付属で来ていた貴重なレンズたちです。20mm f3.5 は人気のレンズですが、持病がありますね。レンズが清掃出来ない曇りが発生することです。初期は水滴のような汚れが発生して、それを放置しているとガラス自体の曇りが発生します。こうなると研磨をしなければ曇りは取れなくなります。
幸い、処置が早かったようで清掃することが出来ました。しかし、一度このような状態になったレンズは清掃をしても再び曇りが発生することが多いので注意が必要です。レンズ(ガラス)というものは不思議な物質です。
次は、みんな大好き42mm f1.2 ですが、こちらもレンズが曇る持病がありますが、幸いこの個体は曇りは発生していません。しかし、もう一つの持病が絞り羽根の固着(作動不良)です。
この個体は過去に分解されていますね。どうしたらこんなに汚くすることが出来るのだろう?
絞り不良の原因はヘリコイドグリスの流化による羽根への油付着と、この絞り機構の作動不良です。42mmは大口径ですので絞り羽根も大きく作動負荷が大きいので、フリクションが高くなれば止まってしまいます。
ズイコーレンズでも後期になるとホワイトグリスが塗布されていますが、個人的にはあまり好きなグリスではありません。まぁ、仕様ですので新しいホワイトグリスに交換してあります。
絞りリングに適度な重さが戻って絞りの作動も良好となりました。現存の42mmとしては程度は良いと思います。
近日中に修理に出すので見ていただければと思います。
20mmがこのようになったオーナーさんの多くは使用していなかったようですよ。防湿庫に入れておいてもなるようです。水滴に見えるのは水滴ではないのです。その状態からさらに進むとガラスが曇ります。