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今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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意外に難儀ローライC35の巻

2025年03月18日 17時00分00秒 | ブログ

ローライC35#5072XXX(ドイツ製)が来ました。ケース入りでしたので一見良さそうに見えますが、点検するといろいろと問題があります。まず、沈胴がスムーズでない。ヘリコイドグリスが抜けている。シャッター不調。フィルムカウンター不動。トップカバー中央へこみ。ファインダーとレンズカビ多数など。

まず、フィルムカウンター不動ですが、C(B)35の持病とも言えるのですが、アドバンスレバーの不具合が多いと思います。この個体はレバーの動きが固着気味で、分解をしようと見てみると過去にこじって結局外せなかったような傷があります。そもそも横の孔はシンガポールでは無かったと思いますが、観察するとポンチが打たれていて抜けないようにしてあります。なんで??

で、抜きました。この個体は相当長い期間放置をされたようで軸部が完全に粉を吹いています。これではスムーズにカウンターを動かせません。

 

メンテナンスとレバーの形状の修正で正常にカウンターが動くようになりました。

 

C35はコストダウンのために再設計をされていますが、ローライ35では比較的容易に沈胴調整が出来たものが、C35では前板を分離しなければ調整が出来ないなど、返ってメンテナンスに手間が掛かる部分もあります。廉価版だと言って工賃は安くなりません。メカは基本的にはローライ35と同設計ですが共通部品は無いと思います。

問題のシャッターです。こちらはシャッター羽根など関連がローライ35(S)と共通部品が有ります。

 

レンズのカビを清掃してシャッターを組み立てると、どうもシャッター羽根の復帰がスムーズでない。引っ掛かり現象があります。原因を特定するために、別の良品部品と入れ替えて行くと・・シャッター羽根(ブレード)が原因でした。

小判穴の部分に錆が発生していて端面が荒れています。これだけの原因でシャッター羽根の開閉が不調となります。本来は良品と交換ですが、部品は貴重なので簡単には交換しません。小判穴の内周を研磨修正して解決しました。

前板を反対に戻して前玉を取り付けます。

 

 

∞調整後、フィート(ft)でしたのでm表示に変更して距離リングを取り付けます。

 

後は裏蓋の巻き戻しダイヤルの動きが渋いや白化などを改善しますが、大体先が見えて来ましたかね。右は精工舎の19(イチキュウ)セイコーで、昭和28年製の国鉄採用機です。今度の運転会に持って行く車両の準備が出来ていないので、現在は不動ですがO/Hをして鉄道時計でお茶を濁そうという算段です。次に作業をする予定です。

 

 

 

 



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