ドキッ、過去に私が塗った個体かと思いましたが違いました。PEN-S の後塗りブラックです。焼付の肌ではないのでウレタンか自然乾燥塗料かと思いましたがシンナーを着けてみるわけにも行きませんのでね。ルーペで肌を観察したとこ自然乾燥塗料ではないかと・・小奇麗にされていますが、シャッターは眠い状態でオーバーホールで来ました。気になるのはヘリコイドグリスが硬めなのとヘリコイドネジの入れ口が違うと思いますけどね。絞り指標が半分より下側に来ていますが、これでは操作がしにくいです。
裏蓋底部は分解せずにそのままお手軽塗装をしたのですね。私でしたらリベットや巻き戻しボタンもすべて分離して塗装します。
コバ部分のハゲを観察するとクロームが見えますので真鍮出しはしていないようです。後は特に問題のないオーバーホールで終わると思います。
ん? メッキの色が変ですね。これは表層のクロームだけ剥離して下地のニッケルは剥がせなかったようです。
シャッターユニットの緩み止めのつもりでしょうか、ネジにエポキシ接着剤が塗布されていてスリ割りに入って分離に難儀しました。将来の作業も考えた修理をしなくてはいけません。
いつも書いているように、本体上側のモルトは両面テープ留めではベタベタになります。接着をしましょう。
シャッターの状態。このシャッターは初期の仕様のため神経質なところがあります。
巻き戻し軸の下側に入る座が紛失していましたので追加しておきます。この座(ワッシャー)は分解時、本体側に貼り付いていることが多く、見逃して紛失したのでしょう。
今日は午後から車をいじっていたのでここまでで完成しませんでした。明日、レンズを取付けて完成させます。(^^;
当然、レンズは清掃されているのですが、後玉のコーティングは拭き取られているようです。古いヘリコイドグリスを洗浄して取り除いておきます。
裏蓋ですが、背の部分を分離せずにクローム層を剥離したようです。鍵板のスリ割りネジがすごいことになっていますね。折角リペイントをするのですから、ちゃんとした工具を作れば良いのにと思います。
遮光フェルトを貼りました。内側の艶消し黒塗装もかなり痛んでいますね。
ステップアップリングとケース蓋を利用してねじ込み式のレンズキャップを自作されています。これは純正のように落下することも無くアイディアですね。
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