予告

　　実録小説「シマハタの光と陰」の次章の公開の後、Ｓ園の本当の名前を公開します。


　　そこは４０年くらい前は園生への人権侵害がありましたし、医療体制も非常に問題でした。それゆえ、以前は断片的に印象に残っているマイナスの面ばかり述べていました。でも、今のそこはそのような事はなく、地域貢献型の施設に生まれ変わっています。それゆえ、風評被害の発生を恐れて、名前は伏せました。


　　実録小説を書き始めてから、その園長や職員たちが創立期は一生懸命頑張り介護をし、園児たちに深い愛情を注いだ様子が述べられるようになり、過去の事も「良い事は良い。悪いものは悪い」と両面書いていますので、実名をこの辺で発表しても良いと思うようになったわけです。むしろ、小説では、今は良い面・光の面を多く描いていますね。

　　全ての事に言えるかもしれませんが、断片的な書き方・話し方はどうしても、良い・悪いのどちらかに偏ってしまうのかもしれません。多くの人々の話を聞いてもそのように感じます。実録小説にしてよかったと思います。

　　因みに、今まで書いている「光の面」は将来と言おうか、１９７０年代に入っては次第に「陰」に化けていきます。これに限らず、人生や社会の光と陰は本当は一対だからです。例えば、高度経済成長期の日本も、新幹線とか高速道路網が世界に先駆けてできたのに対し、経済の陰で公害が多発し、水俣病とか、新潟県のイタイイタイ病なども出ましたね。その頃に育った世代なので、よく覚えています。

　　公表する時は改めて、そこを「悪く思わないで下さい」と僕は頭を下げるように強調して書く予定です。