今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

不調のPEN-F兄弟の巻(2)

2023年11月22日 11時00分00秒 | ブログ

カメラ本体よりレンズの方が問題ありでしたのでUPが遅れました。#2009XXと1台目より後の個体ですので特に問題はありませんのでざっとです。まず、気になったのは裏蓋のラッチが飛び越していること。この部分は作りが弱いので、巻き戻しダイヤル軸の上下作動が重くなるとすぐに発生します。この個体の場合は鍵板が完全に変形していますね。これを修正しておきます。

はしょってすでに組み立てです。ブレーキはOリングの交換調整をしています。

 

これはすでに修正して組んだところですが、よく間違えられているのですがのマスクがスクリーン金具の裏に入っていました。それですと遮光にはならないので、画像の位置が正解です。また、ついでに書いておきますが、リターンミラーを留める上下のネジは同じものではありません。長さが違い当然部品番号も異なります。間違って組むとリターンミラーの上下位置が設計と違ってしまいます。

組み立てた前板関係を本体に組み込みます。

 

 

特に問題もなく組み立て完成。

 

 

付属に38mmと別便で25mmが届きました。まず38mmですが、クリック用のスチールボールが入っていませんね。

 

絞り羽根に油の付着ですので洗浄脱脂とグリス交換をしておきます。

 

後玉外周に小さなカビがあるのですが、この個体はレンズが公差の範囲で大きいのか、ホルダーの方が小さいのか(両方?)組み立てによって圧入となっており無理に分解するとレンズが欠ける危険があるのでこのままとします。

スチールボールは規格品の1/16ですので新品は容易に入手可能です。よって新品を取り付けます。

 

問題は25mmです。絞りレバーを絞るとPVレバーが見えますね。これは絞り機構が変です。マウントの留めネジも1本欠落していますので過去に分解されています。

 

本来はの絞りレバーはマウント側の・・・の間に挟まって連動しますが、この個体の場合、最短側で連動が外れてしまいます。ピントリングをいじられた形跡はありません。結果的に絞りレバーの変形と判断しました。

F用の初期としてはレンズは良好です。清掃をして組み込みましたが・・

 

本体側のバネ力では絞り羽根が完全に開放となりません。すべての問題は絞りユニットにあったのでした。右側のレバーは簡単に曲がってしまいます。

 

裏側を見ると、かなり腐食が進んでいることが分かります。

 

 

あ~ぁ、面倒なことになって来ました。

 

 

メーカーSSだったら当然ASSY交換でしょうね。表面が腐食していて羽根がスムーズに作動できない状態です。これを研磨します。

 

研磨をして組み立てました。作動は嘘のように軽くなっています。

 

 

と言うことで2台のPEN-Fとレンズは完成とします。

 

 

トミーのリペイント (tomys800.sakura.ne.jp)

 

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。