7日(月)。わが家に来てから今日で1557日目を迎え、中国の習近平国家主席は4日の中央委員会の会議で演説し、「我が国は発展の重要なチャンスを迎えているが、同時に予想が難しいリスクも増えている。危機意識を高め、軍事闘争の準備を着実に進めなければならない」と軍への指示を出した いうニュースを見て感想を述べるモコタロです
これに呼応して 仕掛け人のトランプが米軍に軍事強化を指示しなければいいが
昨日、王子の北とぴあ さくらホールで「ニューイヤーコンサート2019 in 北とぴあ」を聴きました プログラムは①ニコライ:喜歌劇「ウインザーの陽気な女房たち」序曲、②ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「南国のバラ」、③同:ポルカ「百発百中」、④同:ポルカ「観光列車」、⑤ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「わが人生は愛と喜び」、⑥同:ポルカ「憂いもなく」、⑦モーツアルト:モテット「エクスルターテ・ユビラーテ」K.165から「アレルヤ」、⑧ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「短いことづて」、⑨同:ポルカ「おしゃべりな可愛い口」、⑩ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇「ジプシー男爵」より入場行進曲、⑪同:ワルツ「春の声」、⑫ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「騎手」、⑬同:ポルカ「鍛冶屋」、⑭同:ポルカ・マズルカ「女心」、⑮プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父さん」、⑯ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「美しく青きドナウ」です
演奏は⑦⑪⑮のソプラノ独唱=鵜木絵里、管弦楽=東京ニューシティ管弦楽団、指揮=芸術監督・内藤彰です
自席は1階0列28番、センターブロック右から2つ目です。2階席の様子は見えませんが、1階席は8割以上の入りでしょうか ステージ中央、指揮台の手前にはニューイヤーコンサートらしくオレンジ、イエローなど明るい色調の花々が飾られていて華やかな雰囲気を醸し出しています
オケのメンバーが入場し配置に着きます。弦は左から、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後方にコントラバスという並びです 女性奏者はそれぞれ思い思いのカラフルな衣装を身にまとっていて華やかなステージを演出しています
指揮者・内藤彰が指揮台に上がり早速1曲目のオットー・ニコライ(1810-1849)の喜歌劇「ウインザーの陽気な女房たち」序曲の演奏に入ります。実に楽しい曲です
ここで内藤氏がマイクを持って 「昨年は自然災害が各地で起こり、大変な1年でした 今年は良くなるかと思っていたら、新年早々、株価が暴落して株式市場が始まりました 良い年になってほしいと思います」とあいさつし 次の曲に入りました
ヨハン・シュトラウス2世(1825‐1899)のワルツ「南国のバラ」を華麗に演奏し、次いでポルカ「百発百中」を軽快に演奏しました
演奏後、指揮者の内藤氏が指揮台の上でもそもそしていると思ったら、駅長の帽子を被っていたようです 駅長に成り切って指揮したのはポルカ「観光列車」です。ノリノリの指揮でノリノリの演奏でしたが、鉄道オタクの秋山和慶先生には一歩及ばなかったかも知れません
続いてヨハン・シュトラウス2世の弟、ヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870)のワルツ「わが人生は愛と喜び」とポルカ「憂いもなく」を 何の憂いもなく楽し気に演奏しました
