3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

田中勉(1)

2008-08-16 14:41:41 | Weblog
昭和30年代後半から、主に西鉄ライオンズで活躍した快速球投手です。腕を思いっきり後方に引き、真っ向上段から投げ下ろす威力抜群の快速球と、鋭く大きく落ちるドロップを大きな武器としていました。本格派投手の典型ともいうべき投手だったでしょう。個人的には最も好きな投手の一人でした。昭和41年には23勝12敗の成績を挙げ、最優秀投手に選ばれ、通算でも103勝を記録していますが、その後この選手の実力、実績に就いて語られる事は非常に少ないものです。逆にこの選手の名前が出てくるのは、あの池永正明を八百長に誘った張本人という負の部分が殆どです。確かに事実なのでしょうが、池永正明を美化、礼賛する本等では二流投手の田中勉とまで記されています。果たしてそうでしょうか?9年間の実働で103勝、1152奪三振の投手を正当にに評価しているとは思えません。彼の行為と実績の評価は全く別のものだと思います。しかし残念ながら彼に関する記事は、一つの例で言えば、通算奪三振ベスト100の投手の紹介の雑誌等、外すわけにいかなく、やむを得ず紹介している記事に限られている様な気がします。本人も認めている様に、八百長の実行者ではあるのでしょうけど、彼の実力は又別の物として、もっと多く紹介して欲しいものです。これは彼とほぼ同じ理由として、あまり語られない実力者、左腕速球投手の小野正一、下手投げの本格派坂井勝二、華麗な投法の成田文男あたりにも言えるのではないでしょうか?