12日(日)。昨日午前10時過ぎ、3月~4月に上野で開かれる「東京・春・音楽祭2024」の公演チケットを3枚(いずれもA席)取りました
1枚目は3月27日(水)15時から東京文化会館大ホールで開かれるワーグナー「トリスタンとイゾルデ」(演奏会形式)です 出演はトリスタン=スチュアート・スケルトン、イゾルデ=ビルギッテ・クリステンセン、マルケ王=フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ他。マレク・ヤノフスキ指揮NHK交響楽団、東京オペラシンガーズです
2枚目は4月7日(日)15時から東京文化会館大ホールで開かれるワーグナー「二ーベルングの指環」ガラコンサートです 出演はヴォータン=マルクス・アイヒェ、ローゲ/ジークムント=ヴィンセント・ヴォルフシュタイナー、フリッカ=杉山由紀、ジークリンデ=エレーナ・パンクラトヴァほか。マレク・ヤノフスキ指揮NHK交響楽団です
3枚目は4月17日(水)14時から東京文化会館大ホールで開かれるリヒャルト・シュトラウス「エレクトラ」(演奏会形式)です 出演はエレクトラ=エレーナ・パンクラトヴァ、クリテムストラ=藤村実穂子、クリソテミス=アリソン・オークス、エギスト=シュテファン・リューガマー、オレスト=ルネ・パーペほか。セバスティアン・ヴァイグレ指揮読売日本交響楽団、新国立劇場合唱団です
今日は午前中、オペラを中心に3公演のチケットを取る予定です
ということで、わが家に来てから今日で3225日目を迎え、2019年に中国の湖南省で「反スパイ法」に違反した疑いで逮捕された介護関係の仕事に携わっていた50代の日本人男性について、懲役12年の実刑判決が確定したことが分かった というニュースを見て感想を述べるモコタロです
具体的にどんな行為がスパイ法に抵触したのか明らかでない これが中国の常套手段
昨夜、サントリーホールで東京交響楽団「第716回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19」、同「交響曲第6番 ヘ長調 作品68”田園”」です 演奏は①のピアノ独奏=ゲルハルト・オピッツ、指揮=東響音楽監督 ジョナサン・ノットです
オケは14型で、左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置 コンマスはグレブ・ニキティンです。ステージ上にはそこかしこに収音マイクが林立しています 録音あるいはライブ配信でもやっているのだろうか
1曲目はベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1786年から1798年にかけて作曲、1798年10月にプラハで初演されました 「ピアノ協奏曲第1番 作品15」よりも前に完成されたことから、実質的に最初のピアノ協奏曲です 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:モルト・アレグロ」の3楽章から成ります クラリネットとティンパニが入らないところが特徴です
ピアノ独奏のゲルハルト・オピッツはドイツ正統派ピアニストと言われています ヴィルヘルム・ケンプに師事し、1977年に第2回アルトゥール・ルービンシュタイン国際コンクールで優勝して以来、世界各地で活躍しています
弦楽器のしなやかな演奏による長い序奏に続いてオピッツのピアノが入ってきます 彼は身体をほとんど動かさず淡々と一音一音を丁寧に奏でていきますが、音の美しさに思わず聴き惚れてしまいます 終盤のカデンツァは鮮やかでした 第2楽章ではオピッツの研ぎ澄まされた弱音が会場を支配し、静謐な空間を満たします ノット ✕ 東響がソリストにそっと寄り添います 第3楽章は一転、愉悦感に満ちた快活な演奏が展開しますが、オピッツの演奏には節度があります 演奏中のオピッツの横顔を見ていたら、ブラームスがピアノを弾いているような錯覚に陥りました シルエットがどこかで見たブラームスの肖像画によく似ているのです
前述の通り、この曲は実質的にベートーヴェンの最初のピアノ協奏曲ですが、この曲にしてすでに、師のハイドンでも、先輩のモーツアルトでもない、ベートーヴェン独特の世界を包括していることが良く分かる演奏でした
満場の拍手にカーテンコールが繰り返されますが、アンコールはありませんでした いつまでも止まない拍手を耳にしながら、しつこくアンコールを催促すべきではないと思いました 演奏家はプログラム曲目の演奏に全精力を注いで疲れているはずなので、特に高齢の演奏家の場合は出来るだけ早く解放してあげるのが思いやりだと思うし、ピアニストのアファナシエフのように「主義としてアンコールは演奏しない」という演奏家もいるし、人それぞれなので、3回位カーテンコールをやっても演奏しない場合は 拍手は止めた方が良いのではないかと思います
プログラム後半は「交響曲第6番ヘ長調作品68”田園”」です この曲は1807年から翌08年にかけて作曲、1808年12月22日に「交響曲第5番”運命”」「ピアノ協奏曲第4番」「合唱幻想曲」とともにアン・デア・ウィーン劇場で初演されました 第1楽章「田舎に到着した時の愉しい感情の目覚め:アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「小川のほとりの情景:アンダンテ・モルト・モート」、第3楽章「田舎の人たちの楽しい集い:アレグロ」、第4楽章「雷鳴・嵐:アレグロ」、第5楽章「羊飼いの歌 ~ 嵐の後の喜びと感謝の気持ち:アレグレット」の5楽章から成ります
ノットの指揮で演奏に入りますが、全体的には流れのよい流麗な演奏で、心地よく聴くことが出来ました 第1楽章に限っては、テンポを細かく動かして変化を付けているように思われました 全楽章を通してフルートの相澤政宏、オーボエの荒木良太(と思われる。読響に移った荒木奏美さんの後任)、ファゴットの福士マリ子、ホルンの上間喜之の演奏が素晴らしかったです
なんだかんだ言っても「田園交響曲」は名曲中の名曲である、と思わせる素晴らしい演奏でした