以前に仕上げたセイコー61ダイバー6105-8110が不調で戻りました。歩度が30秒以上遅れ気味となるようです。搭載キャリバーは6105B(6振動)で基礎キャリバーは6106Aと61ファイブデラックスに搭載の機械ですから信頼性は高いですが・・オーナーさんからは自動巻きのローターの動きが悪いので巻上げが足りないのでは? とのご指摘ですので点検します。
確かにローターの動き始めの切っ掛けが少しスムーズではないか? とも思えますが、かと言って不良と言うほどでもありません。ベアリングの摩耗も影響があると思いますが、この機械はベアリングが伝エ受にカシメめられているのでベアリングのみの交換は出来ません。仮に出来てもベアリングがありませんけど・・今回は洗浄注油で組み直してみましたが、あまり変化はないようです。
タイムグラファーのグラフを見ると、アンクルの出ヅメのタイミングがきれいではありません。そこで、アンクルを取り出して洗浄をしてみました。しかし、改善はしません。あとはヒゲゼンマイを疑います。ヒゲ棒とヒゲの関係を調整したところグラフが安定しました。使用過程のショックなどで調整が外れたようです。
しばらく実用での歩度精度をテストして行きます。いつかは手に入れたいと思っていたセカンドダイバーですが、現在では相場が高騰しているようで入手は難しいでしょうね。