夏の疲れが出たのか少し体調不良です。土曜日は都内の大学病院に定期健診に行かなくては・・しばらく間隔を開けて簡単なUPになるかも知れません。少し前にお書きしたからか、PEN-FTのオーバーホールのご依頼が増えました。ハーフミラーが足りない・・PEN-FTでは#1763XXと微妙な時期の個体です。10万台よりは露出計などはマシですが、他は改良前のユニットが使われている頃です。まず気が付いたのは露出計が動きません。
シャッターユニットと同時ですのでリターンミラーユニットも改良(変更)前のユニットが使われており、どちらも作動バネが弱いタイプになります。特徴は↗のリンケージの形状が異なります。
この頃になると半田付けのハンダが酸化して来て剥離や導通不良の原因にもなります。リード線の線間抵抗も大きめなので新しく作り直すことにします。
組立はいつもと同じなので・・シャッターユニットは改良前のタイプなのでバネが弱いのです。経時的に張力も落ちているので、シャッター幕が最後まで戻り切れない現象があります。1段テンションを上げてあります。
接眼枠はFやFTの初期までは専用の頭の大きなネジが使われていましたが、この頃になると頭の小さな汎用ネジに変更されたため、ネジ頭がネジ孔に潜ってしまう状態となっています。それによって経時的にネジ孔の割れが発生している個体が多いです。生産技術の誰かがコスト低減で変更したものか? 組立現場の班長さんは「これダメですよ」と言わなかったのかな? と不思議です。ワッシャを噛まして止めます。
露出計は作動させました。ハーフミラーはこの頃ですと交換した方がよろしいですね。
先ほど都内の大学病院から戻りました。とりあえず問題はないということで・・しかし、久しぶりに朝の電車に乗ると、休日ダイヤにも拘わらずラッシュ状態でした。昔は土曜日なら座って行けたのに。また、勤労外国人の姿が増えましたね。少子化で不足する分の労働力となっているのですけど、国柄が変わってしまうような政策には私は賛成しません。で、一般的にも露出計などの電気系やハーフミラーなどの光学系は、製造が新しいほどコンデションは良いのは当然ですが、それに加えてPEN-FTの場合、ユニット式設計の各ユニットが設計変更を受けており、それによっても信頼性が違ってくるのでややこしくなります。では製造が新しい方が絶対に良いかといえばそうとも言えない。巻上げのゴリツキなどはシャッターのテンションが上がった後期の方が強く出るし、30万台後期に使用されている露出計ユニットの方式は簡略化されていて当初の設計思想とは違う。まぁ、それだけに各製造時期の個体に、それぞれ特徴的な味のようなものがあるのですけど。