ここで、ソプラノの東京藝大出身で二期会会員の鵜木絵里さんを迎えます。明るく楽しい性格で歌も申し分ないのでニューイヤーコンサートにはピッタリの人選だと思います オケをバックに歌うのはモーツアルト(1756‐1791)のモテット「エクスルターテ・ユビラーテ」K.165から「アレルヤ」です この曲を聴きながら、ディズニー映画「オーケストラの少女」でストコフスキーの指揮でこの曲を歌ったディアナ・ダービンを思い出していました
次いでヨーゼフ・シュトラウスのポルカ「短いことづて」とポルカ「おしゃべりな可愛い口」を続けて演奏し、前半のプログラムを終了しました
休憩後の最初はヨハン・シュトラウス2世の喜歌劇「ジプシー男爵」より入場行進曲です 後半のオープニングを飾るのに相応しい選曲で、楽しい演奏でした
次に再び鵜木絵里さんを迎えてワルツ「春の声」の演奏に入ります。いつ聴いてもほれぼれする歌唱力です この曲を聴くと、映画「男はつらいよ 柴又慕情」(マドンナ:吉永小百合)でこの曲が流れていたことを思い出します 山田洋二監督は見事にクラシック音楽を使いこなします
次いでヨーゼフ・シュトラウスのポルカ「騎手」を軽快に演奏します スキンヘッドの打楽器奏者が、曲の要所要所でラヴェル「ピアノ協奏曲」の冒頭で鳴らされる鞭(ムチ)を鳴らします
ここで内藤氏とムチ奏者が舞台袖に引っ込みました 何を仕掛けてくるのかと警戒していたら、まず指揮台の傍に鍛冶屋の使用する金槌と金梃が準備され、二人が鍛冶屋職人の恰好で出てきました 内藤氏は指揮台に上がり、ムチ奏者は鍛冶職人奏者に変身し コンマスのそばの椅子に腰かけて呑気に新聞を読み始め、最前列の客席に声をかけたりしていました これを世間一般では”職場放棄”と言います。経営者側の内藤氏は彼を無視してポルカ「鍛冶屋」の演奏に入ります 鍛冶職人奏者は出番が来るとあわてて立ち上がり、金梃を打ち始めます そのうち、内藤氏も指揮台を下りて、二人でテンポよく金梃叩きの二重奏が始まります これを世間一般では”労使協調路線”と言います キンコンカンコンとリズミカルな音が会場に響き渡りますが、これを世間一般では "鍛冶場の馬鹿力" と言います。言わないか
次いでポルカ・マズルカ「女心」を演奏し、続いて鵜木絵里さんを迎えてプッチーニ(1858-1924)の歌劇「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父さん」が歌われました いいですね、鵜木絵里さん
プログラムの最後はヨハン・シュトラウス2世のワルツ「美しく青きドナウ」です この曲はウィーン・フィルの「ニューイヤーコンサート」の1曲目のアンコール曲として有名です 何度聴いても名曲だと思います
会場一杯の拍手に、アンコールとしてヨハン・シュトラウス2世のポルカ「雷鳴と稲妻」が軽快に演奏されました この曲を聴きながら、ン十年前に神奈川県民ホールで聴いたカルロス・クライバー指揮バイエルン放送交響楽団のコンサートでアンコールに演奏されたこの曲を思い出しました その時、華麗な指揮とはクライバーの指揮のことを指すのだと理解しました
2曲目のアンコールは、シュトラウス2世の「トリッチ・トラッチ・ポルカ」です この曲は4日の「ラ・ルーチェ弦楽八重奏団」のアンコールで編曲版を聴いたばかりです。どちらもノリノリの演奏でした
最近のニューイヤーコンサートでは、”お約束”のようにヨハン・シュトラウス1世の「ラデツキー行進曲」で最後を〆るようです 御多分に漏れず 内藤氏も客席の拍手を手拍子に変えてラデツキーの演奏を始めました 鵜木絵里さんが登場し、客席と同調して手拍子をしていたと思ったら、内藤氏が絵里さんに指揮棒を手渡して「指揮してみんさい」と声を掛けたようで、絵里さんが指揮台に上がり指揮を始めました 内藤氏の行動を、世間一般では”職場・・・以下同文。彼女の指揮姿を見て初めて知ったのですが絵里さんは左利きのようです その指揮ぶりは華麗そのもので、ピンクレディーも顔負けの”サウスポー”でした
とても楽しいコンサートでした 東京ニューシティ管弦楽団は1990年創立と、在京オーケストラの中で最も歴史の浅い楽団で、在籍楽団員が最も少ないオケですが、芸術監督・内藤氏のもと頑張っている姿が印象的でした どこの世界でも「多様性」が大事です。これからも頑張ってほしいと思います