。この走塁をきっかけに翌年から簑田浩二はスターへの街道を進む事になります。簑田浩二にとっては、本塁がクロスプレイになった事が幸いした事でしょう。この件に関しては当ブログ簑田浩二のコーナーでも触れていますが、未だに印象に残る走塁だったと思います。レフトが張本勲のままだったら、間違いなく彼の優れた走塁は解らなかった訳で、簑田浩二にとってこの交代は結果的にプラスに働いた事でしょう。