人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

N響チェンバー・ソロイスツ(郷古廉、佐々木亮ほか)でモーツアルト「弦楽四重奏曲第13番」、ブラームス「弦楽六重奏曲第1番」、メンデルスゾーン「弦楽八重奏曲」他を聴く

2023年11月22日 00時58分05秒 | 日記

22日(水)。わが家に来てから今日で3235日目を迎え、防衛省によると、21日午後10時40分過ぎ、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性のあるものが発射され、10時55分ごろに沖縄県の上空を通過したとみられる  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     金ちゃんは ミサイル遊びを いい加減に止めないと 誰も相手にしてくれなくなるよ

 

         

 

昨日、夕食に「五目煮」「生野菜とアボカドのサラダ」「ダイコンの味噌汁」を作りました 五目煮は新聞の「料理メモ」を参考に初めて作りました 材料は牛肉、人参、レンコン、シメジ、シラタキです   ちょっと甘めになってしまったので次回の反省材料にします

 

     

 

         

 

昨夜、ハクジュホールで「N響メンバーによる室内楽シリーズ N響チェンバー・ソロイスツ」公演を聴きました プログラムは①モーツアルト「ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423」、②ブラームス「弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 作品18」、③モーツアルト「弦楽四重奏曲第13番 ニ短調 K.173」、④メンデルスゾーン「弦楽八重奏曲 変ホ長調 作品20」です 演奏はヴァイオリン=郷古廉、宇根京子、大宮臨太郎、三又治彦、ヴィオラ=佐々木亮、三国レイチェル由依、チェロ=中美穂、宮坂拡志です

 

     

 

自席はL列14番、12列目の右から4つ目です 郷古廉人気か、会場は文字通り満席です

1曲目はモーツアルト「ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1783年に作曲しました この曲と「K.424」の2曲の二重奏曲はミハイル・ハイドンがコロレド大司教から依頼されていたが病気で果たせなかったため、モーツアルトが代わりに作曲した作品です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります

郷古廉のヴァイオリン、佐々木亮のヴィオラにより演奏が開始されます 郷古のヴァイオリンが良く歌い、佐々木のヴィオラがピタリと付けます ヴァイオリンとヴィオラが1本ずつなので、それぞれの楽器の音色がストレートに伝わってきます 考えようによってはごまかしようがない怖い曲です 2人はモーツアルトの愉悦感に満ちた演奏を繰り広げました

2曲目はブラームス「弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 作品18」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)が1858年から60年にかけて作曲、1861年にハノーヴァーで初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「テーマ・コン・ヴァリアツィオー二:アンダンテ・モデラート」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト ~ トリオ・アニマート」、第4楽章「ロンド:ポーコ・アレグレット・エ・グラツィオーソ」の4楽章から成ります

左から1vn=郷古、2vn=宇根、1va=佐々木、2va=三国レイチェル、1vc=宮坂、2vc=中の並びでスタンバイします 宮坂のチェロを中心にゆったりした悠然たるテンポで開始され、このテンポが維持されます。とても心地良い演奏です 第2楽章は冒頭、佐々木のヴィオラが”暗い情熱”あるいは”慟哭”とでも言うべきテーマを奏で、郷古のヴァイオリンに受け継がれます チェロも加わり、渾身の演奏が展開します 第2楽章が終わると、佐々木が「第3楽章の楽譜はどこへいった?」とばかりに楽譜を探し出しました 他のメンバーは「楽譜忘れてきたの?」という顔で見ています。佐々木が「あぁ、あった! 心配かけてすみません」という顔を見せると、他のメンバーはクスクス笑い出しました    この人は”天然”のところがあります。愛すべきN響首席です   第3楽章ではチェロを中心とする軽快なピッツィカートが心地よく響きました   第4楽章は再び第1楽章と同じような悠然たるテンポにより演奏が繰り広げられ、緻密なアンサンブルによって堂々たるフィナーレを飾りました

休憩後のヴァイオリン・三又氏のトークを聞いて気が付いたのは、前半の2曲、後半の2曲はそれぞれ共通点があるということです 前半のモーツアルトの「二重奏曲」は27歳の時の作品、ブラームスの「六重奏曲」は25~27歳の時の作品で、ほぼ同じ年齢の時に作曲されたということです 天才モーツアルトのサラっと作曲した作品と、努力家ブラームスが練りに練って作曲した作品ということで、まったく性格が異なることに驚きます 

 

     

 

プログラム後半の1曲目はモーツアルト「弦楽四重奏曲第13番 ニ短調 K.173」です この曲はモーツアルトが1773年に作曲した「6つの弦楽四重奏曲(K.168~K.173)」の最後の曲ですが、ウィーン滞在中に作曲されたことから「ウィーン四重奏曲」と呼ばれています 第1楽章「アレグロ・マ・モルト・モデラート」、第2楽章「アンダンテ・グラツィオーソ」、第3楽章「メヌエット」、第4楽章「フーガ:アレグロ」の4楽章から成ります

左から1vn=大宮、2vn=三又、va=三国レイチェル、vc=宮坂の並びでスタンバイします

第1楽章は哀しみが疾走します 第2楽章はハイドン風の穏やかな音楽が展開します この曲の特徴は第4楽章のフーガです 冒頭 チェロ ⇒ ヴィオラ ⇒ 第2ヴァイオリン ⇒ 第1ヴァイオリンへと主題が受け継がれます この楽章も哀しみが疾走します

最後の曲はメンデルスゾーン「弦楽八重奏曲 変ホ長調 作品20」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)が1825年に作曲しました 第1楽章「アレグロ・モデラート、マ・コン・フォーコ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・レジエリッシモ」、第4楽章「プレスト」の4楽章から成ります

左から1vn=郷古、2vn=大宮、3vn=三又、4vn=宇根、1va=三国レイチェル、2va=佐々木、1vc=中、2vc=宮坂の並びでスタンバイします

第1楽章が郷古のリードで開始されます この楽章を一言で言えば前へ前へと進む”推進力”です 軽快なテンポで演奏される緻密なアンサンブルが素晴らしい 中盤で第1ヴィオラの三国レイチェルがソロで渾身の演奏を展開、隣の佐々木が「おぬし、なかなかやるじゃん」と言わんばかりの笑顔を見せると、三国は「わーい、大先輩に褒められちゃったー」と言わんばかりに満面の笑みを浮かべました このコンビは見ていて飽きないです 第3楽章を聴いていつも思うのは、メンデルスゾーン「夏の夜の夢」の妖精が木々の間を飛び回っている様子です 第4楽章は冒頭、上手の第2チェロの宮坂から下手の奏者へ次々とテーマが受け継がれ第1ヴァイオリンの郷古まで繋がります 続いて、第1楽章と同じように推進力に満ちたアグレッシブな演奏が展開し圧倒的なフィナーレを迎えました

三又氏のトークによると、後半のモーツアルトの「四重奏曲」は17歳の時の作品で、メンデルスゾーンの「八重奏曲」は16歳の時の作品で、ほぼ同じ年齢の時に作曲されました これはメンデルスゾーンがモーツアルトに匹敵する天才だと思わせます 両曲のもう1つの共通点は第4楽章でフーガが採用されていることです

この日のコンサートは「ハクジュホール開館20周年記念」と銘打っていますが、それに相応しい考え抜かれた選曲と緻密なアンサンブルによる素晴らしい演奏に感服しました オケのメンバーによる室内楽を聴くと、所属するオーケストラの実力が解る、とつくづく思い知らされたコンサートでした

ハクジュホールが入居するビルの1階にはクリスマスツリーが飾られていました

 

     

コメント
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